幽霊たち (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102451014

感想・レビュー・書評

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  • そろそろ事件が動く頃だろうと期待するたび肩透かしを食らいながら読み進めていって、最後数ページでようやく自分がこれまで読んできた物語の正体がわかった。アハ体験かよ。

  • 読了したのは文庫ではなく1985年の単行本。
    三十数年ぶりの再読は、前著『シティ・オブ・グラス』を読了後に間髪入れずに続けてという読み方。
    『シティ~』よりも『幽霊たち』のほうがほんのわずかだが覚えていた。
    最初はたしか『幽霊~』を先に読んで、しばらくたってから『シティ~』を読んだ気がするが、『幽霊~』の印象をもっていたので「なんだ、『幽霊~』の下絵じゃんかさ」と思って、いいから加減に読んだせいで記憶に残らなかったのだろう。
    自分にとって『幽霊~』のほうが印象深く考えさせられるエピソードが多いからだ。

    たしかに独特の小説で魅力的だし、入れ子構造というかメタ構造は好なのだが、2作続けて読むとそのワンパターンさにちょっと辟易させられる。「またいきなり『私』が顔を出すのかよ」ってなもんである。

    同じ対象をいくつも描く素描と似ていて、これはもしかしたら大きな1つの絵を描くための練習なのかもしれないと思われてくる。

    というわけで次に『鍵のかかった部屋』にとりかかるとしよう。

  • 最初から最後まで現在形でのみ書かれており、主人公であるブルーの心理状態を想像しやすかった。そして内容にのめりこめた。

  • 強く主張しているようでいて、その実像は掴めない不思議な小説だった。

    現代アートを鑑賞して、楽しみ方が分からなかったような読後感。

    アメリカの同時代の文学作品を、もっと読み進めていけば、自分なりの判断基準が持てるかもしれない。

  • 衝撃。
    あらすじとしては単調なのに面白く読み進められる。奇妙な世界観。
    自己、考えること、書くこと、見ること、幽霊たち、たくさん考えさせられる。

  • ①文体★★★★☆
    ②読後余韻★★★★☆

  • ☆4.6

  • 事件らしい事件は最後まで全く起こらない。主観と客観がグチャグチャしててブルーとブラックがだんだん一体化していくような不思議な感覚になった。

  • ニューヨーク3部作ぜんぶ読むの楽しみ

  • 作者の意図は、小説を書くことを見ること。その人間離れした奇妙さを言語化すること。しかし、見ることは、書くことと独立はしていない。クールに見ることは出来ないのだ。見るものは読んでしまう、そこに自分自身を。関与しすぎるものに、自己を見失わせる。

    これはメタ小説だ。

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