幽霊たち (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102451014

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  • 【自分探しの旅に出たっきりの君に】
    ブラックの調査を依頼された探偵ブルー。何事もなくミステリーが進んでいく中で、ブルーは想像を広げていく。ブラックの思考と一体化していくとともに、自分を見失っていく。自分とはいったい何?幽霊?

  • ポールオースター好きすぎる
    面白くてあっという間に読んでしまった!

  •  途中、ブルーとブラックと言うのは、この本の読者と作者(あるいは語り手)に置き換えて考えるべきなのだろうか、とも思ったがよくわからない。

     印象としては、不条理を薄いハードボイルドで覆った感じ。面白かったため、スイスイ読めたがまだよく掴めない。
     
    ただ、孤独について考えるための材料が手に入った気はする。もう2、3冊オースターの作品を読んでみたい。

  • 私立探偵ブルーがホワイトから依頼された仕事はブラックという男を見張ること…しかし何も起こらない。次第にブルーは妄想し始めブラックやホワイトの目的を考え不安に駆られていく。このわかりにくい話は不安をテーマとしている。ホワイトは実はブラックで、実は見張られているのは自分なのではないか?ブルーの不安、ホワイトやブラックの不安。第三者にはどうでもいい本人だけの問題だが、そしてラスト。堂々巡りの最後に読者の心の中にも不安の種が植え付けられる。

  • 考えようによっちゃ、心理的なホラーだよなー。

  • はじめてのポール・オースター。登場人物の名前がみんな色だった。主人公の私立探偵ブルーは、ホワイトから依頼を受け、ブラックを見張るように指示される。しかしブラックは日々物を書いているだけで、何も変化が起こらない。ブルーにとって、はじめて何も起こらない仕事内容であり、ブラックやホワイトについても気にかかり不安になっていく、という内容。
    読み進めているうちになんとなく自分の人生を振り返ってしまうような小説だった。

  • かっこいい。サクサク読めてすぐ読み終わる。

  • という訳で、『本の雑誌』薄い文庫特集から。オースターは3作目だけど、よく書評されているような、”どうしても読みたい”って気分になれず、なかなか手が伸びない。本作も、いつか読もうと思って、とりあえず買って置いてあったもの。案の定というか、自分にとってはやはり、どちらでも良いもの、の域を出ませんでした。何も起こらない小説が嫌いな訳じゃないし、とりたててつまらない訳でもないんだけど、何だろ、この残らなさ。当面は結構です、って感じ。

  • 探偵ブルーが、ホワイトの依頼でブラックを1年以上見張り続ける小説。冒頭「まずはじめに青がいる。次に白がいて、それから黒がいて、そもそものはじまりの前には茶がいる」登場人物の名前にさえ実体がない。読む内に読者の注視対象は黒→青に代わる。黒の位置に青がいる。最後には自分が一体誰を見ていたのかさえ判然としない。足場が揺らぐよう。「むらさきのスカートの女」と似た読後感だ。なんとも奇妙で不思議で、掴みどころがなく少し空恐ろしい。私が今立っている場所、見える物は、私のものか?浮遊感・取替可能そうな不安感が湧いてくる。
    あとがきの考察がまたいい。 オースターは、“「どこでもない場所」に迷い込んだ人物が、次第に「誰でもない人間」と化してゆく状況を好んで描く。” “事件の起こらない探偵小説であり、犯人のいない推理小説である。”

  • 読んでる最中は、なかなか面白い。
    これは、ラストで評価が1にも5にもなりうるな~と期待しながら読んだ。結果3。笑
    ブラックは、自分を見てくれる人がいないと自分ではいられないことを
    中盤で、白状している。
    ということは、、、ラスト自分が殺されてしまうことは
    望んでいたのではないの?

    主人公か、乗りに乗せられてく様が、アホに見えて
    嫌になったのかもしれない。
    アホ…じゃない?なぜそこまで乗せられたのか。

    もう一度読めば評価は変わるのかな…。

    主人公は、時間をもて余し、
    考えに考えてしまう。 その間に思考だけが右往左往するが、現実に戻れば何一つ変わってない。
    感情だけが揺さぶられ続ける。
    その様を深く書かれてあるのは、好き。 そこは、好き。

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