暗渠の宿

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103032311

感想・レビュー・書評

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  • 脳内語り続ける本。語り口とか着眼点に面白いところがあるから最後までストレスなく読めた。でも作者のあのイメージそのままだから何か小説って感じしない。物語の余白を想像する気がしないというか。

  • 『苦役列車』を読んだとき衝撃を受けましたが、2冊目だったのでそれほどでもなし。でもおもしろかった。『けがれなき・・』の方が好き。ただ彼女がほしいっていうとこが切実で笑えます。
    自分のダメ人間ぶりをこんなに客観視できるのはさすがと思いつつ、開き直ってるだけのような気もしてきます。

  • 私小説のパワーを感じた。

  • 私小説
    アクティブクズ日記
    クズすぎて爽快感

  • このダメ男ぶりは期待を裏切りません。結局ダメなんですね。しかし,そのダメ男をみて僕は安心します。「最低な奴だな」って毎回思います。埃かぶった文体が好きです。

  • 全ては他人事だからこそ面白おかしく読めたのかもしれない。少しでも共感を抱いて心を乱せば、この本をすぐにでも投げ捨てたい衝動にかられる。冷静な感情で読まなければ結構身体にも毒。と言うのも私自身、主人公(作者)と似たような感覚が多少あるからかもしれない(暴力は一切無いが)。不器用なところ、何かが歪んで足りないところ、一方で変な部分が純粋過ぎるところ。そしてその事に全く気づいていないところ・・・あと女にモテないところね。
    自分を鏡で見ているかのような、自己嫌悪と現実逃避の狭間をグラグラしながら読んでいました。
    でもね、世の中にこんな奴が他に居たのかという仲間意識か安心感も実はあるわけで。勿論相手は素晴らしい作家さんでありますけども。

  • 「けがれなき酒のへど」は面白い。「暗渠の宿」は嫌い。

  • 西村賢太の筆力には驚かされる。男の最も情けない部分をこんなにもさらけ出していて、情感豊かにユーモアを交えるなんて芸当ができるのはこの作家ならでは。時折藤沢清三の文章が引用されるが、これがまた間抜けな感じがして、逆に「ネタ?」とか思ってしまうほど面白い。

  • 西村賢太は初読。私小説というから主人公は著者なのでしょうが、これが本当ならどうしようもない人。申し訳ないがお近づきにはなりたくない。こういう人が脚光を浴びるのは、湯浅誠や雨宮処凛が表舞台に登場するという時代だから?
    普通なら人には見せたくないであろう、自分の嫌な部分を淡々と書いているのは、才能なのか、露悪趣味なのか、そういうことに頓着しないのか、それが格好良いと思っているのか、よくわからない。

  • ここまで自分のことを赤裸々に描ききるのはすごい。

    ダメ男なのになぜかいとおしく思えるのは不思議だ。

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著者プロフィール

西村賢太(1967・7・12~2022・2・5)
小説家。東京都江戸川区生まれ。中卒。『暗渠の宿』で野間新人文芸賞、『苦役列車』で芥川賞を受賞。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『随筆集一私小説書きの弁』『人もいない春』『寒灯・腐泥の果実』『西村賢太対話集』『随筆集一私小説書きの日乗』『棺に跨がる』『形影相弔・歪んだ忌日』『けがれなき酒のへど 西村賢太自選短篇集』『薄明鬼語 西村賢太対談集』『随筆集一私小説書きの独語』『やまいだれの歌』『下手に居丈高』『無銭横町』『夢魔去りぬ』『風来鬼語 西村賢太対談集3』『蠕動で渉れ、汚泥の川を』『芝公園六角堂跡』『夜更けの川に落葉は流れて』『藤澤清造追影』『小説集 羅針盤は壊れても』など。新潮文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』角川文庫版『田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら他』を編集、校訂し解題を執筆。



「2022年 『根津権現前より 藤澤清造随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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