ローマ人の物語 (3) 勝者の混迷

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103096122

感想・レビュー・書評

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  • 歴史ドキュメンタリー。

  • うはー、まさに混迷。なんとなく蜀を下した後の魏、という感じもしなくもないなこれは。

  • 古代ローマはカルタゴとの戦いであったり、カエサルの業績など、目立つ部分に注目が集まりその間の時期の知識は私もほとんどなかった。しかし、その期間も優秀な人材をローマは輩出し、その度に障害が発生することで改革が中断するなど困難も多くあったことを知った。昔の時代のことを知ることで現代を生きるための教訓にできる場面があるはずだ。ぜひ、このシリーズを最後まで読み切りたい。

  • ローマ人の物語は、塩野ファンのみならず、どなたにもお勧めしたいシリーズ。なぜ、人間はうまく行き過ぎると調子に乗って奢り高ぶってしまうのでしょうか。世の理なのでしょうか。

  • 紀元前133年から前120年のグラックス兄弟の時代。ティベリウスとガイウス兄弟。護民官の立場で農地解放、失業者対策に乗り出すが、結局ローマ市民の理解得られず。短期で失敗し、肖像さえも残っていない。
    前120年から前78年、マリウスとスッラ。
    平民出身で各地の軍団渡りあるいてきたガイウス・マリウス。 軍政改革実施し、ローマ軍団を志願兵制とする。ゲルマンなど蛮族が同盟国や周辺の属州地域への侵入を排除。マリウスには、知識なく、平時の統治能力はなかった。
    同盟者戦役を経てローマを統一したスッラは、独裁者として行政改革など数多く改革を行う。このとき、イタリア半島の全住民に市民権認める。スッラは国政改革を成し遂げ、突然辞任。自らを幸福者、フェリックスと呼んで亡くなる。
    前78年から前63年ポンペイウスの時代。スッラ体制の崩壊によるスペインでのセルトリウス戦役を平定し、その後、黒海からカスピ海、そして紅海に至るまでの全地域に、ローマの覇権を打ち立てた。

    面白い。益々、目が離せなくなってきた。

  • グラックス兄弟からポンペイウスの時代まで。
    外敵の脅威を排除し続け、覇者であることの奢りから? 不都合があると知りつつ既存の権益を手放せなかったから? 元老院の人数は増加の一途を辿りその門戸は逆に新入りに対しては狭くなり、ギリシアに似て、没落への道を辿っていくように見える時代。
    自己の富裕を目的とせずローマの為にと尽くしたマリウスとスッラ、そのどちらもがひとかどの人物だったのに後の時代に遺産を残せなかったことでは同じで、歴史の中では個人の努力が敢え無く終わることはままあるのだなあと考えさせられてしまう。

  • 外に敵がいる時は一致団結出来ても、外敵がいなくなれば内乱が起こるというのは人間の悲しい性だと思う。
    そういう本性丸出しのローマがなぜスペインから中東、北アフリカに至るまで覇権を握れたのかというのは不思議だが思うに古代以来の絶え間ない戦争の経験が物をいったような印象を受ける。
    そう考えると戦争経験豊富な現代のアメリカはやはり覇者であり、覇者であり続けるためにどの国よりも戦争をするだろう。その論理に中国も気付いてないわけがなく、歴史を知れば知るほど地球上から戦争がなくなることはない感じがしてくる。

  • 前2世紀後半からはじまる抗争は、社会正義の公正を求めて、富めるものと貧しきものの間に生ずるのである。
    ゲリラは負けなければ勝ちなのである。

  • 市民階級の拡大を途半ばに殺害されたグラックス兄弟。元老院の復権による共和制維持を目指すスッラと大衆の支持を基盤に政治を動かそうとする後継者達。民主制は独裁制に移行するということをきちんと押さえている塩野七海さんはさすが。マリウスとスッラによる報復の凄まじさには驚く。

  • 20150211

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