銀花の蔵

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 96
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103198321

感想・レビュー・書評

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  • 奈良にある座敷童の言い伝えがある由緒ある醤油蔵に幼い時に移り住んだ銀花。

    登場人物は一癖も二癖もあり(だからといって、誰かに感情移入できることもなく)、時代は流れていく。

    後半で全ての伏線が回収されて、巻頭への流れは良かった。

  • 秘密を抱えた家族が集まった醤油蔵の半世紀のお話し。
    読み始めて辛い話だと思い読む事をやめようとしたが、読み続けて良かったと思う。

  • 醤油の蔵を守る一家の物語。
    建て直すことになった蔵の地下から子供の白骨が出てきた。
    およそ百年前の骨。
    「ざしきわらし、あなたこんなところにいたんやね」

    銀花は優しい父母と暮らしていた。
    たびたび遠くへ仕事に行く父はおみやげの達人で、料理上手な母は美しかった。
    幸せな家庭だった。
    母の悪い病気さえなければ。
    母の手はときどき勝手に動いて他人の物を盗ってしまう。

    醤油蔵を守る祖母の秘密、ざしきわらしの正体、銀花の出生の謎。いくつもの闇が蔵の奥でうごめく。

  • 登場人物、それぞれが抱えるものが重すぎる。それなのに銀花の強さが前向きな気持ちにさせてくれます。


    冒頭のおじいちゃんの可愛らしさ、読み終わった後じんわり沁みてきます。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    絵描きの父と料理上手の母と暮らす銀花は、一家で父親の実家へ移り住むことに。そこは、座敷童が出るという言い伝えの残る、歴史ある醤油蔵だった。家族を襲う数々の苦難と一族の秘められた過去に対峙しながら、昭和から平成へ、少女は自分の道を歩き出す。実力派として注目の著者が描く、圧巻の家族小説。

  • アレッ遠田先生作品なのに地獄の連鎖がない(※遠田先生作品読者として想定する地獄が極端になっている)
    そして、泣かずに済みました!珍しい!
    最近地獄がマイルドになった気がする遠田先生作品・・・。いや、相も変わらず満遍なく暗いんですけどね・・・。



  • 人生はふくら雀の土鈴よう。ころん、ころころ。どこへ転がろうと、転がった先でやっていくだけ。

    #銀花の蔵
    #遠田潤子
    #図書館本 #単行本 #325ページ #新潮社
    #2020年30冊目


    〜簡単なあらすじ〜
    父は優しいけど弱い。母はかわいいけど手癖が悪い。母の事だけでも大変なのに、父の実家に引っ越し、厳格な祖母、1歳上の自分勝手なおばと暮らす事に。
    座敷童が出るという言い伝えの残る、歴史ある醤油蔵で銀花は波乱万丈な人生を送る。昭和から平成へ、感動の大河小説。


    「座敷童を蔵で見た」10歳の銀花のこの言葉がみなの人生を狂わせた。この後次々と起こる不幸は全部私のせい?
    (銀花ちょっと不幸過ぎ

  • 桜子がスカーレットの次女と重なった。一気読み。今年のベストワンかな。

  • なんかエピソード詰め込み過ぎで
    お腹一杯。

    あと、後半になればなるほど
    剛や銀花の心理描写が雑に感じた。
    ストーリーは素敵なので
    もっと丁寧に書いて欲しかった。

  • 昭和から平成の一代記。勝手に手が動く母には現実感なく、面白ドラマの定番、対立てんこ盛りでハラハラ、ドキドキし放し。でも読後感は良いかな。キーワードは人との関係、かわいそう。直木賞候補作。

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著者プロフィール

遠田潤子
1966年大阪府生まれ。2009年「月桃夜」で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。16年『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベスト10」第1位、2017年『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位、『冬雷』が第1回未来屋小説大賞を受賞。著書に『銀花の蔵』『人でなしの櫻』など。

「2022年 『イオカステの揺籃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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