- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103198321
感想・レビュー・書評
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昭和から平成の一代記。勝手に手が動く母には現実感なく、面白ドラマの定番、対立てんこ盛りでハラハラ、ドキドキし放し。でも読後感は良いかな。キーワードは人との関係、かわいそう。直木賞候補作。
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朝ドラみたいな小説。
みんないろんな事情があって、いろんな想いがあって、誰かと生きていくんだなぁと。
銀花の人生は最後まで気を抜けない感じがする。
きっと最期の瞬間まで、休まらないんだろうなぁ。
壮大な物語だった。
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幸せになって良かった。
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最後の最後まで読まないと予測出来ない展開。
朝ドラのような銀花の波乱万丈な一生。 -
盛り過ぎ感。
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直木賞候補作は「じんかん」「少年と犬」で十分だったけど、もう一冊読もうかどうか悩んでいた本。タイトルの「蔵」は「醤油蔵」のことなので読んでみました。
大阪万博に沸く日本。売れない絵描きの父と料理上手だが浮世離れしていて万引き癖の母と暮らしていた10歳になる銀花は、父親の実家である奈良の「雀醤油」に一家で移り住むことになります。そこから銀花が蔵を引き継ぎ初老までを描く大河物語。いかにも旧家らしい座敷童の話や結構どろどろした過去など、なかなか心穏やかでない毎日が続くのですが、銀花がへらへら笑いながらも気丈に生きていくことで救われます。
結構、駆け足で5代50年の歴史が語られるためか、さまざまな家族の形がひとつのテーマなんだろうけど、その点は深く響くものがないまま表面的に読んでしまいました。 -
銀花という少女が父の実家に家族と移り住むところから話は始まる。醤油蔵の跡継ぎだが美術の道を進みたい父、世間知らずで盗難癖がある母、祖母、一つ年上の叔母にあたる少女。職業と夢、家族と血縁、家族の歴史や、周りの人間関係がぐるぐるし、様々な悲劇が起こるが、それでも毎日明日は来る。現実的な悩みの中でどう前に進んでいくか。何を諦め、何を守るのか。4世代に渡る壮大な物語が醤油蔵を中心において語られる。登場人物達の複雑な気持ちの必ずどれかしらと共感でき、胸が締め付けられるほのぼのとした物語。