豆の上で眠る

著者 :
  • 新潮社
3.18
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本棚登録 : 4098
感想 : 563
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103329121

感想・レビュー・書評

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  • ほんもの、と
    にせもの、の間の違和感。

    どこまでいっても
    1番辛いのは主人公だろうこれは。

    こんな違和感
    ひとりで抱えさせられてたら
    たまったもんじゃないと思う。

  • 本ものって何ですか、というテーマより、出来の良い姉のせいで親に愛されない妹の想いが切々と胸に迫った。万佑子と結衣子の姉妹だけではなく、一世代前の春花と冬実についても。だから奈美子と弘恵が助け合う姉妹だったのには違和感を感じる。弘恵の悪意が動機なら満足したかも。春花の母親はいい人だったみたいだけどね。
    結衣子だけが最後まで真実を教えてもらえなかったのは、単に親に愛されていなかっただけだと考える程には私は屈折している。もしかしたら著者にも経験があるのでは、と今頃になってふと思った。

  • のっけからなんとも暗い感じの・・・「ああお姉さんがなにかしらの事件にあって・・」と予期させる書き方でいやがうえにも暗い気持ちに。。
    まあでもそういう作風の作家さんだしな。そこに文句をつけるのは間違ってる。池波正太郎読んで「時代小説あんま好きじゃないんだよね」とか言うようなもんで。明るい話好きなら湊かなえ読むなよ、と。どうでもいいことですが。

    で、まあ結局その長年悩み続けた姉の変貌についての真相なんですが・・・うーん、まあこんなもんかな、と。しょうもねえ!と本を投げ出すほどではないけど「そうだったのか!」ということもない。着地点としてはこの辺だろうなあ・・くらいの。
    でも最後がなあ。それを知った主人公が、一体なにをどうしたかったのか?その辺の心理描写がいまいちピンとこなかった。

  • 最近こういう「仕掛け」流行なのでしょうか、あちこちでドラマだ映画だで見かけるような…。途中から「もしかしてそういうことなのかな」と予測がついてしまいますね。
    予測がついても、この結末はそれでどうなるんだろうとちゃんと読者を引っ張って最後まで読ませるところはさすがと思いますが。
    親側からこの話を描くと全く違うお話ができるんだろうなぁ。でもこの手の題材がちまたに多く出回るということは現実にもそういう親子は、私たちが知らないだけで多いということなのでしょうか。もしそうだったとしたらやりきれない話ですね。

    読後に表紙を見ると、微妙に違う二つのよく似たジュエリーキャンディーが切なく感じられます。内容さることながら、この装丁がこの本の中では一番絶妙に感じられます。

  • うーん、スッキリしない終わり方。母親が変。。

  • 他の湊さんの作品に比べると引き込まれ度は低いですが、一気に読んでしまいました。少女誘拐事件も珍しくなくなっている今、他人事ではなく読む私。その立場になったら周りの眼も気にせず、それこそなりふり構わず、春花のように行動してしまうかもしれません。
    それにしても意外な展開でした。いや、意外というか湊さんにしては普通すぎる展開というか、私としてはもっとドロドロとしたものを想像していたのですが。
     事件で一番傷付いたのは妹の結衣子でしたね。戻ってきた姉が本人なのか別人なのか、疑いながら暮らすのって落ち着かないだろうに。

  • 結衣子の心理描写が細やかで、丁寧な印象。
    自分と同じような時代を生きてきた背景も
    共感を呼びやすく、とても楽しめた。
    本物の姉妹、血のつながりってなんだろうと
    考えさせられた。
    ラストのネタあかしでは何とも複雑な気分になったが
    これが湊かなえさんだからなぁ、と納得。

  • 2014.6.21

    なんとも身勝手な話だな

    まあ残された家族や何も知らされなかった兄弟の事を考えたら 事件は起きないか…(ー ー;)

  • 学校の図書室で借りた本。

    10歳で行方不明になった姉、万佑子。
    いつも本を読み聞かせてくれ、色白で美人で利口で病弱な姉と、ちっとも似ていない妹の結衣子。
    母親はいつも姉に似合いそうなかわいらしい洋服を2着購入し、全然似合わない自分にも同じものを着せていた。
    ちっとも似合わないのは、自分はこのうちの本当の子供じゃないからではないか?と疑っていた。
    そんなある日。姉が行方不明になってしまう。必死で探す母に、またしても、いなくなったのが自分の方だったら、母はこんなに必死になって探してくれ無いのではないかと疑問を抱いていた。

  • アンデルセン童話をモチーフにした、入れ替わりの物語。姉があるとき行方不明になり、二年後に戻ってきますが、妹は以前の姉とは違うと感じます。失踪と、それからの家族をとりまく出来事、とくに母親の狂気じみた必死さが胸を打ちます。でも結末は、なんだか釈然としませんでした。高いところに登ったら、いきなり梯子を外されたような…。正直、それでいいの?と感じてしまいました。妹の今後がとても心配です…。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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