豆の上で眠る

著者 :
  • 新潮社
3.18
  • (75)
  • (376)
  • (758)
  • (199)
  • (33)
本棚登録 : 4106
感想 : 564
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103329121

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一度行方不明になったあと戻ってきた姉に対する、どうしても拭えない違和感の正体は何なのか。
    ホラー小説を呼んでいるときのようなドキドキ感と、早く結末を知りたいワクワク感で、一気に読んでしまいました。
    ストーリーとは関係ないのですが、この本に出てくるケーキ店の名前が「白バラ堂」で、著者の別の小説に出てくるケーキ店の名前も確か「白薔薇堂」でした。これは、著者が広島県出身であることと関係あるのでしょうか。私は広島県福山市出身なのですが、福山でケーキ店といえば「白ばら」と決まっていたので、もしかして関係あるのかなと思いを巡らせています。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「もしかして関係あるのかな」
      良いコト聞いた!
      「もしかして関係あるのかな」
      良いコト聞いた!
      2014/06/26
  • 正しい事が全てなのか?
    知らなくても良い事もあるのでは?と思いました。


    家族の絆。
    それぞれの立場になればその立場で読めばまた違う見方も出来るのかもしれないです。


    最後がイマイチ。
    スッキリしなかったのでまた後日読むと違うのかなぁ。

  • わーわーわー!!!
    と、思わず叫びたくなる話。衝撃。
    なかなか告白から進歩しない、告白より面白い作品を産まない(個人的感想です)と思っていましたがこれはすごかったです。
    湊さん特有のくどさもなかった。一人称で話しかけるように語り続けるあのくどさに飽き飽きしてたんです。
    ほんと本ものってなんでしょうね。繋がりとか。
    けれどこれで一番可哀想、というより不幸なのはやはり結衣子だけで、なかなかのイヤミスっぷりがたまらなかったです。久しぶりに没頭して一気に読んでしまいました。

  • 「帰郷」
    幼き日の想い出。
    優先順位を付けるつもりはなかったとしても、無意識に姉妹を比べて見てしまっていたのかもしれないな。

    「失踪」
    足取りは掴めず。
    思いつく限り探しても見つからないのであれば、誰が何を言おうと警察に連絡し手を借りるべきなのでは。

    「捜索」
    行き過ぎた行動。
    難航する捜査に大人しく待つことが出来ないだろうが、素人が勝手な事をしても見つけるなんて無理だろ。

    「迷走」
    自分の代わりに。
    女児用品を買っただけで不審者扱いされて、確認のために子供を使うなんて流石にやり過ぎではないのか。

    「帰還」
    帰ってきたのは。
    見た目以外で違和感を感じてしまうのは、離れていた歳月だけでなく本能的に何かを感じとったのかもな。

    「姉妹」
    疑い続けた結果。
    すぐに受け入れることなど簡単ではないうえに、こんな話を何故今更聞かされているのだと思いそうだな。

  • 姉が行方不明になり、2年後戻ってきた姉は別人ではないのか?面白そうなお話だと思い手に取りました。前半は何だか淡々とした感じですが後半は惹きつけられました。読後感は何だか切ないというか、居場所のないような空虚な感じが可哀想でした。

  • 本物の姉妹・家族とは何か。血の繋がりなのか、一緒に作った思い出なのか。
    人によって考え方は異なる気がするが、個人的には後者だと思う。

    結衣子が誘拐前の万祐子にこだわった理由は、誘拐前の万祐子が彼女にとっての「本物」だったから。
    そこには血の繋がりはないけど、万祐子の所作・声・雰囲気・思い出など、結衣子にとって万祐子を万祐子たらしめるものが存在していたはずだ。
    そうなると、血の繋がりはあくまでも一要素でしかなく、もっと優先すべき要素があってもおかしくない。

    ただ、結衣子がここまでもとの万祐子にこだわるのは、もとの万祐子がいい子だったからな気もする。
    もし仮にもとの万祐子が嫌な姉だったら、ちょっと違和感を持ちつつも結衣子はもっとポジティブな反応だったのでは?と思う。

    あと、普通にもっと早く公表しろよって思ったけど、血縁上の万祐子的には自分が認められなくて居場所がなくなるのが怖かったのかなぁ。
    結衣子がかわいそうじゃん!と思ったけど、万祐子の気持ちを思うとちょっと切ない。

    この小説も価値観揺らがす系の内容で面白かった。

  • 記録用

  • 姉妹だと思っていた万祐子ちゃんは幻想だった。。
    頭をフル回転させながら読まなければいけなかったので少し疲れました笑

  • これはなかなかに良い作品だった。子供の頃、いなくなった姉。彼女は帰ってくるが……。
    イヤミスと言ってしまえば簡単だが、ただそれ以外にも何かがある。幼い日の主人公の回想から見えてくるものとは。
    クライマックスに詰め込み過ぎな感じはあるものの、よくまとまっている。

  • 行方不明になった姉・万佑子ちゃん。2年後に無事もどってくるが、妹の結衣子は違和感を覚える。本当に万佑子ちゃんなのか、偽者なのか…。読んでる方も、違和感や疑惑で、一体どうなってるのだろうと引き込まれました。

全564件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

湊かなえの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×