- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103353713
作品紹介・あらすじ
『里山資本主義』に続く《目からウロコ》本! 農業、医療、商店街、限界集落、観光、鉄道、まちづくり……地元から奇跡が始まっている! 地域再生の現場を知り尽くす著者を驚かせた7つの意外な“現場の智恵”とは? 「ゆるキャラ」「B級グルメ」路線とは正反対の発想法で、地元の誇りを大切にしながら、より永続的にコミュニティーの活力を生み出す「地元の経営学」。
感想・レビュー・書評
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昨年、里山関連のシンポジウムで里山資本主義の藻谷さんが講演した時に購入させていただきました。7人の”現智の人”との対談集です。”現智の人”というのは造語で、特定の分野の「現場」に身を置いて行動し、掘り下げと俯瞰を繰り返した結果、確固たる「智慧」を確立した人ということです。
対談ごとに、商店街(新雅史)、過疎集落(山下祐介)、観光(山田圭一郎)、農業(神門善久)、医療(村上智彦)、鉄道(宇都宮浄人)、不動産開発(嶋田哲夫)などのテーマがありますが、どれも現場からのリアルで具体的な内容だけに面白かったです。地域おこしとか、町づくりに関心のある人にはたくさんのヒントがあると思います〜。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「観光立国の正体」関連本。「デフレの正体」の藻谷さんと7人の専門家との対談集。
商店街、過疎集落、観光、農業、医療、鉄道、不動産開発をテーマに、日本の現在と未来を考える。 -
SDGs|目標11 住み続けられる まちづくりを|
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/62722 -
藻谷さんも素晴らしいのだが、対談相手の方々がまた素晴らしい。
お相手の方々の著作も少しずつ勉強していこう。 -
社会
ノンフィクション -
現場を大事にする作者さんと特定分野の現場に身を置き確固とした知恵を確立した「現智の人」との対談集。商店街,過疎集落,観光,農業,医療,鉄道,不動産開発というテーマを足がかりに社会を描き出す。信頼に足る作者さん,寡作なのが残念!
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藻谷さんと様々な人が対話した内容が書かれた本。
いろいろな視点から今後の日本の地域を考えるヒントが書かれており、ハッとさせられることも多かった。 -
【始読メモ】2014/09/27(土)
日本中の田舎が、幸か不幸か踊らされていると言っても過言ではない、新書『里山資本主義』(NHK広島)の共同著者のおひとり。
今年の春に発刊された、田舎の経営学をテーマにした対話集。
気になってたけれど、意外と書店にないため、すっかり忘れてた σ(^_^;)。
つい、時差ボケな寝ぼけ眼の勢いで買い込んだ書籍の1冊なり (^_^;)。
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§『しなやかな日本列島のつくりかた - 藻谷浩介 対話集 -』藻谷浩介
(新潮社)1,200円 -
筆者との対談集。
商店街は百貨店に対抗してできた。百貨店が先。
効率を考えると日本は東の端でなくなれば良い何ということになる。
効率が悪くても残っているのには理由がある。
東日本大震災で日本人の幸福度は上がったが、ハリケーンのあとのアメリカ人の幸福度は下がった。 -
<目次>
第1章 「商店街」は起業家精神を取り戻せるか~新雅史
第2章 「限界集落」と効率化の罠~山下祐介
第3章 「観光地」は脱・B級志向で強くなる~山田桂一郎
第4章 「農業」再生の鍵は技能にあり~神門善久
第5章 「医療」は激増する高齢者に対応できるか~村上智彦
第6章 「赤字鉄道」はなぜ廃止してはいけないか~宇都宮浄人
第7章 「ユーカリが丘」の奇跡~嶋田哲夫
<内容>
『デフレの正体』『里山資本主義』を書いた藻谷浩介さんの2013年の対談集(「新潮45」)。7人のその道の泰斗とその専門分野で高度成長を終えた日本の将来について忌憚なく語る。問題点がえぐり出されているが、共通しているのは高度成長期に成功を味わった人々(政治家や地域のドンなど)が、その味が忘れられず、本当に日本の将来(地域の将来)に危機感を感じている若者の足を引っ張る姿(医療に関しては、普通の高齢者そのものが足を引っ張る)。日本人は何も気が付いていないが、最高の社会を築き、動かしてきていて、無理矢理新しい(復古的な)政策や対策を打たなくても、世界最高水準のレベルなのだ。それは本当に先進している。例えば高齢者政策は、医療でも福祉でも保険でもどの国も達していない高齢者社会なのに、平均的には破綻していない(問題点は多々あるにしても)。それを後進国(例えばアメリカ)のマネをしたりして、今後の日本をわざわざ破綻の方向へと導きつつある。政治家や経済界の既得者特権や事なかれ主義の役人たちがそれを助長する。
われわれがすべきは「新しい社会」を築くこと。それが人口減で苦しむであろう若者たちに明るい未来を渡すことだと思うが…。 -
夕張市に関して、全く知りませんでした。世の中というより、日本は未熟な国です。
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足元の一歩一歩を大切に生きている人たち。
特に商店街、限界集落などきになるキーワードに触れ、元気ももらえる。 -
人口減少、少子高齢化、過疎化、地域の劣化・無個性化、商店街や集落の存廃の危機、医療や鉄道の崩壊、眼前の利益や経済成長を追い求めるグローバル競争社会。
これからの社会に立つ将来世代にとってはお先真っ暗になりそうなことばかりだが、
事態を正しく認識し、真の原因にメスを入れて取り除く。
また、次代を担う子どもたちが地域社会で幸福に過ごせるためには、どうなってればよいかのゴールを明らかにし、それに向かって、地域住民で一体となって、足元のことから一歩ずつ、地道に具体的に進んでいくこと。
こうすることで、それらの危機的状況はひとつずつ打開できるという希望が湧いた。 -
日本の地方の問題点が興味深く読める。達人たちの発言が深い。
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専門の分野とそうでない分野とあって、大変勉強になった。特に農業。最近若者が農業に従事する機会が増えてるが、地元住民と衝突したりなど続かないケースが多いってこと。農業は太陽などの自然エネルギーをいかに効率良く食物にするかが重要な事とか、あんまり知らなかったので、いかに自分が無知であるかをよくよく知らされた。今の日本は閉塞感が漂っていて、まだ始める前からもうダメだと自分達で思い込んで、自滅してしまうケースが多いけど、まだ日本は捨てたもんじゃない、これからが勝負なんだと思って物事に取り組む事が重要らしい。私は医療分野に携わっているので、まずは自分の分野から。
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「類は友を呼ぶ」というか、敬愛する藻谷浩介さんがそういう人たちと対話した本。
とても興味深く読んだ。 -
藻谷さんと専門家との対談集。学ではなく実に即しており、面白い。メモ。(1)ヨーロッパの観光統計は全て延べ宿泊数が基本(2)ともかく安い値段で提供するのが商売だと思っている。人口が増えた時代に量で稼いだ記憶が客が減る時代にどうしても抜けない。これが昨今のデフレの真因。
(3)お客様の側から見て求められるのは三つのだけ、今だけ、ここだけ、あなただけと提示されたものだけです。
(4)技能を失い、自然エネルギーを有効に使えない農業生産をいくらしても、社会の利益には逆行する。
(5)新規就農者支援に適する人。動植物の声が聞ける、科学的思考、挨拶が出来る
。
(6)日本農業は生産量という嵩に拘るのは止めて、農産物の質を高める事に傾注するべき。日本の強みは技能集約型農業。
(7)金銭には換算されない、しかし本当に大事な物を切り落とした実例は少子化。
(8)日本全体が大企業病化している。皆が中間管理職的で新たな提案に対してネガティブチェックだけが得意な人だけが増えている。
(9)これからの街に必要なのは電車、病院、福祉サービス。代表例は大岡山。 -
様々な分野で現地で動いてる人の声が読めて、非常に有益だった。ただ、対談の中での藻谷さんの発言の割合が高かった気が。もう少し、対談者の発言を読みたかったかも。
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今、特に都会で働いている人たちは、人生の多くが「暮らし」ではなく「労働」になっています。その労働というのも、昔は生活と直結したものだったのが、今はなんのために働いていて、誰にその糧が回っているのかよく分からない。がむしゃらに働き、ご飯は外食、結構な家賃と光熱費を払いながら、家に帰ったら寝るだけ。もともとは普通に暮らしていくためにやっていたはずのことが、いつのまにか、もっと大きなシステムの中の一部分に組み込まれてしまっているのです。もちろん、その仕組みの中で働くかぎり、保険も医療もあって、野垂れ死ぬことはありません。でも、かといって生きることを素直に喜べない。そんな社会は、本質的にどこかおかしいんです。
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20150809 何が幸せなのか。追うものの違いで結果がこんなに変わってくるという事。自分の頭で判断していかないと。結果は自分で責任持つ事になるのだから。
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子供、高齢者、主婦、学生が行き交う場。
学校、病院等のインフラはある立地条件が良い商店街を利用しない手は無い。 -
里山資本主義を読了後、タイトルが気になって手に取ったら同じ著者でした。
メディアが流布していること、政府や野党が声高に叫んでいること、一般的に思い込んでいること等々、イメージの世界と現実の実態との乖離をまざまざと感じさせられました。
第四章の農業に関する対談中に「数字をチェックしないで嘆いている」という発言がありましたが、これはすべての分野で言えることではないかなと思いました。
実態がどうあれ、先行するイメージに囚われて喜んだり嘆いたり、危機感をあおったり。けれど現実は、そこまで楽観視できなかったり、逆に悲観するようなことじゃなかったりと、思い込みの逆である場合が少なくない。
もっと冷静に物事を見て、判断できるようにならなければ。そして、なにより学ぶことと、見ることと、体験することを怠ってはいけないなと痛感しました。 -
農業、医療、観光、鉄道、起業、街づくりの分野の素晴らしい人材を選び出して、それぞれの本音を引き出している好著だ.どの話も良かったが、特にスイスの小さな街で素晴らしい観光資源を作り出している山田さんの事例が秀逸だ.
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藻谷浩介さんの「里山資本主義」を受けて
新潮45で行った対談をまとめたもの。
人選が、新潮の新書を出している方を選んだのか、
藻谷さんとのからみがイマイチのひとが散見される。
もちろん深い議論がされているひともいるのだが、
そのひとは新潮の新書を出していなかったりと
出版社側の事情がかいま見えるのが残念。
しかし、「里山資本主義」が中国地方の事例が多かったので、それを補うという点で一読の価値ありか?
もうすこし造本や図や写真など編集を丁寧にして欲しかったな。 -
藻谷氏の著書は、地域の課題解決に対して地元主導で実行可能なオルタナティブを示してくれる。
今回の著書では、各地で地域の医療、農業、商店街などの再生に取り組んでいるリーダーとの対談という形で、さまざまな取り組みを紹介している。
私が特に印象に残ったのは農業の再生にたいして「高付加価値化」や「6次産業化」という前に農業技術の維持・底上げをベースに取り組みをしている神門氏の取組みである。現場の実態を見つめているからこそ、このような視点での問題提起ができるのだろうと思う。
もう1点重要だと感じたのは、各地域のリーダーが、適切な課題分析とともに適切なゴール設定をしているということである。地域の活性化という視点で過去の最盛期の復活を夢見るのではなく、地域社会が持続的に残っていくために必要なサービスや売り上げがどのようなものなのかということをゴールにすることで、これまでとは違ったやり方が見つけられるということを教えてくれている。
地域の再生に全国一律の解はなく、であるからこそ地域の中にある課題解決の種をもとに、それぞれの地域が取り組んでいかなければならないのだろう。それが「しなやかな日本列島」というタイトルをつけた筆者の思いなのではないかと感じた。 -
藻谷さんと日本で様々な分野で活躍している方々との対談集。全体を通してここに登場されている方々は、周りに(特にお金の誘惑や慣習)踊らされず現実をみて行動されているのだな〜。こんなこという人達が居るのか〜!と面白くてどんどん読み進めてしまいました。
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この本は、できるだけ多くの人に読んで欲しい。
持続可能な日本の作り方が書かれている。特に鉄道の復権を謳った宇都宮氏との対談に感動した。
路面電車や鉄道は赤字でも続ける意味はある。それを声を大にして言いたい。道路、自動車は鉄道の何百倍も費用がかかっている事を、政府・マスコミは知るべきだろう。 -
対談形式の話言葉で書かれているので、とても読みやすかった。話のジャンルも7.8個に分かれていて、日本の現状をバランス良く知ることができたと思う。