ビタミンF

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1346
感想 : 220
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104075034

感想・レビュー・書評

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  • 答えはない、人生の一コマを描いた作品
    読みやすく考えさせられ心が痛む

  • 結局3話まで読んで、返してしまった。他の本を借りたくなったから。機会があれば、重松さんの長編を読んでみたいな、とは、思った。

  • 中年男性ってこんなしょーもない思考回路なのかな?上から目線で、カッコつけてて、独りよがり。共感も感動もできない・・・と思いつつ読み進めたけど、読後は意外と気分悪くなかった。悩みながらそれなりに頑張ってるし、反省して少し変わったり前向きになったりする面があるからかもしれない。

  • 涙がチョチョ切れる感動名作とのうたいだったので、気合いをいれて挑んだが…
    わりとサラッと読めて、じんわり感動といった具合だった。

  • 「パンドラ」まで読んだ。子供が反抗期になった時などに読むと良いと思う。
    近所の中学生がグレてるとか、娘が変な彼氏と付き合い出して、そいつと初体験したとか、大人から見るとなぜそんなに馬鹿なことをするのだろうと理解できないようなことでも、子供自身は至って真面目で深刻に捉えているし、実は今は親となった自分も通ってきた馬鹿さ加減の道だったりもするし、なんとも難しい判断をしないといけない父親という立場を追体験できる良い小説だと思う。
    ただし、将来父親になる可能性のある読者は、読んでいてしんどくなることもあるので心して読むべし。

  • 家族のよくある親子、夫婦の悩みや葛藤。そしてごたごたがあってからなんだかんだと再生に向かう姿をアラフォー男性視点で描いた7つの短編。モヤがかかったように疲れてスッキリしない心、頑張りすぎて折れそうになった心によく効くサプリメントみたいな小説です。家庭を持つ中年男性の本音の部分が書かれている所は正直読んでいてしんどくなりましたが、結果はみんな前向きになっていくのでだいたい許せました。
    でも『なぎさホテルにて』のところでホテルの受け付けで奥さんの名前のところに昔の彼女の名前を書くのだけは許せません。昔の彼女とのことをいい思い出として回想するのは勝手ですが、それはやってはいけないことです。

  • もうこの世代は通り過ぎたが共感できる部分は多々ある。 幸い我が家は部活に忙しすぎて反抗期は全く無かったが父親のほろ苦さや切なさは十分伝わってくる。 でも、リアル過ぎるのかちょっと引いた目線で読んでしまう。 この時代の直木賞作品って感じ。 周りに重松好きなのがぽつぽついるが、僕には少し毒がないと言うか歯ごたえが無い印象。 心の綺麗な人はきっと好きなんだろうなって思う。

  • タイトルのFはやはりファミリーなのだろう。年齢や家族構成が、同じようでいて本当に微妙に違う、関係も同じようでそれぞれに方向性やキャラクターごとの相性でバリエーションがあるが、起こるイベントは些細かつ深刻。胃が痛くなるような読後感。なぜ「流し雛」というタイトルにしなかったのかと思った「セッちゃん」が希望もあり秀逸。
    同年代は実はきついのではないか?同じような苦悩は大小の差こそあれ持っていそうなものだ。

    カバーをはずしてみて初めて直木賞の受賞作と気付いた。

  • 古本屋で安売りしていたので買ってみた。

    しかし感情移入できない。最初、年齢設定がずれてるのかなと思って読み進めたが、違う。ドラマの脇役があたかも現実にいるかのような、なんとなく嘘っぽい。少なくとも主人公の頭の中、プロセスが嘘っぽく私には感じるようだ。設定に無理はないし、文章も読みやすく、中身が素直にはいってくる。が、こんな人いないよなーという気持ちが先に立つ。少なくとも私の周りでこんな人とを感じた経験はない。オチがあって、その目的を成就するために作られた人格、そう感じて読んでしまう。また別の機会に読むとしよう。

  • Fの意味は
    Family,Father,Friend,Fight,Fragile,Fortuneを表した短編ストリーで構成されている。
    書評にもあったが、30代後半から40代に読むと元気が出そうな話がいっぱいだった。
    人生の疲れを取るような心地よい読後感が味わえる。
    もう一度その年になってから読みたいと思った。
    なかでも「なぎさホテルにて」が一番印象に残った。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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