- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104471027
感想・レビュー・書評
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ジャケ借り失敗
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最近の日本人作家で好きなのは、堀江敏幸さん。静謐な美しさをもつ文体で、じっくりと、落ち着いて味読したくなります。
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淡々とした短編集。ちょっといい話な雰囲気が少しと、世俗から離れて独自の生活をする人達特有のちょっぴりかたくなな余裕が流れる。
いいなと思ったのは、「だから自分はこうなんだ。こういう理由でこうなんだ」といった自己アピールをしていないところ。そしてそのアピールしていない部分をさりげなくだけれど一貫して打ち出しているところ。
登場するキャラクター頼りなので、その点で「絹への道」が微笑ましかった。地味な作品だった。 -
作家や業界すじの人たちから絶賛されている作家。春樹的というよりはレンモンド・カーヴァー的なシンプルで、ちょっといい話。
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収録の「スタンス・ドット」が川端康成文学賞を受賞。山あいのひなびた町のボウリング場が、何ともいえない深い味わいを醸し出す。
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相変わらず放置されてばっかり。
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図書館から本を借りると期日までに帰さなくちゃなりません。で、読むつもりで借りてはみたものの期日がきて読めずに返すこともあったり…。実はこの本も未読返却するところでした。でも短編集だから一編くらいは読んでみようと、読みはじめて、そのまま読了してしまいました。静かだけど豊かな世界があって心地よかったです。
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堀江さんの作品は初めて読んでみたが、ズバリ純文学の王道を突き進んで行って欲しい作家である。
<br>詳しい感想は<A HREF="http://torakichi.jugem.cc/?eid=92 ">こちら</A> -
この小説を、懐古趣味の産物と切り捨ててしまうことも可能でしょう。「昔のよさ」をそこかしこで訴えてますから、そういった批判は、あながち間違いとは言えません。正直、僕もその訴えかけには、馴染めないものを感じました。世代の差もあるんでしょうが…むしろ、作品の舞台が自分の住む環境とダブってしまったからでしょう。どうしようもない田舎でありながらも、近代化の波が押し寄せてきて、変化せざるを得ない町と、そこで暮らす小市民。僕はそんな場所から逃げ出したいと、常々思っているのに対して、筆者はどちらかと言うと、肯定的に描こうとしている。つまり、姿勢が違うんです。どちらが正しいとか、ないと思います。生き方の問題ですから。ただ、田舎者の僕から見て、彼の情景描写は、違和感がなくて、的確だと感じました。特に「イラクサの庭」に出てくるオバさんは、田舎のイヤラシサを見事に体現していると思います。こんなオバサン、よくいます。
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堀江さんの本で読んだ事のある本は「熊の敷石」しかなかったのだけど、この本を読んで好きになりそう。
透明感のある文章と少しづつ繋がっていく物語がいい。私好み。