- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104580064
感想・レビュー・書評
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キミトピア、なんでこんな題名なのかすべてのお話を読んでなんとなく、分かった。あなたといるこの世界は、心地が良い。
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七つの短編集。
やさしナリン……『可哀想』に弱い人
添木添太郎……いないいないと神様?
すっとこどっこいしょ。……青春。将来。
ンポ先輩……キチ女?え、怪談的な?
あまりぼっち……僕僕タイムスリップ
真夜中のブラブラ蜂……子育ても一段落してブラブラしたい主婦
美味しいシャワーヘッド……ちょっとよくわかんないけどトシちゃんのとこめっちゃ笑った
最近は読みやすいのを立て続けに読ませてもらってるなあと思う。
舞城の、女性主人公の話は読みやすいので好きだ。だから、この七つの短編の中でもやさしナリンが一番好きだ。
可哀想に弱い、という発想がおもしろい。突飛に感じるけれど、理解できる感情だし、はっとさせられた。
作中に、やたらとハートマークが乱舞しているが、これは『w』に置き換えたらわかる。なぜハートマークだったのか……。
つい吹き出して笑ってしまった箇所が多かったのはすっとこどっこいしょ。ニンニンて。
ブラブラは最後にこんな展開になると思わず驚いた。
美味しいシャワーヘッドに放浪息子と町でうわさの天狗の子が出てきたのがすこし嬉しかった。
夫婦の話が多かった気がするのだが、舞城王太郎最近結婚か離婚かしたのだろうか、と邪推。櫛子の書いてる小説が明らかに舞城王太郎なのでつい安直に考えてしまう。舞城王太郎は主婦なんじゃないか疑惑。 -
間違いのほうが正しい答えよりも正しい場合があって、これがそうなのである。
(冒頭より)
やさしナリン
添木添太郎
すっとこどっこいしょ
ンポ先輩
あまりぼっち
真夜中のブラブラ蜂
美味しいシャワーヘッド
全てのお話で、誰かが何かしら混乱してて、それに共感したり、笑ってしまったり、なるほど〜と思わされたり。
始めの4篇が好きでした。
すっとこどっこいしょの「ニンニン」からの「くせ者ーっ」の流れとか大爆笑です。いやぁ、ますぅヤバイ。ヤバすぎる。
P116
神がごめんとひと言謝ってきたなら許さないでもないという気持ちで生きている。
P260より
言葉は間違える。
感情も間違える。
心も間違える。
私はこれを憶えておかなくてはならない。 -
読書中。”藪の中”的なモチーフを感じる。著者の実力からいえば、傑出したものはないものの、日常の不可解と言葉の不可解がベースになっていると思った。(13.0626)
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6月10日読了
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改めて舞城好きだーと思った。【やさしナリン】久々の舞城だったせいか主人公が鼻についてしまって内容に集中できなかったので再読したい【添木添太郎】黒い馬の夢の恐怖をきっと忘れてはいけない。そしてその恐怖に負けないことがちゃんとした大人になるということ【すっとこどっこいしょ。】最初はいい感じの青春かなーと思ったけど終盤何が何やらで笑うしかなかった。気楽に読める【ンポ先輩】やっぱ舞城天才か…途中からぶっ飛んだ気がしなくもないけどそれも私の穴あけのせいか(違うか?)間違ってても穴をまた空ければいい話。【あまりぼっち】うーんよくわからんSF。理解力が足りなくて残念…理解できたら超面白そうなのに。【真夜中のブラブラ蜂】何これ優しすぎ。挨拶が素敵とか煙か土かryの作者と同一人物とは思えん…色々さておき夫がかわいそうかも。【美味しいシャワーヘッド】ふんわりとしか理解できなかった。けど何度も何度も読み返したい作品。
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読み終わるのもったいなくて、しばらく読み進めるのやめちゃう時がある。
そんな小説。
それぞれの短編になんかしら感じるものがある。
うまく言葉にできないような、気持ちだったり状況だったり。
表現できないんだけれど、残しておきたかったり大事だと思いたかったり。
だから、そばに置いておきたいんだ。
そんな小説。 -
全7編を収録。そのうち、好きだと思ったお話は、まず「やさしナリン」!可哀想な人に弱く、自分を傷付け、身近な人に迷惑をかけてでも、冷静な判断ができなくなり、可哀想な人に親身になってしまう兄妹。優しさっていうのは決して間違いではないからこそ、優しさの振る舞い方でとんでもない醜悪な展開となってしまう。そして「ンポ先輩」!これは全体を理解できているわけではないけれど、空気読んでよ、という圧力に、私は空気の奴隷じゃない・・っていう主人公の主張に痺れた!!最後の「真夜中のブラブラ蜂」もカッコ良くて興奮した。子供を大学まで育て上げた若い奥さんが、「散歩」を極める話。この3点に共通するのは、主人公がある主張について討論するシーンがあること。「やさしナリン」では、ヒステリックになってしまった旦那と、「ンポ先輩」では、空気を読めと詰め寄ってきた友人と、「真夜中のブラブラ蜂」では、散歩することを楽しんでいる主人公に対して、暇ならもう1人子供を作ろうと提案してきた旦那と・・・。意見が合わなくなる、論点が少しずつズレテていくときの、イライラする感じ。悲しくなって、諦めちゃう感じ・・・。面白いな。
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ズバズバ自分に当てはまるんでごめん!って思った。この人の短編読んだのはこれが初めてだったけどはまるわー。