妻の超然

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104669042

感想・レビュー・書評

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  • 短編だと、なぜか途中で残りのページ数を確かめたくなる

  • 短編集。収められた3作の中で、最も気に入ったのは表題作。逆転満塁ホームランの様な痛快な最後がいい。最も考えさせられたのは最後の一編。以前にはあり得なかった、現在ならではの作家の苦悩がくっきり浮かび上がってくる。とにもかくにも、著者の切れ味の良さに惚れ込んでいる。

  • ちょうぜん【超然】
    世俗的な物事にとらわれないさま。


    妻の超然では、馬鹿で無邪気な浮気者の夫に対するひどい言いようが面白い。朝の瞑想タイムが好き。

    下戸の超然では、彼女の美咲ちゃんの言動が面倒くさすぎて気持ち悪かった。
    彼の心中は、超然なんてしてないのになぁ。俺を巻き込むな!と思う気持ちがすごくよくわかる。嫌な別れ方だったけど、別れられてよかった。うん。

    作家の超然
    P116から、すごく面白くなった。

    「超然というのは手をこまねいて、すへてを見過ごすことなのだ。栄えるものも、滅びるものも。
    おまえは、その全てを見ていたいと思う。」

  • 2011 9/23

  • 覚えのある感情。
    自分を守るために他と相容れず、切り離す。

    でもこんなふうに超然としていたら逆に疲れてしまいそうだ。
    文章、構成はさすが。

  • テンポのよい、毒っけのある、そんな文章。
    おもしろい。あっというまに読み終わる。


    妻たるもの、超然としていたい。
    下戸たるもの、超然としていたい。
    作家・・・ではないのですが、作家たる方々、超然としていたほうがきっとおもしろい。


    この人の本、いつも一気読み。

  • ちょうぜん【超然】:物事にこだわらず、平然 としているさま。世俗に関与しないさま


    夫の浮気に対して、自分は妻として超然としているのだ、という意識だったが、物語の最期に妻は「相手(夫)を理解しようとしてこなかっただけだ」ということに気づき愕然とする、というくだりの流れは良かった。

    それにしても、彼女の話の内容は最近優しくなったなあ。

  • 絲山さんのユーモアのある悪口が大好きです。「逃亡くそたわけ」を初めて読んだときの驚きを思い出しました。
    表題作は愛情が無くなった夫婦の別れない心理をうまく表現してるなと思いました。私もこれから腹が立ったら藤川球児を降臨させようっと。

  • これはもう・・・超然とするよりほかないではないか。

    行ったり来たりする心の内を鮮烈にあぶりだす絲山さんの文章に、今回もやられてしまった。

  • 絲山秋子さん初めて読みました。

    「妻の超然」
    夫の収入でフワフワと暮らし、
    浮気している夫を馬鹿にすることで超然としている自分を
    大好きな主人公・・・
    読み終わって気分はムカッとしていたので

    期待せず
    「下戸の超然」を読んだのですが
    話に現実味があり
    NPOの活動あたりは
    あるな~こういうのって
    などど、感心しつつ読み終わりました。
    こちらを表題にしてほしかったと
    思います。

    「作家の超然」は
    作家の頭の中の迷路を
    行きつ戻りつしている気分で読み
    絲山さんが表現したかった事を
    私はキャッチできませんでした。

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著者プロフィール

1966年東京都生まれ。「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞しデビュー。「袋小路の男」で川端賞、『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、「沖で待つ」で芥川賞、『薄情』で谷崎賞を受賞。

「2023年 『ばかもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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