いとみち二の糸

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104723041

感想・レビュー・書評

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  • 表紙を見て、思わず
    「いとっち、髪伸びた?!」と口走り、
    これじゃあまるでタモリだし。。。と思ったのも束の間、
    いやいや、タモリは「髪切った?」だから! と自分につっこむ私。

    一作目の『いとみち』から約1年、高校2年生となり、髪もちょっぴり伸び、
    メイドカフェでの三味線コンサート姿もすっかり板についた、いとちゃん。
    ということは、例のメイドカフェ必須のお迎え言葉も完璧かと思いきや。。。

    「おがえりなさいませ、ごスずん様」
    よかったよかった、あの可愛らしくも濃厚な訛りは健在でした♪
    あの言葉をすらすら言えてしまういとちゃんなんか、もはやいとちゃんじゃないもの!

    仲良し4人で発足させた写真部には、中学の相撲部で輝かしい成績を残しながらも
    実は人と争うのが嫌いで、心優しい新入生の巨漢、鯉太郎が入部し、
    なんと顧問となったのは、メイドカフェの常連の山本先生、
    カフェの方では店長とメイド長の幸子さんの強烈なキスシーンを目撃して腰をぬかし
    エースメイドの智美はコツコツ頑張ってきた投稿を認められ漫画家デビュー☆と
    あいかわらず波乱万丈の毎日。

    写真部での撮影旅行で川に落ち、流されかけたところを救ってくれた鯉太郎に
    究極の人見知りで恋とは無縁だったいとちゃんがきゅん♪として恋に落ちたり、
    大学への進学費用のためにバイトする親友、早苗の前で不用意な発言をして
    恵まれた環境に守られた自分を改めて自覚して反省したり、
    北国の春のようにおっとりゆったりと歩みを進めるいとちゃんが愛おしくてたまりません。

    メイドカフェを貸切にしての手作り結婚式や
    真夜中の道を駆け抜けて見送る東京への長距離バスにうるうるしながら
    糸が3本あるから三味線。。。
    さて、『いとみち 三の糸』はちゃんと書いてくださるんですよね?
    と、越谷オサムさんに無言の圧力をかけたくなってしまう、
    『いとみち 二の糸』なのでした。

  • まだ続きそうだったなあ…。
    いとちゃんは成長してんのかどうなのか…。まあしてんだろうなぁ。
    とりあえず号泣できるところはすごい。

  • 一巻に劣らずに面白かったです。
    この分なら三巻も出るかもv

  • いとみち2作目

    いとも進級してまた人間関係が広がり複雑になっていく中、新たなことに挑戦していく様子が良かったなぁ、と
    それにしても、婆ちゃん、かっこいい!

  • 「いとみち」続編は前作よりもグレードアップ。けなげな主人公が成長していく様がなんともすがすがしくてさらなる続編にも期待。

  • 主人公いとちゃんの日常を丁寧に描いていて楽しく読めた。登場人物のキャラがみんな立って生き生きしています。そしてこの本を読むと三味線でビーチボーイズを聴きたくなります(笑)、次回が完結編かな。待ってます!

  • いとみち第2作目。まさか続きが出るとは思ってもなかったので、本屋で目にしてびっくり。
    1作目同様、ほんわかした高校生が主人公なので全体的に柔らかい雰囲気。表紙通りの可愛らしい内容。今時こんな高校生いるかな?と思ってしまうけど…。主人公『いと』の恋の行方や、進路のことが今回散りばめられていたので、3作目もありそうな感じ。

  • とんでもなくなまった津軽弁をしゃべる超内気な高校生のいとが、四苦八苦しながらも周囲のひとたちとの人間関係を大切に日々を送る物語の第二弾だ。
    高校二年生になったいとは、前作よりもほんの少し成長して、アルバイト先のメイド喫茶や仲良しの友人たちと踏み込んだ関係を築けるようになっていく。
    おなじみのメンバーたちも転機を迎え、新キャラも出てきたりして、前作の雰囲気はそのままに一歩進んだ物語となっている。
    いとの純粋培養天然無垢さは相変わらず非現実的だけれど、かわいい。
    智美の妹の話がサラリと出てきたりして思わせぶりなあたり、これは三の糸もあるっていうことかな。

  • 前作に比べると、物語のスケールは小さくなってるけど、前作同様の満足感☆

  • なぜか板柳の高校生が主人公の小説、第2弾。
    ばばとの会話が少なくなった分、暗号解読は必要なくなったのが、寂しいが。。。
    まだまだ、「お帰りなさいませ、ご主人様」が言えない主人公には共感。
    で、しぇ~しゅん小説っぽくて、何かほのぼのします。

    おそらく出るであろう第3弾も楽しみです。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。2004年、『ボーナス・トラック』で第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『階段途中のビッグ・ノイズ』『いとみち』『陽だまりの彼女』等がある。

「2021年 『まれびとパレード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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