- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105055714
作品紹介・あらすじ
自分に「誇り」を持とうじゃないか。66年の経験と果てしない情熱で贈る、明日へのメッセージ。
感想・レビュー・書評
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著者、イビチャ・オシムさん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
イビチャ・オシム(Ivica Osim、Ивица Осим、本名:イヴァン・オシム, Ivan Osim、Иван Осим、1941年5月6日 - 2022年5月1日)は、ボスニア・ヘルツェゴビナのサッカー選手、サッカー指導者。愛称はシュワーボ。なお、より原音に忠実な表記はイヴィツァ。
先頃亡くなられました。
80歳にて。
で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです)
自分に「誇り」を持とうじゃないか。66年の経験と果てしない情熱で贈る、明日へのメッセージ。
以下、岡田監督以降の歴代日本代表監督です。
岡田武史 1997-1998
フィリップ・トルシエ 1998-2002
ジーコ 2002-2006
イビチャ・オシム 2006-2007
岡田武史 2007-2010
アルベルト・ザッケローニ 2010-2014
ハビエル・アギーレ 2014-2015
ヴァイッド・ハリルホジッチ 2015-2018
西野朗 2018
森保一 2018-詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サッカーとは、人生である
では、サッカーとはいかなるものであるか
人生で起こりうるすべてのことは、サッカーの中に集約されている
また、サッカーにおいては、人々は非常に速いスピードでお互いを知り合っていく
サッカーで起こるすべてが、私の人生では起こってきた
本書の冒頭に掲げられたイビチャ・オシム氏の言
自分の仕事を、オシム氏と同様に言い切ることができるであろうか。
気になった言葉は以下です。
■日本について
・私が口にした「日本化」という言葉は、ある一つのやり方で、「家へ戻る」という意味である。別の言い方をすれば、「自分たちの原点に立ち返ろう」ということだ。
・では、日本人の特性とは何だろう。それを客観的に知ることが、他国の模倣ではない日本代表チームの「日本化」への第一歩である。
・まずはモチベーションである。この点は、日本人は問題はない。日本人のモチベーションは、気分次第などと頻繁に言われているが、必ずしもそうではない。
・まず、自分たちができること、知っていることからやるのだ。
・日本人に限らず、私たちは、自分たちがやっていることを信じる必要がある。
・日本人はまず客観的になって、自らの力を知ることが大事だ。
・日本人が自ら、自分自身が変わるように努め、そして、自分たちの持つポテンシャルを最大限引き出さねばならないのである。
■監督として
・私のいう「リスペクト」とは、「すべてを客観的に見通す」という意味である。すなわち、「客観的な価値を見極める」ということだ。
・私は誰かの模倣をしなし、模倣したいとも思わない。私がこれまでの人生において、その信念をつらぬいてきた。
・人生とは、常に何か新しいものを発見するためにある
・人間は常に向上心が必要なのだ。できない者たちは取り残され、そして消えてしまう。
・準備にやりすぎはな
・私にはプレッシャーが必要だ。それがなければ私は働くことができない。
■選手に接する
・必要なのは、選手たちが「いつ」「何を」「どこで」やるかを自分で意識する姿勢を成長させていくことである。
・一度や二度なら同じミスや失敗や挫折を繰り返してもよいが、それらを三度繰り返したらならば、それは実は悪い経験であるからだ。つまり、学習していないということになる。
・キャプテンは、常に最高の選手である必要はない。むしろ、キャプテンは、常に他の全員に尊敬される人物でなければならない。
・私は人前で選手を叱ることも褒めることも、なるべく避けようとおもっている。
・人を叱るということは、最も策略が必要とされる。
・選手には選手の個性がある。つまり、誰にどうやって対応するか、私は常に気を配らなければならない。
・監督にとって一番大事なものと考えているのは、「知識」だ。監督はあらゆる事柄を知らなければならないからだ。
・強い相手と真剣に戦うことからこそ、今の日本が学ぶべきことが得られる。
・今後の問題は、日本が自分だけの小さな檻に閉じこもってはならないということである。
・私たちは全員、人間だ。時には同じように扱って欲しいし、自分についても語ってほしいという願望がみんなにある。(報道が一部の選手に偏っていることに対して)
目次
プロローグ
第1章 日本人とサッカー
第2章 代表が意味するもの
第3章 監督という仕事
第4章 進化するJリーグ
第5章 敵か味方か
エピローグ
ISBN:9784105055714
出版社:新潮社
判型:4-6
ページ数:192ページ
定価:1200円(本体)
発売日:2007年06月30日 -
人格者と評されるオシム氏。
崩壊が始まっていたユーゴスラビア、
当時の代表チームを率いる事ができた唯一の人物。
権力や政治に屈する事のない凄い人。
代表戦を毎回ワクワクしながら見てたのは、
オシム氏が監督をされてた時だけです。 -
「日本では既に全てが解決されている。だから、人々は全てが解決されることになれてしまった。」
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エッセイ
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日本人よ!
イビチャ・オシム 著
長束恭行 訳
新潮社
ISBN978-4-10-505571-4 -
デマゴギー Demagogie
アナーキー 無政府、無秩序
ソフィスティケート
ストラテジー 戦略
インディビジュアル
アトラクティブ
食傷
スポイル
オプティミズム optimism 楽天主義 -
978-4-10-505571-4 188p 2007.6.30 ?
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アジア杯で4位に終わり、オシム批判が何となく漂ってきていますが、やはりオシムという監督は凄い人だと改めて思います。日本人を知り、それにあったサッカーを展開するという姿勢で首尾一貫しており、ジーコ、トルシエを批判するわけではなく、自らの主張をさらりと言うところは、これまでの実績からくる大物としての風格なのでしょうね。闘争心を「自らコントロールできるアグレッシブさ」と表現するところは私のイメージにもピッタリでした。そして「多く長く信じてきた分だけ、人は戦うことができる」「何でも自分で解決する能力を養おう」も含蓄のある言葉です。
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オシム元監督の言葉。サッカーに対する想い、日本サッカーに対する想い、自国に対する想い。どれも真摯に向き合ってきたんだとわかる本でした。「リスクをおかす勇気」は確かにサッカーには必要。そして、サッカー以外でもそれは当てはまることで、この気持ちは常に持っていないといけないなと自覚させられました。
今の日本サッカーも徐々に模倣から離れつつあると思いますが、まだまだ実力が足りない。J1・J2、そして新設されるJ3を含め、もっとダイナミックな、クリエイティブな、ファンタスティックなサッカーを目指してもらいたい。
付け加えて、マスメディアはもっとサッカーを理解して欲しい。タレントを実況に入れたりするのもいいけど、もっと先のことを考えてコメントしてくれ。 -
購入者:小林(2012.12.31)
日本サッカーをもっとも変えたといっても過言ではない監督のオシム氏それまでよく走る選手に対する評価が日本で高くなかった。それを水を運ぶという言い回しで今まで代表に選ばれていなかった選手を呼び考えて走るというスタイルを日本に定着させたオシムが日本を客観的に見て日本人の良し悪しを解説されていてサッカーの枠を超えた日本人の為に書かれた著書です。 -
数多くいるサッカー監督の中で一番好きなのがオシム監督。
その理由は、冒頭にある。
『サッカーとは、人生である。』
その一行で購入決定‼
オシムは本気でサッカーに関わっているし、本気で生きてる。地に足がついてる。だからオシムの本は好き。
それと、サッカーの本質を見抜いている。走ることがシンプルに重要であることに気付かされた。
戦略も、戦術もシンプルな基本がベース。走れないと勝てないし、仕事であれば商品は聞けないと売れない。
改めて考えるきっかけになりました。 -
2012.04.19 読了
んー、イマイチ。
悪くはないんだが、良いところもないという。
確かにオシムの言うとおりだし、心得ておくべきものはたくさんあるんだけど、そんなの当たり前だよね、っていうのが多かった。
裏を返せばそんなことも分からずにノコノコと、やってくるメディアへの皮肉として本書はある。
メディア側はメディア側で既得権益という甘い汁から離れられないのだろうけど。 -
この本では普段、オシム監督が会見では言わない心の奥にある提言や日本人観があますことなく書き綴られています。
人によってはその提言の部分は批判や言い訳にさえ思うかもしれませんが日本を愛するオシム監督のひとつひとつは日本人の持つ特性をよく理解していて「なるほどなぁ~」っと読んでいてハッとさせられます。
日本人より日本人のことを理解しているのかもしれないし
世界を知っている人物だからこそ日本人の伸ばすべき長所やダメな短所を知っているのだと思う。
サッカーが好きな人、日本代表やJリーグを応援する人には一読すると
また違った見方でサッカーを見られるのではないでしょうか? -
日本サッカーのいろいろを紐解いてくれる本。オシムさんの哲学はほんとに納得というか、常になるほど!の連続。代表もJリーグもひっくるめ日本への愛を感じます。
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初めて、サッカー日本代表監督に関して出された
本を購入。
オシム監督のいうことはサッカー以外にも通じるね。
何をするにも犠牲や人よりも努力が大切で
客観性や謙虚な気持ち、なによりビジョンが必要って
ことだよね。 -
悟りを開いているオシムの日本人に向けての有り難いお言葉です。サッカーを通じて、日本人を語ります。
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数多のサッカー監督の中で、日本人のサッカーに対する意識をもっとも激しく変えたのがオシム氏であろう。例えばそもそも、それまではよく走る選手に対する評価が日本では決して高くなかった。それに対し、オシム氏は「水を運ぶ」という独特の(少なくとも日本人にとっては珍しい)言い回しで、その重要性を説いた。これに代表されるように、オシム氏は日本人全体のサッカー観を変えたと言っても過言ではない。
そんなオシム氏が「日本」を外からも中からも見て、「日本」のために著したのが「日本人よ!」である。客観的に日本を見つつも、大きな目標のために現実的であろうとするその態度は、サッカーという枠を越えて日本人に影響を与えるであろう。 -
2007年80冊目
-
サッカーのことを中心に書いてあるので
なんか
すんなり入ってきます
わかりやすい例えと
わかりずらい例えでは
こんなにも
入ってくる感じが
違うのかと
実感させられます。
オシムは
【頭のいい選手】
を
日本代表に選ぶ基準にしてたみたいです
んじゃ
頭がいいって
なんなのだろう
という
堂々巡りを
繰り返したわけです
東京大学に入ることが頭のいいことなのか
僕は
そこそこ楽して
そこそこいい大学に入って
良い会社に入って
ここまでは
頭がいい感じです
でも
その会社でメタメタにやられて
アトピー悪化させて
髪の毛抜けちゃって
やめました
ここの話だと
頭が悪いに入るのかな
うーん
堂々巡り
生き方上手
頭がいい
問いかけ上手
頭がいいって
良いことなのかな
勉強ができるっていいことなのかな
と
自分なりに考えることが
必要なのではないかと思いました
オシムも
自分で考えることの必要性を
説きまくってます
その通りだと思います。
教えられること
価値観を植え付けられること
それはもうおしまい
今は
1から
すべてを考えるとき
人の意見や
評価なんて
気にしてられないよ
自分だけの
考えを持っていいのだよと
改めて
思いました。
それが合えばいい
合わなくていい
ただ
自分の価値観や想いは
人から世の中から
マスメディアから
生まれるものではない
【それをキッカケにするのはいいと思います】
と
強く強く
意識しないと
どんどん
流されちゃいそうですね。
◎
本の内容に戻って
サッカーは
結局
走れるチームが勝つみたいです
走るにもいろいろあって
どうして走るのか
どこに走るのか
どうやって走るのか
それを
理解して走ること
すなわち
それを
走力と呼ぶみたいです
この
ただ走るという行為に
疑問を投げかけることが
素敵だなと思いました。
当たり前のことに
疑問を投げかけると
劇的に変わっていく可能性があるなと思いました。
本を読んで
最近アウトプット不足なので
もっともっと
アウトプットを増やしていこうと思います。
◎
話がそれたそれた
まぁ
別にいいでしょ
あとは
模倣は必要ない
ってことも書いてあったな
良い本でっしった
【中田カウす風に】 -
ジャーナリストはプロフェッショナルであれ。たとえ現場で取材する立場でなくとも、心に刻み込んでおきたい。
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選手の組み合わせを考えること。
練習で試合で起こりうる状況を準備しておくこと。
審判のレベルアップ。
ある選手が水を運べないのであれば、サッカーというチーム競技をプレーしているということにはならない。
どんな小さなミスでも罰せられると考え始めた瞬間に、人は罰せられないように何もトライしなくなる。 -
オシムの言葉がきけてよい。
-
2009年5月5日読了