あの素晴らしき七年 (Shinchosha CREST BOOKS)
- 新潮社 (2016年4月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105901264
感想・レビュー・書評
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イスラエルで生まれたそのほかrあ、過去数隻にわたってヨーロッパで怒ったことは一連の迫害やポグロムに他ならないということを教わり、常識が支持するにも関わらず、そこで得た教訓は腹の中でわだかまり続ける。
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知人による「今年の暫定一位」との評を受けて。
素晴らしいエッセイだし、ケレットという作家と出会えて良かった。他の作品も読みたい。
子どもって偉大だなとも思う。レヴはどんなふうに成長してゆくのだろう。 -
ケレットは面白いなあ、今後のいっそうの翻訳と日本での紹介に期待する。遠い国イスラエルとユダヤ人社会が、日本人にとって身近になるだろう。
息子が生まれ父親が死に息子は成長していく7年間。息子が生まれた病院にはテロの被害者が担ぎ込まれ、最後の短編ではミサイルが近所に打ち込まれる。両親はホロコーストを生き延びたユダヤ人だ。テロと戦争、宗教や人種の軋轢が「日常」であるイスラエルの状況の特異さを背景にしつつ、国も宗教も問わない普遍的な家族のありようが暖かく、ユーモラスに描かれてる。
ケレットは誰を糾弾するわけでも非難するわけでもないが、イスラエルの「卵と壁」の「卵」の側にしっかりと立っている。 -
イスラエルに住むユダヤ人作家が、息子の誕生から父親が亡くなるまでの7年間、時系列的に語ったエッセイ集。
イスラエル国内でおきている事実、海外で感じだ事、子供の成長、そして父親の病気、日々の生活。
彼はしっかり時代を見続けていて、それを時にシニカルに表現している。しかしまた、彼の視点は優しく、自分に正直。
その淡々とかかれたエッセイは非常に興味深く、また面白い。
彼の書いた長編と、さらにいまの日々を綴っているエッセイがあるのであれば、リアルタイムで読んでみたい作家だと思う。
一つ感じたこと、イスラエルに生活するということは、普通に爆撃や、ミサイル攻撃にさらされる可能性があるということ。それも生活の一部だということ。
イスラエルが他国を攻撃することを、ただ悪者と決めつけることはできない。