- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106106255
作品紹介・あらすじ
凄絶な現場でつかんだ、“真偽”を見極める力とは――。桶川ストーカー殺人事件や足利事件の調査報道で社会を大きく動かした記者が、隠された“真実”に迫るプロセスを初めて明かす。報道の原点を問う、記者人生の集大成。
感想・レビュー・書評
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2015.8.13 amazon購入
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筆者の清水潔は、「桶川ストーカー殺人事件」や「殺人犯はそこにいる」等の、傑作ノンフィクションを書いた人である。本書は、それらの事件を含めた、清水潔の「調査報道」のやり方を筆者なりに書いたものである。
感想文を書くこと、それ以前に、読書をするのが1週間ぶりくらいである。
先週の水曜日にインフルエンザに罹患し、ずっと寝込んでいた。毎年インフルエンザの予防接種を受けており、最後に罹患したのはいつか分からないくらい昔が話だ。住先週水曜日の午前中から喉が痛いな、と感じていたが、午後~夕方になり熱が急激に上がり、39度を大きく超えた。数日間は、ほぼ寝たきりとなり、金曜日くらいから熱が下がり始め、外に買い物に出かけたのは今日になってから(その間、もちろん、家族が面倒を見てくれていたのだが)という状態だった。
昨年来、感染症に関しては、あまりついていない。
昨年の3-4月にかけてコロナ陽性、この時には、無症状だったので、自分自身は問題なかったのであるが、外に出かけられずに困った。
秋に4回目のコロナワクチン接種。初めて副反応として高熱が出てしまった。コロナになっても無症状で何もなかったが、ワクチンで高熱が出るのは何だかな、とも思った。
そして、今年は今回のインフルエンザ。
コロナもインフルエンザも経験したので、しばらくは大丈夫では?と根拠なく思っている。 -
FOCUS編集部を経て日本テレビに移ったジャーナリストが手掛けた調査報道の裏側に迫る。疑問を持ったらとことん追いかける。そして常に「裏取り」を慎重に行う。正義と言うよりは、権力側の都合や思惑で泣く人が出てしまうことがよほど許せないという取材姿勢が見える。
時に危険な目に逢いながらも、一旦司法が下したことさえも疑問があれば覆そうと真実に迫る過程がドキュメンタリー風に綴られていて読みごたえがある。桶川ストーカー殺人事件など、筆者の執念で警察の怠慢や勝手な推測で事件を歪曲化したマスコミを糾弾した有名な事例もその裏側が語られている。
成功例だけでなく失敗やボツになった事案にも触れている。失敗した場合でも、「片方だけの意見だけに惑わされない」姿勢は同じだ。 -
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官公庁や企業から発表されたことを伝える「発表報道」の中には、それぞれの都合のいいように発表したり、都合の悪い事は隠したりする事がある。事件や地震など迅速に報道しなければならない場合もあるので全てを調査報道するのは難しいのだろうが、著者は「調査報道」をモットーに取材をされていて、桶川ストーカー殺人事件や足利事件をはじめ、警察でも解明できなかった事を調べ上げ、犯人に行き着いたり、冤罪を証明した。著者の事件解明への執念は尊敬に値する。
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ぼろぼろ泣いた。本当に文が上手い……
そして、本作でも清水さんの執念に胸を打たれる。 -
足利事件の冤罪や桶川ストーカー殺人事件の埼玉県警の警察不祥事を明らかにした。国家権力の都合の良い報道にだまされない姿勢を貫いている。
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大尊敬している清水潔さん集大成の本。
これまでの取材を振り返り、ジャーナリストとは、報道とは、を追求している。
これほどの成果をあげながら、どこの会社にも組織にも依存せず、一匹狼で公権力と戦ってきたのだから大変な思いも散々されたはず。
特に記者クラブとの軋轢は仕事にも支障をきたしただろうと思う。
共同通信、時事通信は元々電通と同じ組織だったのだから、日本のメディアは、ほぼ広告代理店に牛耳られているといっても過言ではない。
後半で紹介されている北海道図書館殺人事件の真相、北朝鮮拉致事件の共通点、三億円事件の顛末などは、どんなミステリー小説よりも面白かった。
やはりこの人は、取材だけでなく、作家としても超一流である。 -
本書でも概要について触れられている、”殺人犯は~”、”桶川~”は既読で、その真相追及力にかなり信が置けると思っている著者の手になる、”騙されないため”の新書。それを読まない手はない。情報の裏を見抜く力が弱い…という自覚あるし。ここでもやはり大切とされるのは、小さな声からの気づき、な訳ですね。
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調査報道。
初めて聞いた言葉。
いろんな事件が少しずつ書かれていて読みやすかった。
犯人を追ってブラジルまで行くとか、もはや執念だな。