どこの家にも怖いものはいる

著者 :
  • 中央公論新社
3.57
  • (30)
  • (74)
  • (85)
  • (13)
  • (2)
本棚登録 : 486
感想 : 89
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120046377

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 実際にあった怪奇現象5編。どれもじっとりとした怖さを持つお話で、しかも妙な類似点がある。読んでいると自分の周囲でも同じことが起きるんじゃないかと怖かったです(;・∀・)寝てる時に屋根の上で音がしたり、妙な音が聞こえてくるんじゃないか…とε=(ノ´Д`)ノ この作品でも、5編を詳しく調べていくうちに作者&編集者の2人に妙な出来事が起き始める予兆があって、これ以上は深く知らない方がいい…となっています。それがまた怖い!(;・∀・)でもそんな薄暗いようなお話?にゾワワとしつつ読みごたえがあったなと感じる1冊でした★

  • 2014.12.26読了一戸建ての家に越してきた一人娘を持つ若夫婦。娘の独り言がだんだん目立ってくることに気づく母親。娘に聞くときよちゃんという友達がいるという。きよちゃんは娘の部屋、台所や居間の薄暗い隙間にいるという。そして、よく来ていた娘の友達の男の子が行方不明になる第1話。時が遡り、かくれんぼで取り残された男の子が村で怖いと噂される家に迷いこむ第2話格安なハイツの一室に住むことになった学生が夜ごと苦しめられる物音と気配を描いた第3話新興宗教に取り込まれてしまった家族。弟だけは救い出したいと思う12の女の子が、母親から呼び出されその居城といえる家に行き、恐ろしくおぞましい体験をするのを第4話すべての謎の原点となる不思議な能力がある少女を描いた第5話。実話?かフィクションかわからない怖~い話を集めた作品集。夜中で一人で読むことはおすすめしません。ホント、怖くて震えます。

  • とりあえず表紙が不気味だった。話は作者が本当に体験したような書き方なのでリアル感が増した。5つの物語がそれぞれに怖い半面、共通点を探すミステリーも含むところが面白い。似た作品として小野不由美の「残穢」があるがこちらは読後にも不気味な余韻が残ってしまい怖さで言えば「残穢」に軍配が上がると思う。

  • こちらの作家さんの作品、初読です。
    表紙の気味悪さ加減に魅かれて手に取りました。
    自分としては中の一編一編はそんなに怖くありませんでしたが
    フィクションなのかノンフィクションなのか、その辺りの
    わからなさ加減に怖さを煽られました。

  • 怖い...というか気味悪いというか。
    どなたかも書いてらしたように小野不由美さんの「残穢」を彷彿とさせる内容でした。後味の悪さは残穢の方が上ですが。
    「首無しの如く...」でもありましたが、自分にも降りかかって来るようなこの書き方がホントに恐ろしいです。
    図書館で借りたものの、怖くて、読めばますます寒くなりそうで、なかなか読み始められなかったです。ちょっと天井からの音にビクビクしながら今夜は寝ることになりそうです。

  • 静かな夜中には絶対読みたくない本。エッセイのような形式で、時代も舞台も異なる5つの怪異譚のミッシングリンクを探そうとする話。
    3番目の幽霊物件の話が特に怖かった。しばらくは暗闇と音に敏感になってしまいそうだ。「のぞきめ」のときも思ったけど「この本を読んで周りに何らかの怪異が起こっても責任持ちません」みたいな書き方ずるい。怖い!
    最後はなんだか駆け足で、何かやばいものに気づいてしまったので強引に終わらせました、みたいな印象を受けました。それはそれで怖い。
    エッセイ形式の創作だろうと思って読んでたけど、参考文献に実在の本と作中出てきた創作物が並べて書いてあったり、最初の「お願い」に「掲載された話についてご存知の方がおられましたら中央公論社まで~」のくだりでよくわからなくなってきて、とにかく不気味だった。三津田さんのホラー作品は後を引くなぁ。面白かったです。

  • 相変わらず音の表現が上手くて、怖いです><
    夜一人で読んでる時、つい周りの音に耳をすませてしまいました……
    化け物のグロテスクな姿よりも、得たいの知れない何かの気配や空気が漂っている状態の方が余程怖い。
    しかも、新しく住んだ家でそういうのに遭遇するって、想像するとホント嫌です><
    それらの原因や因縁をつい調べたくなるっていうのも頷けるのですが、その先には……というお話です。
    三間坂君、一体何を知ってしまったのでしょうか……

  • 職場で聴いていたラジオのDJさんが紹介されていたので購入。
    時代も場所も体験者も異なる5つの怪異譚。
    読む者の背筋を寒くさせる1つ1つの記録が紐解かれる時、全てを超えて浮かび上がる恐怖の主。
    「作家」と「編集者」の対話を軸に進んでいく内容は、ジワリジワリと読者を闇の方へと引きずり込んでいきます。
    個人的には「光子の家」のくだりがゾクッときましたね。
    この本は時間を空けずに一気に読むことをお薦めします。

  • 「まったく別の二つの話なのに、どこか妙に似ている気がして仕方がない……という薄気味の悪い感覚に囚われた経験が、先生にはありませんか」

    引き込まれるものがありました。
    怖いものが全然大丈夫なわたしでも身の回りの物音が気になるくらい。

    内容とは関係ないけれど、日記という形式はそれだけでけっこう怖い印象を与えるなと感じました。

  • こわいものみたさでついついね…。

全89件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三津田信三の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×