きみに贈る本

  • 中央公論新社
3.57
  • (10)
  • (29)
  • (35)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 370
感想 : 51
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120048517

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • やはり作家さんの本の紹介の仕方は上手いなぁ。
    自分が今まで全く興味を持ったことがなかった本を、無性に読んでみたくなった。

  • 知っている作家さんと知らない作家さん、それぞれの薦める本の紹介。
    作家さん自身の作品も読んでみたいと思ったり、推薦の本のどれを読もうと思ったり、同じ作品を違う視点で紹介していることもあったりと、盛りだくさんの内容で満足。
    手元に置いておきたい。
    台湾好きな私としては「路」を買いに行こうと思う。

  • 中村文則さんがお勧めしていた本がどれも凄く惹かれた。中村さんの文の書き方が好きなのかもしらない。中村さんの本も色々読んでみたい。
    源氏物語や文豪の小説は全然手に取ってこなかったが、この本を読んで、それらも読んでみたいなと思えた。

  • 新聞連載だったからなのか

    書評というより

    上質なエッセイのように

    紹介されているので

    堅苦しくなく どれも面白いです


    そのうえで どの方も

    まったく違う世界を知る

    という読書の楽しみを

    伝えてくれるのが

    とても嬉しい


    目から鱗が落ちる読書も

    共感する読書も

    どちらも 素晴らしい体験ですよね

  • 図書館のヤングアダルト棚から借りてきました。若い人対象のブックガイドだけど、どの世代が読んでも面白く読めると思う。純文学なども分かり易く噛み砕き、自らの体験談を盛り込みながら語ってくれたので、脳みそが固くなる一方の40代には有難かった(笑)
    中村文則・佐川光晴・山崎ナオコーラ・窪美澄・朝井リョウ・円城塔。自著の紹介を含め、それぞれ10作品紹介しているが、個性が感じられて面白い。大岡昇平『俘虜記』(中村文則、佐川光晴)、夏目漱石『吾輩は猫である』(佐川光晴、円城塔)、太宰治『人間失格』(中村文則、円城塔)など、重複して紹介されている作品もあり、どう解釈しているかの違いもまた興味深く読んだ。
    6人の中では、一番朝井さんが印象的だったな。自著『武道館』の紹介は勿論、青春時代の幸福な読書体験、「共感できないことだからこそ、理解しようと思考する」ことの大切さ、など…改めて気付かされることがいっぱいあった。
    円城さんの、身も蓋もないようで、逆に肩の力を抜いて向き合えそうな日本文学の名作紹介も斬新でよかった。英訳を再び日本語に翻訳した、ウェイリー版「源氏物語」、今更ながら初めて知った。そういう楽しみ方もあるんだなぁ。
    早速読みたい本がいくつか出てきたので、近日中に探しに行きたいな。作家達のたくさんの思いを、この本から贈られた気がする。

  • 読んでも読んでも読みたい本が沢山ある。
    また増えていく~~~

  • 好きな作家たちのおすすめの本を知るのはすごく楽しい。
    私と同じように作家たちも自分だけかも…という思いから、誰かの文章によって救われ許しにしがみつこうとしていること、それを言語化されたことに救われる。
    好きと思う文章に触れるほど自分の言葉を失っているような感覚があったけど、好きな文章が自分を運ぶという美しい表現に込められた思いに好きな文章を集めたいと思えた。

  • 人気作家のおすすめの本を知ることができるなんて
    とても贅沢でした。

    特に心に残ったのは中村文則さんと朝井リョウさんの
    『共感』についてのお話でした。

    中村文則
    共感できなかったという意見は自分の内面の幅の中ではなかったというだけで作品の良し悪しを意味しない。
    本を読むとは他者への想像力を働かせることでもある。
    共感できれば素晴らしいし、共感できなかったとしても自分とは違うタイプの人を理解したり、内面世界を広げることができる。

    朝井リョウ
    共感だけが読書ではない。
    共感とはつまり、読書前後で何の変化もない状態のこと。これは私と違うという理由だけで受け入れることをやめてしまうのは勿体ない。わからないことにも向き合うことで自分の栄養分になる。

    本との向き合い方についての話ですが
    これは人間関係においても
    同じことが言えると思いました。
    学生時代は自分が嫌だと思えばある程度は避けることができたけれど、社会に出るとそうではない。
    会社には本当に色々な人がいて距離を置きたい人もいるけれど
    そういう人とも付き合うことで自分も成長できるんだよな、何かしらの良いところを見つけて自分の栄養分にしたいな。とそんな事を思いました。

    この本でお薦めされていた本も
    読みたいリストに追加したので
    これから読んでいこうと思います!

  • 中日新聞/東京新聞に、2015年5月11日〜7月31日夕刊に掲載された、6人の作家(中村文則、佐川光晴、山崎ナオコーラ、窪美澄、朝井リョウ、円城塔)による自著を含むお薦めの本の紹介。「夜ふかしの本棚」 として、中公文庫より文庫化。

  • 図書館で見かけて『こんな本、出てたんだ』ってことで。佐山さんは知らんけど、他の作家さんは、少なくとも1作品以上は読んだことあるし。かなりベタな選も多く、取り立てて読みたくなった本はあまりなかったけど、書評自体が、各人の個性が出ててなかなかに面白かった。その小説作品が好きな作家においては、書評もやはり楽しめる、ってのが感想。個人的に、ダントツで朝井リョウ書評が好きだったんだけど、そういえば結構最近、氏の書評論をどこかで読んで、並々ならぬ熱量を注いでいるとの発言に感銘を受けたんだった。その発言を裏打ちする質の高さで、改めて畏敬の念を抱いた次第。ってか、氏の単独での書評集が読みたい。祈・出版。

  • 何を読むか迷ったときに

  • やっぱり朝井リョウさんが好きだなーと思った。作品に共感できなくても、その経験が人生を豊かにしてくれる。

    なかなか手が出ないが、「人間失格」や「吾輩は猫である」などの名作と言われている作品も読んでみたいと思った。

  • いろんな本の紹介があり読みたい本がまた増えました。
    朝井リョウさんは同世代なのになんだか本当にすごいなぁと思っております。一瞬の風になれがやっぱり読み返したくなりました!
    小説のあとがきがすきなので、このように作者の方が本の評価を書いているのは読んでいて楽しかったです。

  • 7人の作家が紹介する本

  • とても参考になった。
    やっぱりよくでてくる本は読むべきなんだな。
    もっと本を読みたくなった。

  • 201804
    やっぱり作家の文章は面白いし、いくつか読んでみたいと思った。単なる本の紹介に留まらず、読書とはといったところも垣間見れてよかった。

  • 『桐島、部活やめるってよ』の朝井リョウ、『道化師の蝶』の円城塔ら気鋭の小説家たちが若い人たちに贈る読書案内です。この本のいいところは
    ①最初に自己紹介として自分の作品を紹介☞これ、めずらしいかもです。本人の解説というのは興味深いです。
    ②つづくおすすめの本の紹介☞紹介者の読書体験から始まる短いコメントで読みたくなります。
    ③紹介されている本が古典から現代の小説までバラエティに
    富んでいる上に入手しやすい。☞☞☞おすすめします。

  • 6人の現役小説家たちがお勧めの本を紹介。
    表紙のかわいらしいイラストから察するに、若者向けなのでしょうか?(このイラストは本を手にとりたくなる感を高めてくれます)

    そして皆さま、それぞれ「らしい」選択。
    朝井リョウさんは、やはり若い選択。リアルタイムの小説を推薦。
    円城塔 さんは、あえて往年の文学名作を紹介。

    と、キャラクターを裏切らないセレクション。

    新聞に掲載された内容だからなのだろうか、紹介文が短め。もう少し長い方が嬉しい。なので、紹介本に興味が湧くというよりは、紹介している作者に興味が湧く。

    恥ずかしながら名前を存じ上げていなかった佐川光晴さん、窪美澄さんの魅力に気付いた。ぜひ小説を読んでみたい。

    あとは、大岡昇平の「俘虜記」。いつか読まなければ。
    そもそも、小説を読む時間をあまりとれていない現状を痛感。反省。

  • 表紙に出ている6人の作家が、自己紹介のとしての本を1冊と、あと9作品を推薦している。

    学生時代、本屋さんや図書館大好きで、いつも単行本がバッグに入っていた。
    それなのに、作家は知っているが、読んだことの無い本が、沢山出て来て、、
    これは大変(?)読まなくては、、、、6人の小説家の人達が、歌のイントロ部分ではないが、これもいいよ!わからなくても、楽しく読めるよ!と、、、囁かれると、つい読みたくなってしまう。(笑)

    山崎ナオコーラさんお勧めの先日ノーベル文学賞受賞のカズオ・イシグロ氏の「忘れられて巨人」も読みたいと思っていたところである。
    窪美澄さんの推薦の台湾の作品「歩道橋の魔術師」も、台湾作品を読んでみたくなった。

    ロシア文学は、学生時代読んで、理解できない部分が多かった記憶があったが、歳を重ねて、時間的に余裕が十分あるので、再読してみたいとも思っている。

    この本は、若い人向けかもしれないが、老年期 否、熟年期(?)の人にもお勧めかもしれない。

  • 2017.11.15-
    今話題の作家さんたちがどんな本を贈ってくれるのか、とても興味深くて図書館で貸出。

    トップバッター中村文則さんからのめり込んで読んだ。
    私たちはただでさえ自ら光る画面に囲まれて生活している。それらを見て疲れた後、自然に触れにいくようにそっと本を読むのもいい。。
    そう!!まさにそれ!
    まさにスマホで目が疲れた後、私は本を開く。目を使うことは同じではないかと思われるんだろうけど、全然違うんだと思いながら。

    そして、佐川光晴さんのうまさ!
    佐川さんの言葉で、今までであれば興味も持たなかったであろう本達を次々と積ん読本登録した。
    佐川さんの本も読んでみたい。
    朝井リョウさんも同じく。
    こちらは、程よく興味のあった本ばかり。
    いつか読んでみたい、が次に読んでみたい、に変わった本多数。
    「本は、毛頭繋がるなんて思ってもいなかったモノ、人、感情を自由自在に繋げます」
    これにも深く感動した。
    その時、タイミングでの縁としか言いようがないと思う。

    山崎ナオコーラさんは同じ年。
    そのせいか、深く深く頷いてしまった。
    特に「親は、覚えていてほしいことを覚えておらず、忘れてほしいことを覚えている」
    これ!まさにこれ!
    深くがっかりし、寂しくも感じるその瞬間。。逆は腹立たしくさえ感じる。
    でも、きっとそんなもの。笑

全51件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

一九七七年愛知県生まれ。福島大学卒。二〇〇二年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。〇四年『遮光』で野間文芸新人賞、〇五年『土の中の子供』で芥川賞、一〇年『掏ス摸リ』で大江健三郎賞受賞など。作品は各国で翻訳され、一四年に米文学賞デイビッド・グディス賞を受賞。他の著書に『去年の冬、きみと別れ』『教団X』などがある。

「2022年 『逃亡者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村文則の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×