梅棹忠夫―「知の探検家」の思想と生涯 (中公新書 2194)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121021946

感想・レビュー・書評

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    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    梅棹忠夫氏というと「文明の生態史観」で有名だと思っていたが、様々な形で研究・発表していたことには驚いた。
    特に初期の探検家としての活動と末期の国立民族学博物館での活動には非常に驚いた。論文・出版という方法以外で研究成果を多くの人に公開していたということは素晴らしいことだと思ったよ。

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  •  高校現代社会で名前だけ聞いて、すごい苗字の人だな、としか記憶になかったのだが、ひょんなことから手に取り、一気読み。あの「知的生産の技術」と評されるように、今のハウツー物のはしりとなる書を数十年も前に著す、慧眼の持ち主。その人の伝記本として読めた。何か、こうなんともいえないパワーをもらったような錯覚に陥っている。
     著者は梅棹氏門下の一人で、もっと突っ込んだ記述を期待もするが、淡々と師の生涯を概括している。おかげで他の著書にも一気に興味が湧いた。

  • 2010年に90才で亡くなった梅棹忠夫さんの評伝。著者が終章で書いているように、日本語論や文化行政の功績についてはあまり触れず、フィールドワークの分野を中心としていますが、「知の探検家」であり優秀なアジテーターであった梅棹さんの魅力が伝わる1冊。

  • 良くわかる梅棹忠夫であります。この評伝を通じて、学問を軽やかに横に飛び越えてゆく、痛快な研究者人生を垣間見ることができるような。読み進むうちになぜか梅棹忠夫の活気というか、元気も伝わってきます。 お勧めの一冊であります。

  • 面白かったです。

著者プロフィール

1943年生まれ。京都大学大学院博士課程修了、農学博士。現在、国立民族学博物館教授、総合研究大学院大学併任教授。専門は民族学、民族植物学、山岳人類学。1968年よりアンデス、アマゾン、ヒマラヤ、チベット、アフリカ高地などで主として先住民による環境利用の調査研究に従事。1984〜87年にはペルー、リマ市に本部をもつ国際ポテトセンター社会科学部門客員研究員。主な著書に『インカの末裔たち』(日本放送出版協会、1992年)、『ジャガイモとインカ帝国』(東京大学出版会、2004年)、『ラテンアメリカ楽器紀行』(山川出版社、2005年)、『雲の上で暮らす——アンデス・ヒマラヤ高地民族の世界』(ナカニシヤ出版、2006年)、編著に『世界の食文化——中南米』(農産漁村文化協会、2007年)。アンデス・ヒマラヤにおける高地民族の山岳人類学的研究により今年(平成18年)度の秩父宮記念山岳賞などを受賞。

「2007年 『アンデス高地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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