- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122047693
感想・レビュー・書評
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クサナギの地位が上がっていくにつれ周りの環境が変わってゆく。カンナミとの出会い、思い出話、ティーチャとの対決
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「待ったところでろくなことはない。自分を信じて、自分の感覚を信じて、いつでも撃て」
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『軽く敬礼してやった。それくらいの礼儀は、「世界平和」という言葉と同じくらい、まああっても悪くはない代物だ。』
『建物は古く、階段は薄暗かった。
「大丈夫ですか?」振り返って看護婦が僕を見上げる。
「階段は初めてじゃないよ」僕は真面目な顔で答えた。』
『そもそも、人間って、空から堕ちてきたものかもしれない。
それが生まれるということ。
堕ちるのが恐いのは、もう生まれたくないって、思うから?
それじゃあ、死んだら、上がっていく?
どこへ?』
『そんなに死にたかったら、高圧線の鉄塔くらい上れよ。
せめてそれくらいの努力はしておかないと、神様に嫌われる。』
『どんなものでも、本ものは少し苦いって、笹倉が話していたっけ。』
『彼の手首を引き寄せた。
沈黙。
沈黙。
十秒ほど、夜を消費したあと、彼が顔を傾けて。
僕は彼を引き寄せて、背伸びをして、口づける。
離脱。
離脱。
手を離す。』
『電車に乗って、人混みの中を歩かなくてはならない。知らない人間がすぐ近くにいて、躰と躰が触れ合うほど接近しても、素知らぬ顔をしていなければならない。都会というのは、そういうところだ。人間たちが吐く息で、地下鉄の中はどうしようもなく濁っている。』
『同じ道を同じ人間が歩いて、同じ気持ちを持っていて、きっと伝えたいことも、言いたいことも同じなのに、言葉がこんなに違うなんて、本当に不思議だと僕は考えた。』
『僕がちゃんと僕のままでいて良かった。
どこかへ行ってしまったり、
別の躰になっていなくて良かった。
今日がまだ今日のままで、
待っていてくれて良かった。』
『どうしてなのか、その理由。尋ねると、
「もう子供じゃないのだから」と言われる。
子供ならばして良かったことが、大人になるとしてはいけない、そういうことがあるらしい。そう考えた。普通はその逆のことが多いはずなのに。』 -
クサナギが女っぽくなってしまった気がする。。
だんだん1作目に近づいていってしまっているのだな。
私的に笹倉がお気に入り。 -
空が彼女の居場所である限り、
天国に行くときは、堕ちたとき
『死ぬときは、どこか高いところから飛び降りればいい。自分の意志で、誰のためでもなく死ねるなんて、こんな幸せなことはない。』
地上にいる私からしたら
想像もつかないはずだけど、
彼女の気持ちがトレースできたような気がします -
図書館で借りて読み。
なんだか甲斐さんの人間味が出てきて好きになってきた。
「いい?悔しかったら、人よりも高いところへ上がるしかないのよ。見下してやるしかないのよ。雲の上まで行ったことがあるのなら、わかるでしょう?」
「このまま、墜ちていくつもり?それとも、這い上がって、見返してやる?」
(p343) -
時系列順でいくとシリーズ2作目。
前作の自由さに比べると、今回は組織のしがらみが少々めんどくさい。
しかし、この世界観はあいかわらず好き。
続きが読みたい。 -
ティーチャとの戦闘が熱い。
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物語の時系列でいけば、二作目ということになる。
ただ、このスカイクロラシリーズ、5作品でひとつと考えるほうが
良いと思う。結局は、全部読む羽目になるのだから。
一貫したテーマは、死の隣で感じる生といったところか。
非常に乾いた世界観が、特に生死を際立たせているような気がする。 -
やっと面白くなってきた!これまでのも躍動感ある空中戦描写でお腹一杯だったけど…登場人物に愛着が出てきましたねー