ジウ 1 (中公文庫 ほ 17-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122050822

感想・レビュー・書評

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  • ジウシリーズが『硝子の太陽』で姫川玲子シリーズと邂逅すると聞いて、手を出してみたが……。

    グロさが姫川シリーズの100倍くらいだった……。
    また、警察小説の趣が一層強く、機材や人員の配置について、一読しただけではイマイチ理解しきれない。

    伊崎基子と門倉美咲という全くタイプの違う二人の女性を通し、ラストで二人の捜査がシンクロする作りは流石だが、いかんせん救いがない。
    こじらせ女子を書かせたら彼の右に出る男性作家はいないんじゃないかと思うが、基本的に読者は主人公には幸せになってもらいたいと思っている、と思うのだが。
    この作者は、主人公の扱いが容赦ない。

    門倉美咲は優しさが個性……と書かれているが、私としては犯人であろうと誰であろうと、目の前の人間に必要以上に共感してしまう、”共感力”の持ち主ではないか、と思った。
    この辺が姫川玲子と似ている。
    美咲から女性的な要素を抜いて、基子的なこじらせ+強さを足して割ったら姫川玲子になる気がする。

  • *Ⅰ~Ⅲ、まとめての感想。

    ドラマ化をきっかけに職場のひとに借りて読む。
    私にしてはなかなか速いスピードで一気に読むことができた。
    思っていたよりもライトな読み心地。
    心配していた痛い描写については多々出過ぎて途中から慣れてしまうというか…良くも悪くも効果?が半減されてしまった感がある。
    『ストロベリーナイト』はドラマしか知らないけれど、『ジウ』と似た雰囲気を感じる。
    物語の流れや設定?に。

    しばらく痛い描写のある小説はいいかも…1~3巻までみっちりだったので、読み終えて3日ほど過ぎた現在、怖い夢なんぞ見てしまう…読んでいる間は慣れたけれど、やっぱり無いにこしたことはない、苦手は苦手。

    *****

    さて、物語。
    警視庁特殊犯捜査係、通称SITに属する、門倉美咲と伊崎基子。
    歳もひとつしか変わらないが、好対照な2人の女刑事。
    武闘派な基子と女性らしさあふれる美咲。
    美咲はなんだかんだと基子が気になって仕方が無い様子だけれど、基子は突き飛ばしこそしないものの態度で無関心を示している感じ。

    ある日起きた1件の事件、それが未解決の児童誘拐事件とつながりを持っていることが発覚。
    事件の裏にいる中国人少年、ジウを捜すのだが…。
    お話が進むにつれ、どんどんスケールも大きくなり、駆け抜けていく。

    美咲や基子の2人がメインなんだけれど、その2人が一番現実離れしていたような。
    不思議な2人。
    基子に関しては、弱者をいたぶるような真似をする奴を成敗!ならスカッとするはずが、やり過ぎ!も目立ち、部署が変わってすぐの事件については本当なら同性として、やった!となるはずが、ギャー!とびびる。

    物語の中盤に出てくる<新世界秩序>とは何なのか??
    基子と美咲、2人が事件に、そして、ジウへと迫っていく過程、結末。
    <新世界秩序>、不気味でした。
    潜在意識のように眠っているのか、そういった奥底から目覚めてしまうものは本当に恐ろしい。

    美咲もラスト、頑張りました。
    基子は一体どうなってしまうのか??
    うーん。
    そして、もう1人の主人公でもある、ジウ。
    彼の壮絶な生い立ち、そして、彼が事件を起こす理由…けして彼のやり方を肯定しないけれど、美咲同様、少し切なかった。

    警察小説、というよりはアクション小説、が私の中ではぴったりくるかな。
    勿論、本庁と所轄の確執なども描かれているので、警察小説としても十分楽しい。

  • この作者の書き方は自分に合っているんだろうな。頭の中でイメージがすぐ出来上がる。刑事物が好きだと言うのもあるが。人を傷つける場面の描写がすごすぎて、疲れる感じのところもあるがどんどんと読み進めることができた。ジウ。まだよくわからないけどすごく個性が強いキャラクター。最後の部分でカタコト的な書き方でIIへの導入を表現してたけど、その文章がまた良かった。早くIIを読んでみたい。

  • 門倉美咲と伊崎基子。
    2人の対照的な女性刑事を主人公としたストーリー。
    門倉美咲は穏やかな優しい性格で、容疑者との心の交流を通して事件を解決に導く…という能力に長けているらしい。
    ただ、1冊読み終えた後でも、私には、ふつうにどこにでもいる心優しい女性としか感じられず、彼女の有能さについては特に感じられなかった。
    それと比較して、伊崎基子については文句なし。男性だらけの特殊部隊の中においても、彼女の身体能力はずば抜けており、プロ意識も高い。どんな危険な現場でも尻込みせず、果敢に立ち向かい、容疑者を確保する姿は気持ちが良い。
    ⑴では中途半端なところで終わってしまったので、続きが早く読みたくなってしまった…。

  • *都内の住宅地で人質篭城事件が発生した。所轄署や機動隊とともに警視庁捜査一課特殊犯捜査係が出動し、門倉美咲巡査は差し入れ役として犯人のもとへ向かうが―!?篭城事件と未解決の児童誘拐事件を結ぶ少年、その背後で蠢動する巨大な事件とは?ハイスピード、未會有のスケールで描く新・警察小説*

    面白過ぎて一気読みです!疾走感、Wヒロインの対比、清々しいまでの暴力・・・息つく暇もないくらいの怒涛の展開はまさにジェットコースター級。こんなにも早く続きが読みたい本は久しぶり。

  • 姫川シリーズを何冊か読んでおもしろかったので、ジウシリーズも読んでみた。
    同じ刑事ものでも姫川シリーズとは全然感じが違う。
    最初から最後までなーんかスッキリしないまま終わった感じ。
    続きは気になるのでこのまま2作目も読むけど、今のところ伊崎にも門倉にもハマれてない。
    どっちかにハマればもっとおもしろくなりそうだけど。。
    やっぱり今のところは姫川シリーズのほうが好きかな。
    ジウシリーズ2作目に期待。

  • もうちん○んを縦に真っ二つが頭から離れない。
    その先の尿袋とか、そんな知識に限って蓄積されるんだなあ。みつを。

  • 続きがあるのは知っていたけど、
    まさかの本気の続き物だった・・・。
    早く2を読まなくては。。。

  • 基子強すぎ

  • 3つで1つのお話と思って読まないといけない。最初の事件と登場人物の自己紹介

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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