それからはス-プのことばかり考えて暮らした (中公文庫 よ 39-1)
- 中央公論新社 (2009年9月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122051980
感想・レビュー・書評
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何か起こりそうで何も起こらず
何もないようで何かがある日々
私も迷子を楽しめる人になりたい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルからしてエッセイだと思って手に取ったが、短編小説だった。
私の周りにはない、日本なのかと疑うような、ほっこりする街の日常。
スープとサンドイッチが食べたくなる。
何かこれという趣味が欲しくなる。 -
吉田篤宏らしいふわっとした不思議なつながりがある短編集。スープを通して、繋がっていく関係が心地よい。特に事件や大きな感動があるわけではないが、読まされてしまう。なんとも説明しがたい良好な読後感。
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吉田さんの文章はささやかであたたかくて心にすっと入ってくるなあ。父にもらったけれど重たくて最近つけていなかった腕時計をしてみようかな、と思った。
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「教会が祈る場所であることを、僕はもう長いこと忘れていた気がする。」…現代人が忘れている大切なこと、本質みたいなものを思い出させてくれるような1冊。
同じ著者の『雲と鉛筆』も以前読んだが、アナログで、1歩立ち止まりながら、ひとつひとつの物事を丁寧に味わう不器用な人間が主人公であることは共通していた。
メッセージ性や激しい展開がとくにある訳でもないのだが、1文1文を比喩として捉えることの出来る表現のできる作者をすごいと思う。読み終わった後、ゆっくりした時間のなかで改めてスープが飲みたくなる作品。 -
静かで、やさしくて、心地よい世界。
すぅ〜っと浸って行くような感覚で
読み進めた。
窓から見える十字架。
響く鐘の音。
おいしいサンドイッチ。
滋味あふれる、特別においしいスープ。
ていねいで、あたたかい時間。
ずっとここにいたいなぁ。
と思わせられる読書時間だった。 -
スープのことばかり、って言いつつ、考えてるのは実際違うことやったりして。なんて想像してにやける〜
出てくる人たちみんな人間らしくて好き〜 -
この人の本を読むのは初めてやってんけどこの1冊読んだだけでこの人好きだなわたしって確信した
サンドウィッチ食べたいね -
リツ君のイメージはカール爺さんと空飛ぶ家?の映画の少年をイメージして読みました。
月舟シネマのワンちゃんがいい。
なんだかあたたかなスープが飲みたくなった。 -
数年前に購入してから本棚に眠っていたので読んでみた。
古い映画を観ているようで、でも自分もそこにいるようなふんわりとした雰囲気に惹き込まれるとても優しく暖かい本でした。
とにかく、おいしい!