水晶萬年筆 (中公文庫 よ 39-2)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122053397

感想・レビュー・書評

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  • 2013 9/16読了。青山ブックセンター本店で購入。
    クラフト・エヴィング商會の吉田さんの本。
    幻想的な、都市が関わる短編を収録。
    どれも想像してもしきれないところもありつつ、イメージが浮かぶようでもあり、ああいいなあと思う。

    写真つきの単行本もあるとのこと。
    そっちも買っちゃおうかなあ。

  • 詩を読んでいるような、
    切り取った音のない風景を見ているような、
    そんな不思議な、ちょっと非日常な感じの短編集だった。

    どれも同じ温度でいい感じのお話だったけど、
    雨の匂いのする「雨を聴いた家」と
    自由の匂いがする「水晶万年筆」は特に好きな感じ。

  • 黒砂糖が一番すき。

    やはり吉田さんの言葉のチョイスがいい。
    チリチリと心に残る。

    街を歩きたくなる一冊。

  • 本日読了。
    短編集のような連作のような。
    十字路の街が主人公。
    「胸が高鳴る」ような熱狂とは無縁だけれど、
    「低鳴る」「中鳴る」ドキドキが各編に積み重なっている。

  • 短篇集。
    どれも捨てがたいが、どれか選ぶなら表題作にもなっている『水晶萬年筆』かなぁ。『雨を聴いた家』と『アシャとピストル』も捨てがたい……。
    『ティファニーまで』のコミカルなテイストも良かった。

  • 水・音・銀・流れ・影・濁音・遊び
    感覚・夜・月・森・音・カタカナ
    紙と文字と印刷の風景。

  • 静謐な文章。

  • 「十字路のあるところ」改題・文庫化作品。

  • とてもすてきなお話たちだった。
    冒頭一行目から、心をもっていかれる。
    言葉のセンスや、作品に相応しいアイテム、固有名詞の使い方が絶妙で、お話の世界観に必要なぴったりなものを、吉田さんは熟知してるなあと、改めて思った。
    どこかにありそうで、どこにも見つからない、吉田さんの描くそういう世界のお話たちがだいすきです。

  • 作者はクラフト・エヴィング商會の人なんですね。「クラフト・エヴィング」は人物を知らずに足穂の文章中からとった名前だそうですが、なるほど、足穂好きなんだろうなとよくわかる短編集でした。個人的に好きだったのは、勝手な造語を作る先生と助手の「ティファニーまで」。引退した怪盗ルパンを師匠と仰ぐ弟子の話や、真夜中にファンファーレを鳴らし種を蒔く、これまた師匠と弟子の話なども面白かったです。

    ※収録
    雨を聴いた家/水晶萬年筆/ティファニーまで/黒砂糖/アシャとピストル/ルパンの片眼鏡

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著者プロフィール

1962年、東京生まれ。小説を執筆しつつ、「クラフト・エヴィング商會」名義による著作、装丁の仕事を続けている。2001年講談社出版文化賞・ブックデザイン賞受賞。『つむじ風食堂とぼく』『雲と鉛筆』 (いずれもちくまプリマー新書)、『つむじ風食堂の夜』(ちくま文庫)、『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『モナリザの背中』(中公文庫)など著書多数。

「2022年 『物語のあるところ 月舟町ダイアローグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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