稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)
- NHK出版 (2015年5月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140884607
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685224詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
地域の金融にまで視点に入れて、地域振興・活性化を進めていくという発想が面白かった。まさに地方で暮らしていて、一見すると人が増えて活気が溢れているように見えるが、地元住民の生活水準があまり向上していない。外の企業がたくさん入ってきているため、地元に落ちるお金が労働者としての賃金しかなく、多くが地域外に流れているからだと気付かされた。
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まちづくり、地域再生についての非常にわかりやすい本。自分で足を運び、お金をだし、事業をおこなった人ならではの具体的で現実的な提言だと思う。
「小さく始めよ」「全員の合意は必要ない」「撤退ラインは最初に決めておけ」など、書かれている内容はまちづくりに限らず、どんな事業にもあてはまりそう。
経費を改善するファシリティマネジメント型の事例は、非常に参考になった。 -
地方はこうすれば変わる!とゆー方法論ではなくて、そもそもの考え方を書いている。地域それぞれ課題も魅力も違うから、こうすれば変わる!なんて魔法はないんだよね。
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不動産オーナーが地方活性化の要になるというのは盲点だった。その他にも実践者ならではの説得力ある知恵多数。
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大雑把に言えば、「街づくりは会社経営と同じ。覚悟を持ち、真剣にやれば誰でもできる。でも甘えがあるとたちまち大惨事に。」
これを例えば甘えの現れとして補助金頼み、他具体的な目線を10項目提示。
地域で生きる人、役所、若い社会人、学生みながこの心意気と賢さ、タフさ持てたらよい。
社会人入門書、自営業入門書としてもおすすめ。
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本の内容として自身の失敗例も含めてこれまでのまちづくりで何がいけないのかを説明した後、補助金をあてにせず、民間が自立して地域活性化事業を行うという方針で、上手くいっている事例を紹介し、今後のまちづくりの活動に対する提言を行っています。
「まちをまるごと一つの会社に見立てて経営し、利益をあげて地域のために再投資する」
という方針で利益の一部を投資に回しているのも印象的でした。補助金に頼らず自力でやっていくのは大変でしょうが、その中で成功させている手腕は評価されるべきかと思います。 -
まずは小さくやってみる
不動産オーナーたちで事業としての利益を考える
補助金をあてにすると逆に悪くなる -
- まちづくりの鍵は、不動産オーナー
- 不動産の価値を高めるために、地域を活性化させる
- 信用されるには、事業を立ち上げ、相手に3回得をさせる
- コスト削減から始める
- みんなが得をする/誰も損も無理もしないシステムを作る
- 地方では新しいことは必ず批判される。
- 飲食店オーナー
- うまくいってる店は地域経済理解している
- 飲食店経営は地域経済と連動しやすい
- 先回り営業→マーケティングをしっかりしようね
- まち会社が仕掛けた事業の上に雇用が生まれるのがベスト
- 身の丈にあった持続可能な事業
- 市民参加から市民実行へ -
補助金をあてにせず独立独歩で事業として成り立つよう街づくりを行う。そのために集中購買などで徹底したコストダウンを行い創出利益の再投資をし不動産価値を上げて好循環を作り出す。早稲田や熊本の地方創生で骨身を削った著者ならではの体験や言葉が響く。
とはいえ本書はややマイルドな内容で(NHK出版の新書だから?)著者の『地方創生大全』のほうが忌憚なく辛辣で切れ味鋭くおすすめ。