「司馬遼太郎」で学ぶ日本史 (NHK出版新書 517)

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  • NHK出版
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感想 : 118
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140885178

感想・レビュー・書評

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  • 司馬遼太郎の功罪について歴史学者の磯田道史が分析した一冊。

    プロの歴史学者が司馬遼太郎を分析することはないので、それだけでも価値のある一冊。
    また、俗に司馬史観と呼ばれるものの功と罪の部分をしっかり描いており、非常に勉強になった。

  • 「共感性と自己の確立」
    とてもおもしろい本だった。
    さっそく司馬遼太郎の本を読むことにした。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    司馬遼太郎で学ぶ日本史というよりも、作品から読み取る司馬遼太郎といった感じの内容だった。

  • 【きっかけ】
    丸善会に出席のため、小田原集合。
    時間があったので、駅ビルの三省堂へぶらり。

    で、この本が目にとまった。 

    最近、テレビにもよく出る磯田道史。
    武士の家計簿の作者でもある。

    司馬遼太郎は、そこそこ読んでいる。

    【内容】
    司馬遼太郎の作品から、戦国、幕末、明治、そして、「鬼胎」といった昭和前期を取り上げて、
    それを入り口にして、日本の歴史、および日本人の姿を見つめなおすもの。

    晩年の「21世紀に生きる君たちへ」から何を読み取るか。

    日本の歴史と日本人をより深く理解するために、司馬遼太郎はどのように歴史を見ていたのかを読み解く。

    http://digital.asahi.com/articles/DA3S13062975.html

    軽く読めて面白かった。
    まだ読んでいない、「翔ぶが如く」を読もうかな・・・。
    コメント

  • 大大納得。最高。

  • 司馬遼太郎は、単に歴史小説を描くのではなく、読んだ人に、こういう人間になってほしい、とか、こう生きるべきだ、といった人生指南となるような小説を書こうとしたのだという。

    司馬遼太郎の小説をすべて読んだ人にとっては、特に目新しいことが書いている訳ではないので物足りないかも。

  • 司馬遼太郎の作品を振り返りながら、戦国時代、江戸時代、明治、大正の日本の歴史の流れを振り返る。それにより、司馬遼太郎が、昭和初期の軍部の独走と戦争への流れを、一連の歴史の中で起きるべくして起きたものと捉えていたことがわかる。
    最近、よくテレビなどでも著者をみかけますが、きっちりと史実を押さえ、自分なりに整理されているからこそ、これだけわかりやすく解説ができるのでしょうね。歴史学者だから当然と言えば当然なのですが、学者というとそうでもない人も多そうだから。

  • 100分de名著をもとに構成しているため、分かりやすく司馬遼太郎の作品について解説している。

  •  私たち世代は(おそらく)日教組の教職員から中学高校と「日本はダメな国」史観を叩き込まれた。昭和天皇を終始「テンちゃん」と呼ぶ教諭までいた。
     長じて、司馬遼太郎の著作に接し「日本も捨てたものじゃないな」と、考えを改めた。
     幕末から明治に至る日本史は、世界史の中でも希有にして奇跡的な歩みだろう。
     ギリシャ民族にホメロスあり。中華民族に司馬遷あり。大和民族に司馬遼太郎あり!

  • 司馬遼太郎氏の書いてきた観点について、磯田氏が分析している本書。
    お二人の対談が見てみたかったなぁと切に思います。
    司馬遼太郎氏が抱え続けた、なぜあの悲惨な戦争体験を日本がすることになったのか、どういう流れで歴史は動いていくのかを作品の中の文章を交えながら書かれています。
    特に、秋山真之と乃木希典の比較、合理的なリアリズムと不合理なリアリズムの比較は面白い。
    また、ナショナリズムとパトリオティズムとの比較は自分の中で整理できていなかったのでなるほどなと思った。
    今の日本で足りないものがある気がする。

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著者プロフィール

磯田道史
1970年、岡山県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。茨城大学准教授、静岡文化芸術大学教授などを経て、2016年4月より国際日本文化研究センター准教授。『武士の家計簿』(新潮新書、新潮ドキュメント賞受賞)、『無私の日本人』(文春文庫)、『天災から日本史を読みなおす』(中公新書、日本エッセイストクラブ賞受賞)など著書多数。

「2022年 『日本史を暴く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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