沙蘭の迷路 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1823)

  • 早川書房
3.52
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本棚登録 : 64
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150018238

作品紹介・あらすじ

新たな任地・蘭坊へ赴任するディー判事。到着寸前に追いはぎの襲撃を受けたのは、多難な前途を予告していたのか。はたせるかな、蘭坊の政庁は腐敗し、地元豪族が町を支配していた。さっそく治安回復に乗りだす判事だが、事件はそれだけではない。引退した老将軍が密室で変死、とりたてた巡査長の娘は失踪するなど、次々に難事件が襲いくる。なかでも元長官が遺した一幅の画と、別荘に作られた迷路に秘められた謎は、判事の頭脳を大いに悩ませる!東洋文化に精通した著者の初長篇ミステリ。清張、乱歩の序文、解説を付し、最新訳で贈る決定版。

感想・レビュー・書評

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  • (後で書きます。本文も面白いが、著者あとがきの元ネタ明かしの博覧強記ぶりがすごい)

  • 中国迷宮殺人事件の新訳

  • 赴任早々、放置された政庁を立て直し、バッサバッサと解決してくディー判事の采配が気持ちいい。
    シリーズ中でもエンタメ度が高い作品でした。

  • ディー判事シリーズの第一作だがシリーズ時系列的には後半なので、副官が勢ぞろいしている長編小説。複数の事件が絡み合って複雑な様相を呈している蘭坊の街で、ディー判事が一つずつ問題を解きほぐしていく。細かく張られている伏線を回収しながら事実を明らかにしていく様はいつも通りの名探偵ぶりである。
    また、判事がいかにも当時の中国の知識人らしい価値観を容赦なく口にするあたり、真に迫っている感じがして実に楽しい時代小説でもある。

  • 3.5

  • ディー判事シリーズ。
    第四の任地・蘭坊に赴いたディー判事。
    しかし、街は地元の悪党に牛耳られていた。
    加えて起こる殺人事件に、お家騒動。
    判事は街を正し、事件をまとめて解決することができる
    のか?

    掛軸がカギをにぎる迷路、密室殺人、迫る陰謀と、手に汗にぎる展開と謎解きがてんこ盛り。
    大満足。

  • 西暦七世紀半の中国──架空の都市・蘭坊。この辺りの雰囲気がよく出ている。風習や社会情勢など、細部に渡って丁寧に書き込んである。そしてそれを書いたのがオランダ人作家だというのだから、全くもって恐れ入る。事件も魅力的だし、構成もしっかりしてるのに、読了まで時間がかかったのは、語り口に対する相性の悪さが原因。とにかく古典すぎ。オリジナルがこういう筆致なのか、それとも蘭坊の雰囲気を出すための訳者のこだわりなのか知らないが、スラスラと先へ進めず、結局最後まで馴染めなかった。ディー判事を中心とするチームや密室の謎解きなど、好感を持てるシーンがいくつかあっただけに、もう少し噛み砕いた語り口で読みたかったというのが正直な感想。

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