- Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150116002
感想・レビュー・書評
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「宇宙」に老人?この邦題に惹かれて本書を手に取りました。トンデモ本かと思いましたが、面白い!ウィリアム・ギブソンがサイバーパンクもので提示した今まで想像もしたこともない設定に魅了された同様に、「老人が宇宙に旅立つ」設定にワクワクしました。SFの醍醐味ですね。シリーズ全てを読んでしまいました。
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新しいミリタリーSFのスタンダード
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読み易いがもう少しミステリアスな部分が欲しい、次作に期待したい
表紙 6点前嶋 重機 内田 昌之訳
展開 6点2005年著作
文章 7点
内容 585点
合計 604点 -
SF小説に特有の世界観の把握や
専門用語の理解にほとんど戸惑うことなく
物語に入っていけた。
非常に読みやすく、取っ付きの悪さはない。
人にオススメしやすいSF小説。 -
文字多めかなーと思いましたが、さくさく読めました。
ご老人が宇宙に出てとにかくバトル。ストーリー的にも、頭からっぽにして、突っ込みどころは気軽に突っ込みながら、目の前のシーンを楽しく読んでいると終わるような本。想像がふくらむし、スケールは大きいし、こういう話は好き。
どう考えても老人のメンタリティじゃないっていうか、皆さん完成豊かだなあとか、年齢の割りに精神がヤング。枯れた感じがほんとにないなぁと思うけど、老人要素は「既に一つの人生を終わらせている」という部分で感じればいいかという感じ。
ブレインパルとか、スマートブラッドとか、あのへんのロマンあふれる設定が楽しいです。そこまでやって、やることはあくまで近接戦闘という。そのあたりのバランスが、どきどきしながら読める部分かも。 -
人気ブログが書籍として出版されてベストセラーとなった本。1969年生まれの著者が自らあとがきでハインラインの「宇宙の戦士」へのリスペクトを書いている。強靭かつ高機能な肉体を持つ兵士を人工的に培養して造りあげるという点で、神林良平の「膚の下」とのプロットの共通点があった。
タイトルは忘れたけれど、「宇宙の戦士」の翻訳者である故・矢野徹の作品でも似たような話を読んだ記憶がある。
スキップ・ドライブの説明で多元宇宙論がナラティブに展開するあたりはSFオタク向き。
原題Old Man's Warをヘミングウェイ的な邦題にした早川のセンスは流石。
読了は京都と新大阪の間だった。 -
老人が兵士になる設定が面白い。読む前は、よぼよぼの爺さん婆さんが腰痛や高血圧に悩みながら戦うのかなと思っていたけど、違いました。でもこの兵士として仕立て上げる技術は、戦争に使わなければとてもいいのではないかと思った。高齢者の活躍の場を広げることになるし、そもそも介護の必要もない。あっ、でも兵士の場合は(不幸ではあるが)どこかで死んでしまうが、平和利用されたら最終的には介護の問題は起こってしまうか。
話が変な方向に行ったので戻します。
内容は、舞台設定はSFですが、ストーリーの根幹は冒険小説です。兵士になった老人が、どのように戦い、どのように死んでいき、どのような人と関係を持つか、夫婦関係なども入り、全体として濃厚な読後感を味わえます。
翻訳文はこなれていて、非常に読みやすい。スピーディーな展開だけれども唐突感はなく、素直に物語に引き込まれていった。最初は題名だけを見て―多くの人が思うだろうが―別の小説を思いだし、パロディかなんかなのかで大した作品ではないのではと思った。しかし、他の書評を読むと評価が高いので、本作品を読んでみた。もちろん好みは人それぞれなのだけど、個人的には当たりの作品でした。 -
ネタバレです。
老人が全てを捨てて宇宙に行くということを選べる時代。妻に先立たれた老人が全てを捨てて宇宙に行くという話。
若くなった体で一週間楽しんだあとのシリアスな現場。そして死んだ筈の…
SFという舞台での恋愛話だと思えばむしろ納得の内容でした。
話の内容がご都合主義でもいいという方には向いているかも? -
単純に面白かった。老人たちが兵士になるまでが一つの区切りで、そこまでの流れやガジェットや設定も面白い。映画になりそう。
で、兵士になった後はスターシップトゥルーパー状態に入るわけだが、それも読みやすい文章なのでエイリアンの描写とかもなんとなく分かりやすく、話の流れもタイトで勢いに読ませる。
ラストもテーマと繋がる感じで、うまくまとまってる。総じて面白いと思います。