- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151200120
感想・レビュー・書評
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読了
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前作までと違い、兄弟との別離を機に周りの人と心を通わせ始めた?双子の片割れ。
数々の出会い、別れを繰り返し…色々あって最後にとてつもなく重い別れ。
んでもって最後の爆弾…!?
え、どういうこと?
読み終わってもまだハテナマーク…
私が読んでた内容はなんだったのでしょうか…
んー次が気になってしまうではないか!笑
最終巻、読みます。 -
独特な文体に引き込まれた前作『悪童日記』の興奮が冷めやまぬうちに、ページをめくった。
淡々と進む物語に、ストレートに何も考えずに読み進めたが、最後にしてやられた。 底が見えない深淵にはまったというか、それとも茫洋の海に放り込まれたような…そんな気分。
ここで止めては読者泣かせというもの。
続きが待ち遠しくて仕方がないのは久しぶりだ。
さぁ、次はいよいよ完結編。じっくりと楽しみ、味わいたい。 -
前作の「え?」と言う衝撃的な終わりの続き。
初めて双子の名前が明かされ、今作はおばあちゃんの家に戻ったリュカの話。
相変わらず陰鬱な雰囲気漂う町と、訳あり過ぎるほどの訳ありな人たち。
前回みたいに、露骨に殺したりとかそういうのはないけれど、ちょこちょこと見え隠れする。
出てくる人物たちは、きっと何かのメタファーなのだろう。
モデルとなった地域や当時の世界情勢にもっと明るければ、もっともっとわかるし楽しめるんだろう。
そう思いながら読んでいく。
そして、次々にページを捲り、物語に没頭していた私だが、最後に「え?」となった。前作とは違う意味で。
ふたりの証拠って、こういうことなの!?え!?
やだやだ、続きが気になる…
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第二次世界大戦前後のハンガリーが舞台
「われわれは皆、それぞれの人生のなかでひとつよ致命的な誤りを犯すのさ。そして、そのことに気づくのは、取り返しのつかないことがすでに起こってしまってからなんだ」 -
悪童日記の続編
悪童日記の方が衝撃的でしたが
続編も面白かったです
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前巻は双子の別離で終わった。クラウス(CLAUS)は国境を越え、リュカ(LUCAS)は残った。リュカは呆然と時を過ごし、食べることも畑仕事も忘れている。司祭さまのもとへ料理を運ぶようになり、未亡人と不具の子どもを引き取って同棲し、以前と同じように本屋に通い、図書館司書と深い仲になる。子どもはリュカのように賢い子になるが、自尊心が高く学校に馴染めない。未亡人が行方不明になる。本屋を買い取る。数十年後、クラウスが帰ってくるが、もうリュカはいない。戦争と革命が終わり、誰もが大切な人を失った時代。登場人物は遺された人ばかりだ。前作『悪童日記』と同様、最終章に意表をつかれた。
p166
私は確信しているんだよ、リュカ、すべての人間は一冊の本を書くために生まれたのであって、ほかにはどんな目的もないんだ。天才的な本であろうと、凡庸な本であろうと、そんなことは大した問題じゃない。けれども、何も書かなければ、人は無為に生きたことになる。地上を通りすぎただけで痕跡を残さずに終わるのだから。
p185
「歳なんて瑣末なことです。本質的なことだけが大切なんです。あなたは彼女を愛しているし、彼女もあなたを愛している」