- Amazon.co.jp ・本 (529ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152085573
作品紹介・あらすじ
ベストセラー『利己的な遺伝子』で、生物学ばかりか世界の思想界を震撼させたリチャード・ドーキンス。その彼が、いまだに批判・攻撃を受けるダーウィン理論のいくつかの面をとりあげ、異論のひとつひとつを徹底的に論破していく。本書は鮮烈なまでに見事なダーウィン主義の本であり、自然淘汰による進化が、われわれにとって最大の謎に答えるに十分なほど強力な理論であることを明らかにするだろう。その謎とはこうである-「われわれ自身が存在しているのはなぜか?」。
感想・レビュー・書評
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あらゆる生命には、先の見通しをもってデザインをする時計職人はいない。目的から逆算して生命はできてない。あくまで自然淘汰で生命は出来上がっていて、見通しを持たず、目指す目的もない、自動的過程である。
というダーウィンの主張を、様々な観点から論証をしていく。自然淘汰以外の主張を叩きのめす。所々論拠を理解するのは難解で理解せずに飛ばしてしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
難しい言い回しが多く、一読では十分な理解に到達出来なかったので、また機会を見つけて読んで見たい
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進化論の解説本として好適な一冊。
71ページからの「コウモリたちの学術会議」のくだりがドーキンス節炸裂で特に印象に残ります。
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ダーウィニズムの自然淘汰説だけが、生物の進化を説明できるということを力説している本。アメリカの本だけあって、インテリジェントデザイン説などに対する反駁に力が入っている。
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サイエンス
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難しかった・・・ほとんど何も分からなかった・・
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『祖先の物語』、『虹の解体』の参考文献。
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私たちはなぜここにいるのか。
なんてことを考えられるほど、生命はなぜかくも複雑に、いわば合目的的に進化したのか。
というのは、最大の謎であるが、実は、その問いは、ダーウィンが既に答えてしまっている。にもかかわらず、多くの人はまだこの問いが未解決であると思って、あーだ、こーだ、言っている。生命進化は、ランダムな突然変異と自然淘汰による漸進的な変化以外にありえないじゃないか。神によるデザイン論はいうまでもなく、形質遺伝のラマルク主義も、グールドの「区切り説」も、全部、邪説か、ダーウィン主義のマイナーなヴァリエーションでしかない。喝!
といった本です。私は、「私たちはなぜここにいるのか」問題に興味をもって、この本を1年くらい前に手に取ったのだが、著者の論理展開にやや強引なところを感じて、途中で放棄していた。その後、複雑系やら宇宙論やらを読んで、再び、この本に帰ってきた次第。相変わらず、強引な語り口は気になるものの、いろいろ読んだ後では、著者の見解は、真っ当な標準学説だということが分かった。ある意味、「生命は生じるべくして生じ、進化すべくして進化した」というニュアンスの強いカウフマンでさえ、進化の目的性といったことは考えておらず、ドーキンス的な「ランダムな突然変異と自然淘汰による漸進的変化」のフレームのなかに収まりうるものなのかもしれない。
でも、これで生命の起源や進化について、納得したかというと、やっぱりまだまだだな。生命が発生し、ここまで複雑に進化するということが、著者のいうようなランダム性と自然淘汰だけでなされるということに対する違和感はどこまでも続くのであった -
利己的な遺伝子のドーキンス博士がおくる、ダーウィン進化論の徹底的サポート。反対説をひとつずつ機能的に論破していく様は壮観。