- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152092588
作品紹介・あらすじ
全世界で6000万部の売り上げを記録した驚異のミステリ、『ミレニアム』三部作。著者のスティーグ・ラーソンは、その大成功を見ることなく、2004年11月9日、50歳で死去した。その波瀾の生涯を、彼と32年にもわたって生活を共にしたパートナーの女性、エヴァ・ガブリエルソンが明らかにする。母方の祖父母の家に預けられて育った少年期、政治活動に傾倒した学生時代、脅迫に屈せずジャーナリストとして続けた極右勢力との闘い。さらには『ミレニアム』創作の裏話やスティーグが急死した当日の様子、スティーグの死後発生した彼の遺族とエヴァとの遺産をめぐる争いも描かれる。そして、『ミレニアム』第四部の概要とは?世界中で大きな話題を巻き起こした注目の回想録。
感想・レビュー・書評
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『ミレニアム』の著者、スティーグ・ラーソンの自伝的なエッセーになります、
といっても、実際にはラーソンの長年のパートナーであった女性、エヴァの手によるもの。
“(ミレニアムの)作品中の逸話、事件、登場人物のほとんどが実在のものだと答えると、みな一様にびっくりする。”
本編もそうなのですが、どこか北欧三カ国に抱いていた「優しい国」とのイメージを、
なんともあっさりと覆してくれる内容となっています、、うーむ。。
女性蔑視や人種差別、彼らが「極右」と呼ぶ暴力組織の存在など、、
このあたりには、日本で言う中核派などの団体を喚起させられました。
個人的には「幻の第四部」が気になって仕方ないのですが、、
エヴァとラーソン氏の遺族の係争にケリがつかないと、どうにもならなそうで、残念。
なお、この本だけを読むとエヴァサイドにどうしても肩入れしたくなりますが、
機会があれば遺族サイドの主張も見たいところ、偏った視点は危険ですしね。
全部で十部作の構想があったとも言われている『ミレニアム』、
スウェーデンの抱える闇と併せての展開が期待できるだけに、続きが気になります。
そういえば、ハリウッド版の続編はまだなのかな、、こちらも楽しみにしているのですが。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たかじんさんとさくらさんを一方の側から描いた「殉愛」を思い出しました。
確かにれを読むとエヴァは被害者にしか見えないけれど相手側の主張が1行も描かれていないと判断の仕様がない。法律は全くエヴァには不利に働いた、と言うのは良く判りました。不運と言えば不運。ミレニアムがこれ程にヒットするとは誰も思わなかったでしょうしね。
これを読んだために最近読んだミレニアムⅣも後味が悪くなってしまいます。
これでパソコンに残された本物の第4部は永遠に出てこないのでしょう。残念です。 -
大変だったんだなあ
ミレニアムはジャーナリストが書いた話だったのか
信念にしたがって生きたスティーグと共に戦ったエヴァ
エヴァにとって、ミレニアムはスティーグの形見なんだね
だから彼の思わないような使われ方をされたくないし、エヴァがいたから書けた歴史小説だから、かけがえのないものなんだろうなあ
親子にも言い分はあるとおもうけど、エヴァの言い分はこうなのだな
はー
小説としてのたのしみかたと、ジャーナリズムとしてのたのしみかたがある本だったのか
四部よまなくちゃね
エヴァのニードはむしろすかっとしたよ -
スティーグ・ラーソンの内縁の妻が明かした彼が亡くなるまでのあれこれが非常に興味深かった。それまでの仕事のこと、彼女との日々や、なぜ婚姻していなかったのか、やっと正にこれからだった二人のことが描かれていて、彼女がとても気の毒に思えた。
また、彼女の悔しい思いが怖い程に強すぎて、可哀想にも思えた。
早く彼女が恨みの気持ちから解放されて欲しいと願うばかり・・・。
スティーグの大フアンとして、是非、ミレニアムの続編が読みたい。 -
『ミレニアム』のような作品が誕生した理由が垣間見える。
映画版は観ないで(描写に耐えられない気もするし・・・)、
第4部でリスベットに再会できる日を心待ちにしよう。 -
スティーグとエヴァ、2人の30年にわたる人生の中で
「ミレニアム」は生まれるべく誕生したという事が
ひしひしと感じられた。
ミステリ作家と一言では言い表せないスティーグのまっすぐな
生き方と、それを支え共に歩んできたエヴァとの素晴らしい人生。
何に対しても屈することなく、正義を貫く生き方は
とてもまねできる事ではない。
ミレニアムを読み終わったときは、どうしても4作目が読みたい!
と好奇心いっぱいに思っていたけど、これを読む限りでは難しいと思った。
ただ、いい意味でエヴァの思いが届き、気持ちのいい形で4作目を読む事が出来るのを、心待ちにしたいと思う。 -
スティーグラーソンの死後、生涯の伴侶であったエヴァが体験したことについて。前半のスティーグの思想を形成したものについての記述は面白かったが、後半の親族との対立部分についてはうーん。
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作品の裏事情などが分かって興味深いです。4巻が出ることは難しいのかな…。