- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152098139
作品紹介・あらすじ
22歳になったパトリックは、父の死の知らせを受けてニューヨークへと飛んだ。だが、ヘロイン中毒の彼は売人を求めて街をさまよい、終わりなき白日夢に悩まされるばかりだった。ホテルの部屋でひとりになったパトリックは、自殺したいという願望に身を委ね……。
感想・レビュー・書評
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"耽美"や”罪悪”という言葉を理解するのに、この本ほど
適した小説はないのでは。2巻の大きなテーマは、残酷な父の死、そして薬物。薬物中毒者の脳内カオスの再現という、どう考えても困難な表現が流れるように描かれることで、ほんの数日の出来事が驚くほど濃密になって読者を引き込む。著者が"衝撃的な体験をしただけ"ではなく、真にイギリスを代表する作家であるということが隅々から伝わってくる作品だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で借りた本。22歳のパトリックは、父親が死んだと知らされ遺体と対面。心に残っている憎悪の呪縛はまだ無くならない。すっかりヘロイン中毒のパトリックは座堕落の生活に。特に展開もないかな。
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なんなんでしょう、これは。
主人公がずーっとフラフラしながら吐きそうになっていて、ぼーっとした状態でお金をばらまいては、頭の中で大声で小難しいことをしゃべっている小説。
現代版ウィリアム・バロウズ?
もともとの発表年は、92年らしいので、現代版っていうのも変か。
育ちがいいと、ヤク中になっても幻覚とかがどこか哲学的なんだなぁ、と思ってしまった。
前作の最後に、翻訳された方が「シリーズの最初の方はちょっと鬱だけど、最後まで頑張って読んで!」的な(=意訳してます)ことを書いていたので、頑張って読んでます!(笑)
読みやすいので最後までするするーっと読めちゃうからいいけど、はっきり言って自分でもなぜ頑張って読んでいるのか時々分からなくなるくらい、ただただ憂鬱で盛り上がるシーンもなく、魅力的なキャラクターもいない小説。
でも、カンバーバッチが演じると、愛さずにはいられない人物になるのかしら・・・
前作がイギリスで賞をとっているというのは腑に落ちないので、何か翻訳の過程で抜け落ちた重要な要素があるんだろうか、と疑問すらわいてきます。翻訳はぜんぜん悪くないのだけれど、英語だと華麗な表現が、日本語にすると平凡なものになるとか・・・?
主人公はやたら文学的教養があって、思わせぶりなことをいっぱい言うので、同じく教養のある人には深い意味が読み取れて、おもしろいのかも・・・私には分からなかったけれど。