神のふたつの貌

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163203201

感想・レビュー・書評

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  • 宗教というもののあり方は人によって違うものだと思う。

    私とこの作品の作者は無神論者である事は共通していても
    神・宗教への解釈は随分ちがうものだと思った。

    恐らく、この主人公のようなクリスチャンはいないのではないか?と思った。
    信仰とはそういうものではない。と思う。
    カトリックではなくプロテスタントだというところも驚いた。
    プロテスタントと一括りにするのはなんとも難しい。
    ストーリーは興味深かったですが、
    設定や解釈に違和感を覚えました。

  • 「仕掛け」そのものはだいたい読めたんだけど、登場人物に意外な繋がりがあったりして驚いた。「因果は巡る」てな状態がすごく怖い。運命の連鎖、みたいなの。危惧していたほどに宗教色はなくて、読みやすかったのはマル。
    それにしても「無痛症」って本当にあるらしいけど、ちょっと便利だよねえ。大怪我したりしたらまずいんだろうけど。羨ましいかもしれない。

  • <table style=\"width:75%;border:0;\" border=\"0\"><tr><td style=\"border:none;\" valign=\"top\" align=\"center\"><a href=\"http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163203206/yorimichikan-22/ref=nosim/\" target=\"_blank\"><img src=\"http://ecx.images-amazon.com/images/I/5159750VJHL._SL160_.jpg\" alt=\"神のふたつの貌\" border=\"0\"></a></td><td style=\"padding:0 0.4em;border:0;\" valign=\"top\"><a href=\"http://blog.fc2.com/goods/4163203206/yorimichikan-22\" target=\"_blank\">神のふたつの貌</a><br />(2001/09)<br />貫井 徳郎<br /><br /><a href=\"http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163203206/yorimichikan-22/ref=nosim/\" target=\"_blank\">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>ミステリーの限界を超えた新世紀の「罪と罰」!牧師の子に生まれ、神の愛を一途に求めた少年。もっとも神に近かったはずの魂は、なぜ荒野を彷徨うのか?無垢な魂の彷徨を描く渾身作。</strong></p></blockquote>
    牧師の子として生まれ育ち、「神」を真摯に思い詰め、神の愛を受けたいと真剣に思い続けたがために、出口のない森に迷いこんでしまったような物語である。
    早乙女少年の心の中の葛藤が精細に描写されており、その考えの深さに目を瞠り、それゆえの短絡さに驚きを禁じ得ないのである。神とは…?信仰とは…?と考えさせられる一冊だった。
    著者らしい企みは、タイトルにも籠められていているが、ラストで物語がひっくり返ってしまうほどではない。

  • 主人公が殺人を犯すに至る動機には、うちが無宗教のためなのか、まっっったく共感も同情もできなかったけど、教会で育ってきた主人公と一緒に、無宗教ながらも神の存在というものについては真剣にけっこう考えた。これはミステリーとしても十分驚く結末が待っていて面白いけど、うちは、主人公が神についてウンウン悩んでる描写だけで満足。主人公はどっぷり信者なんで、あくまでも神はいると定義して、なぜは人間を不完全に創り、人間に不幸を与えるのかを考える。そもそも貫井さんは『慟哭』や『夜想』にもあるように、けっこう宗教に感心持ってるっぽい。だから宗教への考察の密度が濃い!!こんなズシっとした本でもスラスラ読めてしまうのは、さすが!!!

  • え!?ってタイミングで人が死ぬ。
    驚くけど、被害者も犯人もその救われなさが悲しい。
    トリックも途中で分かったし、犯人の考えが理解出来んし、 イマイチかな。キリスト教を勉強するにはいいかもね。 最初の数ページは描写がえぐくてクリアするのがキツかったけど、 終わりは途中で止めれず一気に行けました。

  • 物語に惹きこまれ、読み進んだ。
    やはり、宗教とミステリーの融合は面白いと思う。『神は沈黙せず』を読んだ時も思ったが、今度聖書でも読んでみようかな。

  • 結構好きです。元々宗教に興味・・・・というかその思想に関心があるからかもしれませんが。考えによってはこの本の中の登場人物の行動も、理屈に合うことになってしまう。一歩考え方を間違えれば、「相手の幸せを願ってする行為」と「客観的な悪」はイコールになりうる怖さを感じました。

  • 書き出しが印象的。<br>
    痛みを感じない人がいることに衝撃を受けた。<br>
    牧師の知り合いがいるせいか、読んでいて気分が悪くて好きになれなかった話だが、友達の評価は良かったので好みの問題かもしれない。<br>
    忘れられない作品。

  • 「慟哭」が良くて、手にとったのだけれども、何これ?
    「神の・・」は特にヘビーすぎて、ついていけませんでした。
    「慟哭」と同じ人?と思ってしまったほど。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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