乳と卵

著者 :
  • 文藝春秋
3.08
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感想 : 741
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  • Amazon.co.jp ・本 (138ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163270104

感想・レビュー・書評

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  • 「夏物語」を先に読んでしまったせいか、
    重複していて、流し読みみたいに読んでしまった。

  • 句読点の使い方や、方言の混ざった語りの口調に癖があって、正直読みづらいと思った。
    豊胸手術や生理などのテーマと文体が相まって、読んでいてじわじわと気持ち悪くなってくる。
    芥川賞受賞という肩書が無ければ、最後まで読めなかったと思う。

    文学も、現代美術と同じように、わかる人にだけわかるという閉じた世界なのか、と思った。

  • 乳と卵。それは女性を象徴する言葉。

    独身の"私"と母である巻子、その娘で、思春期まっただ中の緑子の3人の物語。私自身は、母と巻子がダブり、”あの頃の私"は・・・緑子の気持ちがとてもよく分かる。

    ブログにて詳しいレビューしています*
    https://happybooks.fun/entry/2021/03/07/170000

  • 独特のリズムを持つ文体。巻子と緑子の親子は大阪に戻ったその後どう暮らしているのだろう。気になる。

  • 思考の流れをそのまま文字に書き起こしたような文体が斬新。
    女性性にまつわるモチーフを余すことなく描く設定とストーリー展開も巧み。賞味期限切れの卵を割りながら3人がぶつかり合うクライマックスが象徴的で良かった。
    海外でも多く出版されていると聞いて、翻訳の鬼難しさに勝手にいたたまれなくなる。

  • とにかく読みにくい…!!
    けど読み切りました。
    この方の書く文章には句点はあっても一文がダラダラと続き、区切りが見えないものだから読むのに苦労します。表題のもの+‪αで150ページ前後という短い小説ながら、芥川賞をとっているという事前情報なしには読み切れなかったと思います。これまでエンタメ系の軽い物語を好んで読んできましたが、純文学って全部こういった感じなのか、果たして川上未映子さんだからなのか。
    読み切った感想としては、緑子視点・巻子視点・「わたし」視点それぞれの女性観がぼんやり浮き出してくる感じで、同性の自分としては楽しかったですね。読みにくさは否めませんが合間合間に見える綺麗な表現や緑子の年頃特有の大人に対する気持ち悪いという感情にはトキメキを覚えました。

    もう一遍、こちらはさらに短編ですが、「あなたたちの恋は瀕死」。乳と卵より好きでした。どちらもどろどろしてますが、後者の方が暴力的です。

  • 母と娘
    望むものは逆
    それを傍観する女

    それぞれの女の体と気持ちの交錯

    すごく読みづらいのに一気に読んだ

  • 一文がすごく長くて小説というより大阪人のお喋り?心の中の声?をそのまま聞いているかのようだった(私はかなり読みにくかった…)
    タイトルの伏線なのかなっていうシーンもあったけどこの話のテーマは最後までよくわからなかった
    母親に振り回されている緑子がしっかり自分軸を持っているのは強いと思った

  • 関西弁を交えて綴られる、女の日常がリアル。
    なんかがあるわけじゃない、ふつーのリアル。
    ふつーの中に女だけが味わう(味あわされる)
    乳と卵への悩み?欲?嫌悪?

    卵ぐしゃのシーンは
    なんかで誰かが紹介してたの見たけど
    なんだったかな〜思い出せない…

  •  実に句点の少ない文章である。正直、おじさんには読みにくい。

     でもまあ、その割には読みやすい。て、書いてる自分も意味分かりません。

     なんでこういう文体なのかなあと考えていたら、近頃の若い女性同士の会話って、こんな感じなのかも知れない、と思い当たりました。

     私の周りに、若い女性がほとんどいないので実際のところは分かりませんが。

     結局、何の話だったのか、誰かの解説を読んでみたいです。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン 歯ー、または世界』で第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で第14回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第20回紫式部文学賞受賞。2013年、詩集『水瓶』で第43回高見順賞受賞。短編集『愛の夢とか』で第49回谷崎潤一郎賞受賞。2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞受賞。「マリーの愛の証明」にてGranta Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。2019年、長編『夏物語』で第73回毎日出版文化賞受賞。他に『すべて真夜中の恋人たち』や村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』など著書多数。その作品は世界40カ国以上で刊行されている。

「2021年 『水瓶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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