2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163755007

感想・レビュー・書評

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  • 2050年に世界がおおよそどうなっているのかを予測した本。
    本書にも記載されている通り、未来は予測できないものである。結局この本を読んで得ることは、いつどうなってもいいように準備をしておくこと。

  • エコノミストの担当者による論文集。

  • 未来への準備のきっかけとなる本。

  • 2050年までの40年間、日本にとっての最大の挑戦は、シュンペーターと英語ということになるかもしれない。 その頃私は80歳、子供たちは40代になる。『専門家の予測はサルにも劣る』といわれる通り、未来予測は全くあたっていない。今から40年前の1970年代には地球規模であらゆる悲観論があった。人口爆発は食い止められない、世界的飢饉がおこる、世界が砂漠化する、核戦争、酸性雨、石油資源の枯渇、新たな氷河期、遺伝子組み換え技術が生態系を壊す等々。
    しかし今日現実には正反対のことがおきている。農業生産性が飛躍的に向上し、飢饉はめったに起こらなくなり、インドは食料輸出国になった。サハラでは砂漠の緑化がすすみ、石油とガスの備蓄が膨らんでいる。
    しかしほぼ確実な未来予測ができるのは、40年後の世界の労働年齢人口だ。世界人口は史上最速のペースで増加している。人類が10億人に達するまで25万年を要したが、1987年に50億人から60億人になるまでわずか12年しかかからなかった。60億人を祝ったばかりの世界は、2050年には90億人を超えている。 
    そのとき、ナイジェリアの人口は4億で世界3位、タンザニアは1億31千万で世界5位になると予測される。人口の配当を受けるアフリカが、アジアに続く経済成長地域になっているかもしれない。
    しかし、出生率は世界的に低下してきており、インドやブラジルでも出生率は急減してきている。人類は90億人あたりでピークアウトするかもしれない。 中国は2025年に人口減少に転じる。
    世界の穀物生産高は過去40年で250パーセントの上昇を見せており、急激な気象変動などが無い限り、理論上人類は90億人を養うことができそうだ。 またアフリカ人1人はアメリカ人の20分の1しか二酸化炭素を出さない。今後人口が急増するのはアフリカだから、地球環境に与える影響は比較的少なくてすみそうだ。

    ITは人と人とを近づけるのではなく、人を孤立させつつある。人々は他人としゃべることに興味を失いつつある。 携帯で話す時間は4年間で月100分以上短縮されている。会って時間を過ごすよりSNSで人と関わる。p400 すでに親戚とスカイプディナーを楽しんだり、キッチンのディスプレーを相手先の家への窓にしている人たちもいる。p392

    距離の死は、予想外の結果を招いている。しかしだからこそ、位置が重要になる。知識労働者は勤める会社の本拠地よりも、自分が魅力を感じる場所でのびのびと暮らせるようになっている。うまの合う者どうし群れたがるという事実が作用して、シリコンバレーなどに集まる。優れた通信インフラは、実は人と人とを近づけているのかもしれない。 p398

  • 英エコノミストが予測する2050年の世界

    とりあえず日本の将来は暗そうなのです。

  • 日本は今以上に没落していく運命にあるらしい。一方、最近調子に乗ってるあの国も、あの政策が原因で没落していく運命なのだとか。
    ITの話題は、目新しさを感じなかった。
    2050年とか、まだ生きてるかどうか微妙なところですなあ。

  • 英国エコノミスト編集「2050年の世界」文芸春秋(2012)
    「人口配当を受ける地域」
    *人口動態はある程度確実に未来が予測できる指標であり、すべての予測の基礎となる。
    *世界的な将来の流れとしては、高齢化が進み、世界の平均年齢は2010年から2050年までに9歳あがって38歳となる。裕福層では100歳まで生きる事が普通になる。
    *その中でアフリカは人口が増大化し、労働年齢人口も増え続けるという人口の配当を受ける可能性が高い。2050年までい予想される人口増加分23億人の半分はアフリカで増える分だ。
    *中国の人口は、2025年に14億人でピークを迎えその後減少に転じる。
    *人口の都市化も大きく進む。2010年には、世界人口の半数が都市部に移住していたが、2050年には70%に近づくと予想される。
    *人口増大にともなう、地域紛争の激化はない。
    *今後40年間、世界人口の増加のほとんどは、温室効果ガスの排出が最小水準の国々で生じると予想されるため、二酸化炭素や化学物質が微増する結果には必ずしもつながらない。しかし、増えた人々がどのように生活するかで結果は異なってくる。
    *出生率は世界的に低下し、2050年には2.1になると予測されている。その結果、世界の人口増のスピードは原則し、やがて人口の増加はストップする。
    *出生率の低下は、ある世代のみが突出して多いという現状を生み出し、その世代が年齢層のどこにいるかで、その国の経済が変わってくる。この出っ張り世代が労働年齢に達したとき、その国は急成長する。これを人口の配当という。
    *これから人口配当を受ける地域はインドとアフリカと中東である。しかし、若年層の膨らみは政治的な不安定要因となる。
    *これから負の人口の配当を受けるのが、日本と欧州、そして中国である。ほかとは比較にならないほど負の人口配当をうけるのは中国だ。安い労働力による製造工場の役割を中国は終える。日本は世界史上未踏の高齢社会になる。
    「人間の病気と将来」
    *高齢化と肥満化が世界的に増える事となる。
    *世界人口の急速な都市化集中は、途上国の国民にもジャンクフードなどに接する機会を増やし、途上国もガンや脳卒中、糖尿病などの慢性疾患に悩む人々が増加する。
    *高齢化に伴う最も深刻な影響は、アルツハイマー病である。地方老人の介護は結局各国政府に財制的な圧力をかけてしまう。
    *ゲノム解析による出生前診断なども進み新しい薬も開発されるようになる。
    「ソーシャルネットワークの可能性」
    *インターネットが人類に与えた影響は、ソーシャル・ネットワークのくくりでみると分かりやすい。パソコン通信の掲示板の世界から、より実名かしたFacebookの世界まで、その世界は8億人をこえ一つの国家となっている。
    *SNSの弾頭により、3つのトレンドが将来的に予想される。1つは位置決定において友人の影響力が強まる事。2つ目は集団の叡智を利用したWikipedia型のサービスを利用する度合いがますます強まる事。3つ目は、新聞やテレビなどのマスコミに頼らずとも大規模な運動を起こす事ができること。
    *社内の協業を促すためにセキュリティの厳しい社内SNSの新しい形が生まれそれを利用する起業が増える事になるだろう。
    *一社支配が長く続く可能性は少ない。新しいイノベーションをもったネットワークが参入し、既存のSNSに取って変わる事になる。
    *異なるSNS間でウェブ上の人格を移動し、共有できるシステムが開発される。
    「言語と文化の未来」
    *音楽、映画、文化、などの娯楽は、実は優れてローカルなものである。通信の発達は世界の距離を縮小させるが、これらの娯楽は、引き続き文化に裏打ちされたローカルなものが各文化圏で優勢をもたらすだろう。
    *英語の言語としての一極集中は崩れない。産業革命から始まった英/米の世界覇権から偶然に始まった世界言語としての英語の地位は、しかし、タイプライターのキー配列のように一度固定化すると崩れにくい。
    *中国語は、数多くの感じを覚えなくてはならないというハードルがあり、世界共通言語とはなり得ない。
    *唯一、英語にかわる世界共通言語があるとすればそれはコンピューターである。コンピューターによる翻訳能力は飛躍的に上昇し、外国学習をペン習字のように時代遅れの物にする。
    *中国語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語などの第二言語は、その地域の少数言語を滅ぼしながら地域的な優位性を高めて行く。
    「宗教」
    *地球上には約1万の宗教があるといわれる。2000年の時点では、信者25万人以上の宗教は270を超えた。
    *世界人口に占めるイスラム教徒の比率も1900年いんは12.3%だったが、1世紀後には、21.1%へと大きく膨らんでいる。それはイスラム諸国の人口爆発に求められる。
    *経済発展の送れと宗教性の高さには強い関連がある。貧しければ貧しい程、宗教に帰依する割合が高くなり、豊かになればなるほど宗教は相対化される。
    「世界の民主化について」
    *民主主義は、先進国において後退し、新興国において前進するだろう。独裁国では民主主義が前進し、自由主義国では民主主義が後退する。
    *中国は一党独裁国家ならではな脆弱性に直面することになり、インドは複数政党制ならではの欠点と挫折に苦しめられるだろう。
    「高齢化」
    *世界的な高齢化によって、年金と健康医療費の増大は、国家財政にとって大きな負担になる。
    *社会保障費の増大は、防衛費や教育費などの国家にとって欠くべからざる分野の予算を圧迫している。
    *先進国のみならず、新興国もインドを除いては、社会保障費の増大に伴う国家財政の悪化に懸念がある。
    *年金については、雇用期間の延長、あるいは裕福層には選択的に支払わないなどの措置がすでに取られつつ有る。
    *健康医療費については、オランダのよう貧困層や弱者には、政府が援助をし、そうでない部分で民間の医療保険に市場を解放するなどして、費用削減の効果をすでにあげている。
    *こうした国家財政の悪化は改革によって防ぐ事が出来る物である。
    *開発途上国では将来の高齢化を見越して、余裕のあるうちに年金の賦課方式から積み立て方式への転換が比較的容易に行われるだろうし、そうした措置をした国家は将来に備えることができる。
    「グローバリゼーションとアジアの世紀」
    *最も重要な地位を世界経済で占めてくるようになるのはアジア経済で、2050年には世界の半分がアジア経済となる。
    *しかし、その中で日本は相対的に急速にプレゼンスを失って行く。2010年には、世界経済の5.8%を占めていた日本のGDPは2030年には3.4%になり、2050年には1.9%となる。
    *今後40年間にひとりあたり実質GDPが最も大きく成長するのはアジアの発展途上国(4.7%)でサハラ以南のアフリカ諸国(4.4%)、中東と北アフリカ(3.9%)がこれに続く。
    「次なる科学」
    *次なる科学のフロンティアは化学でも物理学でもなく生物学にある。
    *生物学とナノ科学、情報科学、天文学などが結びつき、さまざまな発見と人類に取っての進歩をもたらす。
    *2030年ごろまでには我々の知る生物のほとんおが遺伝子サンプル化をおえ、またそのサンプリングも終了する。その過程で、生命の歴史の未知の部分が解明されて行く。
    「距離が死に、位置が重要となる」
    *通信技術の発達により距離が意味をなさなくなった。その事を利用し、各地域、各文化圏の労働力、技術力の特徴を生かした国際分業がやりやすくなった。そのぶん、どこで何をする、という位置が重要になってきた。開発の得意なシリコンバレー、スペックをもとにプログラミングをするのが得意なバンガロール、厳格な運用システムを作る事が得意なドイツなどである。

  • お正月ならではといった所でしょうか。重厚な書籍をじっくりと味わうのむ良いものであります。2050年の世界 [ 『エコノミスト』編集部 ]は、今から約40年後の世界がどのような変貌を遂げているのか?過去を振り返りながら、信じられないようなスピードで変化してきたこれまでの「メガチェンジ」の時代の未来にはどのような変化が訪づれるのか?「第一部 人間とその相互関係」、「第二部 環境、信仰、政府」、「第三部 経済とビジネス」、「第四部 知識と科学」といった様々な領域について、英「エコノミスト」の専門家達が語っていく。

    「第一部 人間とその相互関係」では、2011年には70億人に達したという世界の「人口動態の趨勢」、「ソーシャルネットワークの可能性」、「言語と文化の未来」などが語られていく。特に「人口動態の趨勢」は、他の様々な領域に影響を及ぼす極めて重要なファクターとして位置付けられている。本著によると、2050年には特に、アフリカ地域での人口増加が著しく、ナイジェリアやタンザニアが人口大国になっているのだという。一方で人口減少による負の配当を得るのはやはり欧州と日本で、ちょっと意外だったのは、中国も一人っ子政策の影響などで、2025年頃をピークに人口減少に転じるのだそうな。「ソーシャルネットワークの可能性」についてはSNSの進化や、あらゆる日常の家電製品等にネットが常時接続されるようになるといったちょっと意外性のない内容。まあ、この世界は次に何が起こるかなんて予測出来る人なんていないよなあ。「言語と文化の未来」では、英語の言語としての一極集中は変わらず、中国語は世界共通語とはなり得ないという予想も非常に興味深かった。

    「第二部 環境、信仰、政府」では、「宗教はゆっくりと後退する」、「弱者が強者となる戦争の未来」、「高齢化社会による国家財政の悪化をどうするか」といったテーマが取りあげられている。宗教に関しては、イスラム世界と西欧諸国との対峙など、紛争やテロとの脈略で語られることが多いが、本著によると新興国が人口の配当を受けて経済成長を遂げ、先進国化していく過程の中で、宗教は相対化されて、無宗教の割合が増えていくのだという。しかしながら、「弱者が強者となる戦争の未来」によると、9.11を皮切りとする非対称的な戦争の脅威などの不確実性は、近未来でも増々深刻化していくようだ。米国の軍事優位性は徐々に低下していき、技術の拡散によって不良国家やテロ組織の力が強まってくると本書では語られている。「高齢化社会による国家財政の悪化をどうするか」に関しては、日本の近未来にとって正に喫緊の課題であるだろう。しかしながら本書で語られている将来の処方箋は、年金については、雇用期間の延長や富裕層には選択的に支払わないなどの改革を賢明な近未来の賢者は選択するだろうとうもの。健康医療費についても、弱者への援助や、民間医療保険への市場開放などによる費用削減の効率化など、やや当たり前の議論しか展開されていなかったのがやや残念であった。まあ、この問題に対する特効薬など結局無いという事でありましょうか。

    さて、「第三部 経済とビジネス」であります。「新興市場の時代」、「グローバリゼーションとアジアの世紀」、「貧富の格差は収斂していく」、「現実となるシュンペーターの理論」などのテーマですね。先ずは「新興市場の時代」の章に書かれている予測は衝撃的だ。現在の先進国のうち、2050年までに、経済の世界規模で上位七か国の残るのはアメリカのみ。あとは、中国、インド、ブラジル、ロシア、インドネシア、メキシコにも抜かれるとの予測である。第一部で人口大国になっていると予測されていたナイジェリアやタンザニアなどは、人口増加による経済成長の後押しはあるものの、BRICsのような奇跡は起きないというのが本書の予測となっている。もう一つ興味深いのは、中国の就労可能年齢の労働者は急激に減少し、現在の日本のような高齢化社会の問題に直面するとの予測であった。「グローバリゼーションとアジアの世紀」では、一般的には近年急速に発展したと思われているグローバリゼーションには、実は19世紀後半から第一次世界大戦にかけての時代に前例があるのだという。2050年に向けてのグローバリゼーションの進展にはいくつかのシナリオが考えられるが、一番蓋然性の高いシナリオで考えると、2050年には、世界の半分がアジア経済になっていると本書では論じられている。「貧富の格差は収斂していく」の章では、詳細は本書を読んで頂ければと思うが、世界レベルでの貧富の格差は収斂に向かい、「壮大な平準化」が実現される可能性があるのだという。最後に「現実となるシュンペーターの理論」の章に関しては、同章の最後の一部を引用しておこう。「2050年までには、これまでになく大勢の人々が、これまで考えもつかなかったさまざまな驚異のテクノロジーを入手しているだろう。創造的破壊の嵐は、われわれをよりよい場所へ吹き飛ばそうとしているのだ」。

    最後の「第四部 知識と科学」。これは非常にロマンに満ちた希望溢れる内容だった。「生物学とナノ科学、情報科学、天文学などが結びつき、さまざまな発見と人類にとっての進歩をもたらす。」という本書からの抜粋にここでは留めておこう。

    全430ページの本書をお正月休みで一気に読み込んでみた。本書が語りかけてくれた2050年の未来は、対象が全世界で、扱う領域も経済、宗教、科学などなど広範囲に渡っており、年初に当たって大きな視点から全体を俯瞰するという意味では大変参考になったように思う。それから本書は冒頭でも書いた通り、過去を振り返りながら未来を予想するというスタイルで書かれているので、過去から現在の世界の状況を今一度自分の頭で整理するという意味でも大変参考になったように思う。

    さて、上記は各部、各章を読み進めながら面白いな、と思った我輩なりのポイントをメモったもので、他にも様々な未来像に関する記載があったのは言うまでもない。しかしながら、こうして整理してみると何となく2050年の世界がどうなっているのか?がおぼろげながらではありますが、見えてくるような気がする。相対的な優位性は低下するにしても、依然アメリカの力は強く、そこにインド、中国といった人口大国を中心としたアジアが覇権を振っている世界なのだろうか?現在の最貧国も経済発展を遂げて、よりフラット化した世界になっているようにも思えてくる。テクノロジーの進化は国力の優劣に左右されずに世界中のほとんどの人々がその恩恵に享受できる世界。そんな40年後になってほしものでありますね。

    一つ気がかりだったのは、本書では日本に関しての記述は非常に少なくて、世界の中での活躍があまり期待されていないと思われた点。40年前と言えば日本は高度経済成長を終えて、経済大国として世界に認められた時期だった。果たして40年後の日本はどうなっているのだろうか?色々思いを巡らせたお正月休みになったようだ。

    【Dance1988の日記】
    http://d.hatena.ne.jp/Dance1988/20130105

  • 英国の雑誌「エコノミスト」が2050年の世界を政治経済から環境文化など多分野にわたって予測した一冊。「予測」とタイトルで謳っておきながら、「予測はいつもはずれる」など全体的に謙虚な姿勢が漂っていたのが、むしろ内容の信憑性を高めていた気がする。

  • あまりにも注目度の高い本だったので読んでみた。各テーマごとに,今までの歴史的変遷を整理しながら予測を立てており,それなりの説得力があるように思えた。ただ,例外的に第13章だけは根拠の無い楽観思考のように個人的には思えた。
    本書でも言及されているように,予想の多くは外れるものである。特に今後,不確実性の高い世の中になっていくというのは誰しもが疑わないことであると思うので,予測は寧ろ難しくなっていくことだと思う。
    しかし本書はその議論の土台を築くものであり,読むに値するものだと思う。さらには数十年後の未来に関心を向けさせるという意味でも,価値ある一冊かもしれない。

    ただ,同時に何故数十年後の未来を予測することが大事なのかと,本書を読んでて思ったりもした。確かに人口や環境など,予測を立てないと今後まずいことになってくる分野もあるが,別に予測など立てなくても良いのでは?と思う分野もあった。これに対する回答として,単純にタイムマシンが無い以上,数十年後にはどのような未来になっているか,予測という不正確なものであっても何となくその未来像を見てみたいと思う人が多いからなのではないか,というのが個人的な意見である。
    また,本書を読んでいて思ったのは,今を見ることも大事だが,将来を見据えることも大事だな、ということである。利己的な人間でも利他的な人間でも,人は皆それぞれ何かしらの価値を追い求めていることに本質的な違いは無い。そのためには,今だけでなく将来を見据えることは,少なくとも価値を追い求めていくことを手助けすることになると思う。

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