- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163768700
感想・レビュー・書評
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村山斉氏の著作と併読推薦。標準理論、暗黒物質、ダークエネルギーなど最新トピックについて。
一兆年先、10の120乗の話がバンバン出てくる天文学のスケール感に酔う。
宇宙膨張などの一般的なトピックの説明も著者なりの解説になっているので、誰かの解説を引き写したような啓蒙書よりも読みごたえがある。 -
サイモン・シンの『ビッグバン宇宙論』
(文庫化の際、改題され『宇宙創成』)を読んだ後に、
本作を読むとより理解が深まる作品だと思う。翻訳も同じ青木薫氏だし。
人類の探究心のすばらしさ、科学の素晴らしさに感動する。 -
無から始まった宇宙、というテーマ。ただ、インフレーション宇宙の説明が明確にされてないので、結局どのように宇宙が出来たかがこの一冊だけでは分からない。
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【「種の起源」に匹敵! 宇宙論のパラダイムシフト】無からなぜ有が生まれたのか? 最先端の量子物理学は宇宙誕生の謎を解明しつつある。文系にもわかる。全米ベストセラーの衝撃の書。
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宇宙は無から生じた
副題: Why there is something rather than nothing.
この副題が大きな混乱を引き起こしたらしい。
この本は2012年に原著が発刊されている。基本的なところから、最近の宇宙論まで明快に説明してくれる。著者は、今ダークエネルギーと呼ばれているものを予言した人で、いろいろな説明に説得力がある。また、物理に対する態度がカッコ良い。
マルチバース、人間原理などは、この本ではじめて把握できた。宇宙が無から量子ゆらぎにより生まれたという点は、この本を読んでも納得できない、というよりそもそもイメージが湧かない。
個人的に一番興味があった点: ヒッグス場の発見は、さらなる根拠を与える。インフレーションや宇宙が何もない状態から生じたという説の正否は、ヒッグス場に類似の場が初期宇宙において支配的だったかどうかにかかっている。
この分野の本は、新しい本をまず読むのが良いことが分かった。過去の名著を読むにしても、現在の最新の理解を把握し、位置づけを自分で判断できるようにしてからの方が混乱が少ない。 -
宇宙論の話は好きでいろいろ読んでいますが、この本は現時点での決定版といった趣で、非常におもしろかったです。
宇宙がビッグバンで始まったというのは、すでに常識と言って良い知識になっていますが、そうするとそのビッグバンが起こるきっかけとは一体何だったのかというのは、昔からの疑問でした。その答えはこの宇宙の中にいる限り原理的に得られようがないのかと思っていたのですが、その問題にまともに向き合おうとしている物理学者がいることにまず驚きましたし、想像以上に「答え」らしきものに近づいていることにも驚きました。
途中結構難しいところもありましたが、全体として比喩を駆使してわかりやすく説明してくれていてなんとか議論にもついて行け、知的好奇心を大いに満たしてくれる本でした。 -
宇宙論に興味を持つきっかけとなった本。話がとびとびで全体的にはよくわからなかった。ただ、一つ一つの小ネタは面白い。科学と宗教についての話や宇宙論は環境学だ!といった話などは特に。大学の先生が書きたい様に書いている印象を持った。