ミッドナイト・バス

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900063

感想・レビュー・書評

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  • たとえ平坦な道を進めていなくても家族っていいな、と思わせる作品。
    最後に志穂に会いに行くことになっていて良かった。それによってこの作品が救われた気がする。

  • 同年代を扱った本は読んでいて共感が持てることもしばしば。ただ、サブエピソードがちょっと中途半端すぎて・・・いらないかなって思った。そのぶん、子供達のこともう少し突っ込んでかいてほしかった。

  • 15年ほど前に2〜3回、都内から大阪 梅田まで深夜バスを利用したことがある。とにかく全然眠れなくて(慣れない環境で、頭が興奮していたから)、乗車後1週間くらいフラフラになってしまった。睡眠が体調維持に何よりも大切な私には向かない移動手段だと思った。
    本編は、新潟と東京 池袋を結ぶ長距離バス・深夜バスの運転手さんが主人公。大きな幹となる話は彼と大分前に離婚した元妻、彼らの大人になった子供達と彼の現在の恋人にまつわるお話なのだが、合間に挿入される、深夜バスの利用客に焦点を当てたお話がどれも切なくて優しくて心に残った。
    また深夜バスに乗ってみたくなった。

  • 中盤まで読みづらくなかなか感情が入り込めなかった。登場人物の年代に近い人が読むとより共感するのだろうと思う。

  • 長距離バスの運転手の家族を軸に、少しサブエピソードも追加された感じ。最初は若干物語に入り込みにくかったが、中盤以降はかなりのめりこんだ。育児、恋愛、人生、仕事、いろいろな切り口での夕暮れを迎え、これから夜を迎えようとしている人、もしくはすでに夜に入った人、また朝を迎えそうな人、いろんな心理をうまく描写できているように思う。
    離婚した夫婦が10年以上を経て再会した時の心情も、なんともせつなく感じた。結婚して10年、子供もでき、40を目の前にしている今、この小説を読むのに良いタイミングであったように思う。

  • 深夜バスの運転手をする利一と家族、その周囲の人間模様が、時々バスの乗客の話を織り交ぜながら描かれている。
    所々、登場人物たちの言動に疑問を感じるところはあったけど、バラバラだった家族が歩み寄って、そこからそれぞれの道を進んでいく再出発の姿にはじんわり。しみじみ。。

  • 急に視点が変わったりして、少し読み辛かった。宮本輝「錦繍」に少し似ているなと思いました。最後はグッときます。

  • 深夜バスの運転手利一と、関わりある人たちとの物語。

  • 話の繋がりが多少理解しにくい場面がありましたが、落ち着いた文体で家族の再生が描かれていました。それはそれで良かったのですが、人は失敗するとはいえ、それを小さな子どもたちにまで背負わせるのはいただけないと思います、勿論様々な事情があるのはわかりますが。

  • 新潟に住む深夜バスの運転手利一。子供が幼い時に離婚して息子と娘を育て上げた。
    東京に住む10歳位若い交際相手が新潟に着いた時、仕事を辞めた息子が帰ってきた。
    離婚した後再婚して子供もいる妻も、実父の介護のためにちょくちょく新潟に顔を出すようになり、母親に捨てられたと思っている娘との関係修復も難しい。
    人生も後半戦に差し掛かり、子供たちも少しずつ自立していく中、これからの自分の人生のプランをどうするか。
    全てが良い方向に向かった感じで好きな結末。

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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