浮遊霊ブラジル

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163905426

感想・レビュー・書評

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  • ほわっとした短編集。

  • 既読だったのは「給水塔と亀」と「アイトール(略」。給水塔と亀、やはりしみじみと良い。冷たさと柔らかさが混じる早春の空気を思い出させる。
    「地獄」、爆笑した。私はきっと音楽MVを一切観られずにyoutuberのチャンネルばっかり観なきゃいけない罰を与えられるんだろうな。あまりにも偏った好みは地獄行きに値するのだろうか。犯罪どころか誰にも迷惑をかけていないのに。でも満遍なく気持ちを公平にして生きていく方が地獄よね、なんて思った。
    めちゃ読みたかったうどん屋ジェンダー、表題作の浮遊霊も読後満足。浮遊霊なんかラストさりげなくちゃんと(?)切ない。
    卑近な所から切り開いていく話の展開が全く読めずだった「運命」、誰かの頭の中を覗き見気分だった。
    7編全部じゃないけれど現実と憶測と妄想が入り混じった作風の短編集な印象だった。
    装丁も好き!ネギ多いね!

  • 「給水塔と亀」
    「うどん屋のジェンダー、またはコルネさん」
    「アイトール・ベラスコの新しい妻」
    「地獄」
    「運命」
    「個性」
    「浮遊霊ブラジル」

    津村記久子さんが好き。
    心の中では、「記久子ぉ」と呼ぶ。

    今回は「個性」が良過ぎて、
    「記久子ぉおお!」
    と心の中で叫ぶ。
    続けて2回読むほど。

    いつもいつも楽しませてくれるお人。

  • 全体的に浮遊ネタの一冊となっています。本のタイトルにもなっている「浮遊霊ブラジル」は最後に収録。文芸誌と今回と二度読みましたが、津村さん最近では一番好きな女性作家かも。

  • 筆者おなじみのお仕事小説ではないが、独特のユーモアは健在。中でも「地獄」は、私にとっては「津村さんの新境地?!」とワクワクさせてくれる物語だった。芥川賞受賞作品「給水塔と亀」は雰囲気は好きだが、ちょっと物足りないが、芥川賞とはこんな感じが多いようなので文句は言わない。

    デパートにあるキラキラの高級洋菓子ではないが、外れがない、素朴なクッキーの詰め合わせのような短編集だと思った。

  • 2016年刊。小編集。繋がりが有るのかな?と思うと、全く関係無かったり。続きを知りたいなと思うとプッツリ切れていたり…。コトバのリズムが面白いけど、設定や視点がかなり飛ぶので少々疲れる。読了直前、本の題名ともなっている「浮遊霊…」の最後の数行だけで、ちょっと感動?的な気持ちになった。

  • さらっと読めました。この著者の作品に、私が期待するもの(日常にまぎれる等身大の希望のかけら)があまりなかったですが、おもしろかったのはおもしろかったです。【2024年2月19日読了】

  • 絶妙シュールポップでおもしろかった。

  • 地獄、おもしろかった

  • 地獄と幽霊に恐怖がなくなって、ポップな感覚で面白い

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著者プロフィール

1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で第21回太宰治賞。2009年「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2019年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞など。他著作に『ミュージック・ブレス・ユー!!』『ワーカーズ・ダイジェスト』『サキの忘れ物』『つまらない住宅地のすべての家』『現代生活独習ノート』『やりなおし世界文学』『水車小屋のネネ』などがある。

「2023年 『うどん陣営の受難』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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