浮遊霊ブラジル

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163905426

感想・レビュー・書評

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  • 短篇7話。
    初読みの作家さん。
    色々と本を読んでるけど
    川端康成文学賞受賞作ってモノを読んだ事がなく
    受賞作の「給水塔と亀」を読んで
    受賞作こんな感じの作品なんだ!!…と思ったのが正直な感想。
    「給水塔と亀」
    定年を迎えた男性が子供の頃、
    自分が見ていて景色にの中に帰ってきた。
    きっと平凡な日常が待ってると思うんだけど…そこに未来を感じる。

    個人的には小学生・女子のスクールカーストの
    『アイトール・ベラスコの新しい妻』が印象に残った。

    どの短篇も淡々と話が進むんだけどなんか味わいがある。

  • 短編のオムニバス

    【地獄】
    地獄でのタスクと鬼とのやり取りがおもしろい。

  • とにかくうちに帰りますと連続して津村記久子さんを読了。穏やかだけどテンポが良い、なんだかほっこりするような世界をたゆたう体験だった。
    ファンタジーなんだけど、素朴で脚色がない感じ。なんとも言えず良い。

  • なんですかこの世界観。おもしろいなぁ。
    ずっとこの文章のなかを幽霊のようにふわふわただよっていたくなる。
    人はみんなそれぞれ人知れず悩みや問題を抱えていて、一応解決してみようとは思うもののなかなか霧は晴れない・・・
    それでもなんとか日々を生き抜いているんだな。
    死という最期の一瞬に向かって。
    うん、なんか完璧には程遠いけど、今の自分を肯定的に受け入れてもいいんじゃない?と、ちょっとラクな気持ちになれた。
    津村さんありがとう。

  • 文学

  • 面白かった。著者の作は芥川賞を受賞した「ポトスライムの舟」しか読んだことがなく、達者だけど、世界観が狭いなーと思ってた。「給水塔と亀」「うどん屋の〜」でも印象は変わらなかったんだけど、「地獄」「運命」「個性」「浮遊霊ブラジル」。うん?主人公の語りの目線は変わらないのに、どんどんどんどんシチュエーションが縦横無尽に展開していく。でも、登場人物は翻弄されパニックになるのではなく、それを楽しんでいるように見える。本を読む快感の一つ、ここにいてもどこにでも行ける感がこの著者の本領なのかなと思った。

  • これはちょっと面白い作家さんだと思った
    「給水塔と亀」「うどんジェンダーとコルネさん」「地獄」「浮遊霊ブラジル」など、どれも長編の一部を切り取ったような短編が次々と収まっていて、もう少しその世界に浸っていたいような、どの物語ももっと詳しく長編で読みたいような気にさせられる。
    だからと言って短編で物足りないわけではなく、長い物語から切り取られたような気がする短編は、その切り抜かれた短編で完全形なのだという感じもする。
    そしてどの物語も面白くて、気になるのです。

  • ふしぎな世界観の短編集。装丁も素敵です。

  • 表題作、とてもすき!

  • とても良い死後

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著者プロフィール

1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で第21回太宰治賞。2009年「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2019年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞など。他著作に『ミュージック・ブレス・ユー!!』『ワーカーズ・ダイジェスト』『サキの忘れ物』『つまらない住宅地のすべての家』『現代生活独習ノート』『やりなおし世界文学』『水車小屋のネネ』などがある。

「2023年 『うどん陣営の受難』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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