- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163907284
作品紹介・あらすじ
2019年10月めざましテレビで紹介され話題!
第157回芥川賞受賞作。大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、「あの日」以後、触れることになるのだが……。樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。〈著者略歴〉1978年北海道生まれ。西南学院大学卒業後、福岡市で塾講師を務める。現在、岩手県盛岡市在住。本作で第122回文學界新人賞受賞しデビュー。
感想・レビュー・書評
-
先に綾野剛と松田龍平で映画化された物を見た。
映画を見て理解できない部分があったので、原作を読んでみた。が、原作を読んでもイマイチ理解できなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1195648 -
▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
https://library.fukuoka-pu.ac.jp/opac/volume/294927 -
2022/1/9購入
2023/3/18読了 -
なんだろうか、終始 重苦しく不穏な話でした。100ページもいかない話でしたが、時系列もズレ、難しい漢字も多く、何を語りたいのか考える話でした。しかし、このモヤモヤ感が記憶には残る。
-
坦々と誰かの日記帳を垣間見る様であった。
何も感じとれなかった。 -
急に大震災が絡んできた。
-
ごめんなさい、なんか読みにくかった。
芥川賞ってどれもこんな書き方の作品ばかりなのか?
私の肌には合わなかったです。。。 -
えぐいね。この作品。
-
余韻がすごい作品だ。
先日盛岡を訪れた際、これも縁かと思い、以前から気になっていた、盛岡が舞台の本作を購入した。
今野が仕事で住むこととなった盛岡で、親しくなった同世代の男・日浅。緑の美しい川辺で趣味の釣りに興じ、酒を酌み交わす今野と日浅。自然の描写がとにかく美しく瑞々しい。日浅が転職してから、じわじわと不穏な影が忍び寄ってくるのだが…後半、まさかの展開に目眩を感じる。現実と過去が入り組んで分かりにくい箇所もあるけれど…読み終えて、この作品は舞台が盛岡だからこそ成立する作品だなと納得した。
長くはない作品なので、描かれていない部分を脳内で補う必要があるけれど、それが苦ではない。むしろ、いつまでも余韻に浸っていたくなる。淡々とした文章と思っていると、時々感情描写の生々しさに戸惑ったり、後半を覆う重苦しい空気が若干不気味に感じられたりもするのだが…そういったところも含めて、この作品の雰囲気が妙に好きなのだ。
これは、是非映画版も見てみたい。 -
さらっとすぐ読み終えられた。釣りや自然の美しさ、雄大さの描写が素敵。
-
文學界新人賞(第122回/2017年)
芥川賞受賞(第157回/2017年上半期) -
時間の流れが掴みにくく、戸惑った。
とても面白い部分と、とてもつまらない部分が織り混ざっていた。
釣りや川辺の状況については、描写が細かく生き生きと感じたが、その他の部分では意味のわからない描写も多かった。
芥川賞受賞作品であるが、文章の向こう側にあるモノを自分が上手く捉えられないのか、未消化部分が残った。 -
面白かったけど難しかったな。岩手の川の自然の描写が壮大だった。濃密で。大きなものの崩壊に心を奪われてしまう日浅。「わたし」の釣り仲間だった日浅。岩手の唯一の友人だった日浅。突然会社を辞めた日浅。ノルマが足りないからと知人をまわって契約をとりつける日浅。学歴を詐称していた日浅。
「わたし」はひとりで釣りを続ける。
でんこう-えいり【電光影裏】
人生は束の間であるが、人生を悟った者は永久に滅びることがなく、存在するというたとえ。▽「電光」は稲妻のこと、「影」は光の意。「電光影裏春風を斬きる(稲妻が春風を斬るようなもので、魂まで滅し尽くすことはできない)」の略。中国宋そうの僧祖元そげんを元げんの兵士が襲って殺そうとしたとき、祖元が唱えた経文の一句。 -
第123回文學界新人賞受賞作品 として『文學界』2017年5月号に掲載。
第157回芥川賞も受賞。
本作が沼田真佑のデビュー作となる。
震災前後の岩手を舞台に、突然親友を失った男性を取り巻く日常が淡々と書かれている。
読む人によって、そして読むたびに、その物語の受ける印象と解釈は変わっていく、そんな作品だ。
2020年綾野剛と松田龍平の共演で映画化。
◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇
OPACはコチラ!▼
https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000034365
貸出期間 1週間
貸出希望の際は、図書館カウンターまで
◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇─◇ -
芥川賞作品って自分とは合わないと思っているから読まないんだけれども、岩手が舞台と聞いて読んでみた(^^)思ったほど読むのが辛くはなかったけれど、やっぱり合わないな~(--;)でも二戸が出てきた時は嬉しかった♪
-
影裏
著作者:沼田真佑
発行者:文藝春秋
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
大きな崩壊を前に、目に映るものは何か交差する追憶と現実
-
ざっと読んでしまってからやっとこれは一文一文噛み砕いて読まなきゃいけない系の文章だと気づく...。全体としてはそんなに長くないが、婉曲に語られる部分など、「含み」をもたせた文章に敏感であったらもっと楽しめたんだろうなぁと。自分の読み方を反省しました。
-
不思議なくらい、なかなか読後頭から離れることがなかったストーリーでした。
表現がやや難解で、今野と日浅の関係性が直截的に語られず随所に散りばめられた比喩表現のみだったところが、なんだか高尚な文学の雰囲気を醸し出していて、普通に読みたかった読者をとてつもなく困惑させてしまう原因になっている気がしました。
匂わせがわかる人だけにわかる仕掛けが、評価の分かれどころかも。
普通にわかりやすく書いたら、今野は陰キャで日浅はだらしなくて不実なオトコ的な話。それをここまで昇華させて美しい文章で仕上げていてすごいです。
今野の日浅への想いや印象が、美しかったり雄々しかったり時には残酷だったりする盛岡の自然描写で表現されているところが一番良かったです。
今野は一途に日浅に憧れていいところばかり見ていたけれど、美しい風景にも災害があるように、日浅にも裏の顔があったという残酷さを容赦なく突きつけられて、お気の毒としか言いようがなかったです…
アバエクの極みだったのでは。
日浅のことを理解しようと努力していた今野ですが、やはりいいところしか見てなかった、自分の都合のいい理想像でしかなかった、というのが痛いところで、わりと恋愛ではありがちな心理だったのが共感ポイントでした。面白かったです。 -
場面の転換が突然起こるので、夢を見ているような朧気な印象を受ける文でした。驚きどころが偶にあって、興味深いです。
-
芥川賞、映画化ということで読んでみた作品。
初めの方の自然、風景描写はとても素敵で気持ちを奪われたが、内容的にはちょっと?
日浅、謎の人物。
読後のレヴューで LGBTモノといのをみて、そういう視点で読まなかったから分からなかったのかも?とも思った。
でも多分再読はしない。 -
実は奥深いのだろう。私の修行が足りず、読み込めなかった。重苦しかった。