新装版 隠し剣孤影抄 (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-38)

著者 : 藤沢周平

• 文藝春秋 (2004年6月10日発売)

感想・レビュー・書評

[なえなさんの感想 · 2007年8月2日]

卓越した剣技を持つ人間とは堅忍不抜かつ清廉潔白
であるようなイメージを抱いてしまうのですが、
頭脳明晰＝聖人ではないように剣技は優れていても
所詮は人間。
悩み迷いもすれば、道も踏み外す。
玉石混交といったところでしょうか。

この本は、秘剣を極めた主人公達それぞれの人生模様を
描いた短編集です。

私が話のその後が気になって仕方ないのは『暗殺虎ノ眼』
です。
切なくも恐ろしくもある結末です。

[あきさんの感想 · 2007年7月31日]

短編集。剣術の話です。すごく読みやすくて面白い!!電車とかでもさくさく読めます。

[まりこさんの感想 · 2007年7月7日]

隠し剣が意外としょぼくって笑っちゃいましたー。可愛い♪
ちょっと物悲しいいい雰囲気流れてる作品です。

[佐藤さんの感想 · 2007年4月8日]

「隠し剣鬼ノ爪」が入ってます。若干差異ははありますが、たそがれ清兵衛ほどの大差はないと個人的には思いました。短編集。
女人剣さざなみと、臆病な剣のお話が好きです。

[oityanさんの感想 · 2007年4月7日]

人気の隠し剣シリーズ
男なら好きでしょチャンバラ

だったら読むべきです

[ふくちゃんさんの感想 · 2007年2月8日]

短篇集。この中の一篇『隠し剣鬼ノ爪』が別の作品と合体して映画『隠し剣鬼ノ爪』に、『秋風抄』の中の一篇『盲目剣谺返し』は映画『武士の一分』に。全作品、非常に良い。決して明るいとは言えない作品集だが、読んでみて損はないと思う。短い作品なのに、主人公のキャラが個性豊かに屹立している。様々な趣向を凝らして創造された剣法の妙。息詰まる闘い。そして訪れるどこか物悲しい読後感。何でこんなに上手いのかなぁ・・・。もっと生きて、作品を書いてほしかったなぁ・・・。今でも多くのファンを惹きつけるのは当然すぎるほどに当然である。

[yyさんの感想 · 2007年1月30日]

これ面白かった。やはり８つの短編が収められているのですが、全ての短編の主人公が、とある剣の流派の　「秘剣」といわれる奥義を伝授、あるいは会得した　という武士たち。さまざまな事件があり、その奥義を使わざるを得ないことになってしまう。　いろいろな剣の奥義の描写もとても魅せられるし、各編に恋愛話も絡んでいたり、それぞれの短編で起こる事件はまったく関連がないように見えて、全ての話の大元の黒幕はおなじ人物だったり。短編集が　集まって一冊の本になったときの調和を　すごく緻密に計算されつくしてる感じします。「臆病剣松風」もラストが小気味よかったし、「暗殺剣虎ノ眼」のぞわっとくるラストもいい。でもやっぱ「女人剣さざ波」かなぁ。無償の愛　命をかける愛って、美しい。

[sarukitchenさんの感想 · 2007年1月21日]

隠しすぎ！！ってのは冗談で、まぁいろんな剣がありますねー藤沢さん。人が人を切るとき、不敗と呼ばれる剣が敗れるとき。そこにある人間模様。時代描写。なんたらかんたら。１話読みきりなので時間がない人にもオススメです。

[yoshikaneさんの感想 · 2007年1月1日]

隠し剣鬼の爪の原作　短編集

[ぽにょと小林聡美の中間さんの感想 · 2006年10月21日]

秘剣をもった武士たちの話　どの話も面白い

著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。