損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167670016

感想・レビュー・書評

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  • 棄捐令の功罪は重く問われるなぁ
    現代の日本とも見まごう不景気を
    もたらした政策

    多分2度目に読んだのですが、前回は
    どことどこが敵対しているのか分かり
    づらかった

  • 面白い。江戸の話だが、莫大な金を持ち、時代を謳歌していた札差屋が、幕府の政策で没落して行く栄枯盛衰の物語。ただ、借金を棒引きされて、一時は喜ぶ武家も、借金せざるを得ない構造で借金が難しくなると途端に借金を棒引きした担当者を恨んでしまうのが、現代と同じかも。主役は頭が切れてかっこいいのだが、悪役かと思うと別の顔もありそうな伊勢屋が気になります。続編を期待。

  • 初めて、山本一力さんの本を読んでみた。人情、人の気持ちが表現されていて良かった。

  • 鬼平犯科帳と同じ時代・地域が舞台だけに、読みながら色々とリンクしてくるのが面白い。どちらも表組織の奉行所から少し隠れた組織や人が活躍するのだけど、こちらはチャンバラが無い分、現代サスペンスに近い感じで読みやすいかも。富岡の周りを散策したくなった。

  • 派手な事件は無いけど、市井の人々がちゃんと息づいている小説。
    江戸家の女将がいいね。あこがれます。

  • うちの家族は私を除いて皆時代小説が好きなのですが自分はあまり読まないのです。なぜか?なぜだろう…。この本は父が購入した本です。
    時代小説はあまり読まない私ですが山本一力氏の『あかね空』は読みました。面白かったです。描写がとても精密でわかりやすいからでしょうか?
    と、言うわけでこの本も両親に面白いよ、と言われて読みました。面白かったです。損料屋と言う職業自体初めて知りました。短編が4本ほど収録されているのですがただの勧善懲悪物にならない様が見事です。是非興味がありましたら一読をお勧めします。

  • 山本一力の痛快時代小説。はまっています

  • 第一弾
    多少理屈ぽい感はあるが面白く読める。登場人物が凝っているのが今後に期待か?
    話としては続いているが、短編の完結形式

  • なるほど、これは先に読むべきだった。失敗。
    損料屋喜八郎シリーズの事。
    先に赤絵の桜を読んじゃったんだよね。確かに1話完結だけど、前作までの因果が含まれた話がずっと続いていくので、順番道理に読んだ方が面白い。

    万両駕籠
    騙り御前
    いわし祝言
    吹かずとも

    職業紹介とも言われる一力さんの時代小説だけれども、あまり肩肘張らずとも、日々の生活の片隅にある粋?じゃないな、これだけは越えちゃいけない一線ってものがそこにあって、それが心地良いわけだ。
    そうだよな、世の中、善人ばっかりでも悪人ばっかりでもないし、悪事オンリーの人も、善事オンリーの人もいないわけで、それが世の中の面白さってものだよねぇ、と思わせてくれる。
    でもさー、やっぱり失っちゃならねえ信用ってのはあるものでね。
    うう。ちゃんと生活しないといかんわ、と読むたびに反省したりするわけです。
    「吹かずとも」
    偽金作りの企みが二転三転していくのがとても面白かった。

  • 「田沼バブルのはじけた江戸で繰り広げられる丁々発止の頭脳戦」と帯にある。
    貨幣経済に移行してからの江戸の経済は現代に通じるものが多々ある。武士の暮らしは、金貸しなくしては成り立たなかったようで、棄捐令の後の「貸し渋り」など、近年の銀行と類似する。喜八郎の様々な策略と、商人たちの知恵比べ、幕府の動向と絡めて、面白くストーリーが展開する。
    江戸の人間模様を挟めた経済小説。

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著者プロフィール

1948年高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」でオール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で直木賞を受賞。江戸の下町人情を得意とし、時代小説界を牽引する人気作家の一人。著書多数。

「2023年 『草笛の音次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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