夜想 (文春文庫 ぬ 1-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167682033

感想・レビュー・書評

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  • 『こんなふうに思ったんです。悲しみってのは絶対に乗り越えなきゃいけないものなのか、と。悲しければ悲しいままでいてもいいんじゃないか、とね。

    悲しいことや辛いことには、立ち向かっていかなかなければいけないように考えてしまうじゃないですか。それを克服して心の奥底にしまい込まなければいけないと、義務のように感じてしまいますよね。でも本当はそんな必要ないと思うんです。

    どうしても乗り越えられない悲しみもあるんですよ。だったら、無理に乗り越える必要はない。乗り越えられないことを恥に感じる必要なんてないと、私は思うんですよね。』

    最後の3章がすごい。
    みんなが世界を見たいように見ているから、すこしずつ世界はずれていく。そのずれを直すことは非常に難しい。そんなことを考えさせられる作品。

  • 何だかな・・・・

  • 2014.8.1(金)¥250+税。(2割引き)
    2014.8.17(日)。

  • 貫井さんが得意な宗教モノです。
    心に深い傷を負うと何かに縋り付きたくなるんですかね~。
    周りが何も見えなくなってしまった主人公の行動が痛々しいです。それよりもっと痛々しいのは、あのおばさんなんですが。。。

  • うーん、宗教の話?
    人は弱った時に何かに頼りたくなるもの。人から言葉をもらって生きる自信をもつのは悪い事でないけど、結局、自分が前に進もうという気力がないと何も始まらない、って感じかなあ。
    貫井作品の中ではあまり好みではなかったかも。

  •  家族を突然の事故で失った雪藤は、その絶望の中から救ってくれた不思議な能力を持つ女子大生、遥を中心に教団をつくり上げる。どの様にして新興宗教、カルト教団などが発生するのか参考になる。専門的な解説は期待できないが、切っ掛けとしては十分である。続編として、小さな集団から巨大宗教に成長するストーリーを期待したい。

  • 相変わらず、テーマの豊富な作家。これも、今までにない
    分野。辛い、苦しい境遇から、人はどのように立ち上がるのか?読んでいてもきついものがあるが、最後で読者も救われる。読後感は良し。

  • 100113

  • 事故で妻と娘を、亡くした男が新興宗教を作ることになる

  • 単なる宗教の話ではない、心臓を鷲掴みされる作品でした。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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