- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167693015
感想・レビュー・書評
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表題作はただただ切ない。健気だね、と言うと慎に「そうじゃないよ」って言われそうだが。学校の先生のフォローの方向がトンデモなのを自分に置き換えて反省しきり。祖母があんなにあっけなく死んじゃうのなら一文字を買ってあげればよかったと祖父は後悔しただろうか。母の毅然とした物言いの裏にある理解者が皆無の寂しさに窒息しそうになる。短編でありながら登場人物の気持ちを行間に果てしなく推測できる良作だと思う。126回芥川賞受賞作。サイドカーと犬は125回候補作。
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文學界新人賞受賞作
「サイドカーに犬」
芥川賞受賞作
「猛スピードで母は」
ページ数は少ないが奥が深く
不思議で淡々としてるけど
勢いのある作品集。 -
逞しく生きてしっかり恋愛もしている母。 をドライな息子視点で進んでく。
「自分で自分がどう思ったか分からない事もしばしば」、すごく子供っぽくない感じ方だし、ドキリとした。
サイドカー~は進まなくて読むのを辞めてしまった。 -
近いようで、心のすべてを話すことができない存在、親子。
親子の、縮まったり離れたりする微妙な心の距離や、
相手を想うばかりに、放ってしまう言葉に
笑ったり、はらはらしたり、共感したり。
子供から観た大人、というものは、こんなふうに不思議な
存在だったなぁと、思い出させてくれる、
繊細なストーリーだった。 -
初めての長嶋有作品。
読みやすい印象。
何となく伝わってくる空気が好印象。 -
タイトルがそのまま使われてるセンテンスが気を引くので効果的。その人がどんな人なのか、ちょっとした嗜好についてのエピソードが丹念に書き込まれ、それを根拠に人物がよくわかる。
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初めて読んだ長嶋有の作品。
冬の早朝のような透明度の高い空気感。
「猛スピードで母は」、「サイドカーに犬」、2作を通じて感じた。それが心地よかった。 -
簡潔な文章で読みやすい。小学生のおとなしい息子とシングルマザーの日常の取り止めもない話。微妙な心理描写は女性的だが、作者は男なんだよな〜。
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文學界新人賞受賞作「サイドカーに犬」と芥川賞受賞作「猛スピードで母は」の二本立て。
タイトルに惹かれる。
内容はどちらもthe純文学であり、少年少女のちょっとした成長が描かれている。
個人的にはサイドカーのほうが好き。 -
おもろかった。
何が?って言われても困るけど、おもろかった。