- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198615116
感想・レビュー・書評
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ジブリアニメ映画のエンディング曲の歌詞が好きで、特に
さよならのときの 静かな胸
ゼロになるからだが 耳をすませる
の部分が好きで、ちゃんと読んでみたいと思って買った本。物語のような詩が多くて素敵な詩集です。
好きだなと思ったのは、「桜新世紀」。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
そこらへんに転がってる生と死が交じり合う人の世の。
この世とあの世の接点のような物語は、記述は詩の形式だけども、短編小説とも寓話とも言え、またそのどれでもない何かに変換された信号のよう。激しすぎない浅く明滅する光。迷わぬようにと確かに光る。こんな痛みで壊れてしまうおまえではないよ。背中のハッピーホルモンのツボを撫でる。
人生の不思議を、たゆたうように、さもありなんと詠う。この人の感覚と双子みたいに持って行って、ゼロの身体を体感したい、死ぬまでに一度でいい。死ぬまで生きたいから。 -
25の詩のような物語、物語のような詩で構成されています。ん?なんだろ?と読み進むうちに、この本の世界にだんだん引きずり込まれてしまいました。著者がこのような体裁をとったのは、声に出して読むことを意図されたような気がします。
本書は、生きること、そして死んでいくことがテーマになっていますが、全体に達観したような空気が流れているように感じました。
生きているといろんなことがあって、長く生きれば生きるほど、後悔ばかりが積み重なっていきます。ふと立ち止まり、振り返ってみては悔いることばかり。でも悔やんでみても仕方ないとわかっているなら、いっそ人生をあるがままに受け入れて、とにかく死ぬまで生きてみるしかないのかもしれません。死ぬことと同じように、誰にも避ることができないのが生きることなのですから。
命は生まれたその瞬間から、死に向かって時を刻んでいます。いろいろあるけど、いつの日か〝ゼロになるからだ〟ですもんネ。もしかすると、そんな風に感じる心持が、この詩のような物語、物語のような詩に達観したような空気を感じたのかもしれません。でも、生きることは必ずしも真理を悟ることが目的ではないかもしれません。生きるってことは迷うこと。悔やみ続けることなのかもネ。
巻末に掲載されている〝千と千尋の神隠し〟の主題歌の歌詞にも、文字にしてあらためて読んでみると、新たな発見がありました。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2 -
写真映画「ヤーチャイカ」を観て興味が出た。
あんなに丁寧に人の顔を見るのは初めてってぐらい、食い入るようにして見た。
写真による静止画であるのに、なんであんなに温度や匂いを感じられるんだろう。しんとした中にエネルギーが沸々していて、よかった。
2013/10/19 ゆっくりと読了。
最初の「鬼の素」で衝撃を受けた。
なんというか、厳しい現実に対して優しい。
それも柔らかい優しさではなくて。
切りつけられるような優しさだ。うん、うまく言えない。
「鬼の素」「雪解け」「ヤー チェイカ」「拝啓 陶芸家様」が特に好き。 -
「ドモ アリガト」の村での暮らしが理想だなぁ~
返却期限を過ぎてしまったので、一旦返却。
ナカナカ深い本だ。 -
『約束』が秀逸。楽しみです。
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ざわざわくる詩集。
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ドモ アリガト
この詩が一番好きです。
とてもあたたかい世界の詩 -
全体を通してみて。
エッセンスとしての覚和歌子さんは好きだけれど、理解できない(理解できるはずもない)部分が大半で、挫折。けれど何度も何度も目に触れ、心で読んできた「いつも何度でも」が最後のページにあらわれて星4。
覚和歌子さんの好きな詩
「美しいもの」
「いつも何度でも」
「いのちの名前」
「リフレイン」