蹴りたい背中

著者 :
  • 河出書房新社
3.07
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本棚登録 : 8012
感想 : 1320
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  • Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309015705

感想・レビュー・書評

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  • 今更読んでみた。んー。。嫌いじゃないけど自分の守備範囲外なのかな。でも理解不能の世界ではないし、なんか咀嚼出来ず。

  • 青春のような感じ。
    別に蹴りたくなる衝動はないけどな。

  • 冒頭から文章の凄さに驚いた。終わりの一文も凄く印象に残ってる。私の語彙が少ないからうまく表現できないのが残念だけれど、読んだのは数年前なのに未だに『凄い』って思って覚えてるあたり個人的には気に入った作品。

  • なまなましい。

  •  インストールよりこっちの方が面白かったかな。

     しかし、インストールもこれもどうやらハードカバーの方ベースってことらしく値段が高い(約700円)上に文庫での書き下ろし短編とかもなしなのがなんだかなぁ。

  • 「さびしさは鳴る。」

    この冒頭の一節が大好きで、この作品を傑作たらしめるにはこの一節だけでも十分すぎると思うほど。ストーリー的に何か大きなことがおこるわけではないが、少ないページ数の中にたくさんの鋭い表現が織り込まれている。その一つ一つにしびれながら読んでいく。それでもやはり冒頭の一節を超えるものはないと思ってしまうのだが。

    自分の高1の頃を思い出したのも、私がこの作品を好きな理由の一つ。やたらと神経が研ぎ澄まされて、周りのことばかりよく知っている(自分のことはちゃんとわかっているのか?)。このヒリヒリと熱い痛み。高1のときに読んでおきたかったな。

  • 背中を蹴りたくなる部分は共感できる。

  • 若いな~。読んでる最中はおもしろかったんだが。
    読み終わると、なんだったんだろうと。
    先が気になる終わりかたではあるけれども。

    そういえばこれって芥川賞だった。
    私は直木賞のほうが相性がいいのよ。
    わかりやすいのが好きなのでね。

  • 最初に読んだ時、私は小学生で意味が全くわからなかった。でも何度か読み返しているうちにああ、と。ぼやけているので好きな人は好きだろうけど、嫌いな人は嫌いだろうな。

  • 必ずしもドラマが必要だとは思わない。
    なんにもないということがドラマとなりえることがある。
    ただ、この作品に関してはなんにもないというところで
    留まってしまっている気がする。

  • 過去最年少で芥川賞を受賞した話題作。
    で、何故蹴ったの? 性癖?愛情表現?新手の洗礼?
    どれも違うような・・・。 簡単には理解できそうにない感覚。とりあえず謎は残る。

  • フォトリーで始めて小説読みました。マインドマップは省略しました。もうずーっと昔過ぎて忘れてましたが、学生さんって大変だね~って思いました。

  • 正直いいたいことがよくわからなかった。
    読んだ当時はこういうあいまいな感覚が現代人にははやってんだろうな、とぼんやり思った気がする

  • ●共感できたわけじゃないけれど、驚くほどすんなり感情移入できた。それが卓越した表現力のなせる技なのか、自分と同世代を生きたからなのか。きっと両方だと思う。

    P87〜P88
     「長谷川は練習を頑張るから、これから伸びるはずだ。」
     力強く言われて、不覚にもじんときた。先生から目をそらしながら、泣きそうになる。やっぱり先生は嫌いだ。
     認めてほしい。許してほしい。櫛にからまった髪の毛を一本一本取り除くように、私の心にからみつく黒い筋を指でつまみ取ってごみ箱に捨ててほしい。
     人にしてほしいことばっかりなんだ。人にやってあげたいことなんか、何一つ思い浮かばないくせに。

    P139
     「オリチャンに近づいていったあの時に、おれ、あの人を今までで一番遠くに感じた。彼女のかけらを拾い集めて、ケースの中にためこんでた時より、ずっと。」
     言葉の続きを待ったけれど、彼はそれ以上何も言わず、眠ろうとするかのように寝転んだ。私に背を向けて。
     川の浅瀬に重い石を落とすと、川底の砂が立ち上がって水を濁すように、"あの気持ち"が底から立ち上がってきて心を濁す。いためつけたい。蹴りたい。愛しさよりも、もっと強い気持ちで。足をそっと伸ばして爪先を彼の背中に押し付けたら、力が入って、親指の背が軽くぽきっと鳴った。
    ●ゾクゾクする描写。自分には蹴りたくなる気持ちはわからないけど、ハツの感情の動きが目に浮かぶ。

    ☆きっかけは小説の読み方で取り上げられていたため。


    読了日:2010/11/07

  • 最初の数行ででいいんじゃない?と引き込まれてしまった。感情の描写が独特で、いい。読み手の感性まで瑞々しくしてくれる。可愛いだけじゃない。流石に芥川賞だ!インストールも読みたくなった。

  • さらっと読めた◎

  • @中学校
    にながわ・・・

  • 読書の新しい楽しみ方を教えてくれた本。それまでは内容だけが重要だったけど、初めて文章が好きという理由で読み返した本です。作家さんの能力云々とかは良く分からないけど、凄く読んでいて気持ちが良くて、それはただ単に若者言葉で馴染みがあるからって事だけではないと思った。中身も、特別社交的なタイプとかでない限り、誰でも共感出来るところがあると思う。

  • 高校…中学…覚えてないけど
    自分と重なって読んでて不思議な感覚でした。
    本の世界に入るんじゃなくてすでに自分が居るみたいな。
    なんとも表現しにくい感覚。

    思春期って振りかえると本当ややこしい。

  • わたしはこの本から学んだことがたくさんあった
    過去の自分に似ていたし、うゎ、自分最悪だった(-_-メ)と気づいた
    独特の書き出しと自分と同じくらいの年齢の人が書いたのかと思うとどきどきした
    ぐさっとくるひとこと
    よく思いつくな
    この人、こういう思いで生きてきたのかなと思うと悲しくなった
    内容はよくわからなかったけど、部分部分は素晴らしく、個性があふれてた。

  • 私の原点の原点。

  • 中途半端に揺れ動く思春期の想い。
    ふつうではない自分に対する冷めた視点。

    大きなテーマとしてではなく、ほんとうに微妙なその瞬間の空気を描ききっている。とは思う。

    ただ残念なのは、その想いはおそらく僕には理解できない。

  • もやもやとした気持ちで読み終わりました。
    インストールが面白かったため手に取ってみたのですが、あまり印象に残らなかったのが正直な感想です。
    綿谷りささんのほかの作品をいろいろと読んでみてからもう一度読もうと思います。

  • アニメオタクの蜷川の向こう見ずな感じと、彼のことが気になるものの自分の気持ちが定まらずやきもきするハツの感じ
    が面白く書かれていてとても良かった。

    全体の印象は薄いが、その分二人の何気ない会話が印象づけられた。
    題名も物語の感じに合っていて好き。

  • 温度が低い文章だと思った。中1時に読了。

  • 思春期の女の子の話。
    世の中をちょっとだけ普通とは別の視点から見ると・・・という印象の本。
    なかなか面白かったですよ。

  • タイトルと内容がぴったりくる。主人公の言い回しも面白い。主人公の心のうち、なぜ蹴りたいのかetc想像する部分が空けてあり、色々と考えるのが楽しい。学生時代の妙なプライドがよく出ていた。

  • 出版社/著者からの内容紹介
    高校に入ったばかりの蜷川とハツはクラスの余り者同士。やがてハツは、あるアイドルに夢中の蜷川の存在が気になってゆく…いびつな友情? それとも臆病な恋!? 不器用さゆえに孤独な二人の関係を描く、待望の文藝賞受賞第一作。第130回芥川賞受賞。

  • うまいなー。うまいなー。
    光景が目に見えるようだ。
    気持ちに触れることができそうだ。

    大勢の中で一人のあの気持ちがくろぐろと、いや、ぽっかーんとよみがえってしまった。

    知り合いの男の子が、にな川像にぴったりきた。

  • こっち向いてよ!ぷんっ

    ていうね。


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著者プロフィール

小説家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

綿矢りさの作品

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