- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309226712
感想・レビュー・書評
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「サピエンス全史 上 ユヴァルノアハラリ著」読了。牧畜の人に対して厳しく書かれていた。すごいかなと思って読み始めたが、思っていたのと少し違った。下巻読むかは考え中。
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人類が、食物連鎖の頂点に君臨した背景、事実をデータを用いて、言語化した表現で分かりやすく表現している。
学校では、教えない歴史、生物学史が
記憶に残りやすい。
1 -
小麦の話が面白すぎた。
私たちは小麦の奴隷。グルテンフリーしたい…。
あと、人間の強さは嘘を集団で信じられることという話も好きだった。
色々と本当に?と思う話は多かったけど、それでもめちゃくちゃ興味深かった。名著。 -
認知革命、農業革命までは面白かった。
そこから個人的な興味が湧かなかったのか読書スピードが落ちてしまった -
・歴史の大半を通じて、こうした人工の「孤島」は非常に小さいままで、広大な未開の自然に囲まれていた。地表はおよそ5億1000万平方キロメートルあり、そのうち約1億5500万平方キロメートルが陸地だ。西暦1400年になっても、農耕民の大多数は、彼らの動植物とともに、わずか1100万平方キロメートル、つまり地表の2パーセントに身を寄せ合っていた。それ以外の場所はすべて、寒過ぎたり、暑過ぎたり、乾燥し過ぎたり、湿潤過ぎたりしていて、農耕に適さなかった。したがってこの、地表のわずか2パーセントが、歴史の展開する舞台を形成していた。
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「人類は虚構を信じる力によって他の生き物と違う道を歩み始めた」というような部分が、しびれました。
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人類の発展に関して、当たり前だと享受していた事象を改めて考え直すことができた。
特に認知革命の章は衝撃だった。確かに貨幣の価値も法人も、その存在を我々全員が『信じている』から存在する。こうした虚構こそホモサピエンスを発展させる重大な鍵だったのだ!
また、ホモサピエンスか小麦を家畜化したのではなく、小麦がホモサピエンスを家畜化したというのは初めて目にした考えで新鮮だった。狩猟採集から農耕文化へ移行していったと学ぶためか、私は農耕文明は狩猟文明よりも優れていると思い込んでいた。しかし個体あたりの労力としては、狩猟採集の方が遥かにコスパか良いのだ。それでもホモサピエンスが弓矢より鍬を選んだのは、安定して食物を入手できるようになり、人口が増加したため、もとの狩猟採集中心の生活では食糧を十分に入手することが不可能になってしまったからだった!
たくさんの新しい知見を得ることができた。下巻にも期待 -
人類のはじまりから現代まで。どうして霊長類の中でなぜホモ・サピエンスがここまでの発展を成しえたのか、そのキーとなる革命がなんだったのか、そしてここからどこへ進もうとしているのか。歴史的な事実と著者の考えから、新たな気づきや課題の発見があったと思う。
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6月17日 日経新聞 書評
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50017188 -
認知革命
人は実在しないものを共有できる -
人は虚構を作り出しそれを共有できるから、大人数での協力ができ、秩序も保てる、という説明に目から鱗が落ちました。
宗教という虚構、国という虚構、現代においては金という虚構。この虚構を信じる力がホモサピエンスである我々の強みだというのは、私にとって斬新な見方で、とても腹落ちしました。
次の虚構は何だろう。虚構が崩れたら何が起こるんだろう。
世界の、人類の見方を変えてくれた一冊です。 -
☆人類≠ホモサピエンス 進化論のキリスト教社会への影響・未だに否定派がいるアメリカ社会(バックグラウンドを知らなければ問題の本質理解が不可) 生物学の界属種の知識が役立つハズ
第1部 認知革命
【1】唯一生き延びた人類種
生き物→種に分類 同じ種=交尾して子孫残す 属→共通の祖先から進化した種
ホモ(ヒト)属サピエンス(賢いの意)
最初の人類 250万年前東アフリカ アウストラロピテクス属(南のサルの意)→各地へ移動する過程で進化
ヨーロッパ、西アジア ホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデル谷出身のヒトの意)
アジアの東側 ホモ・エレクトス(直立したヒトの意)
ジャワ島 ホモ・ソロエンシス(ソロ川流域出身のヒトの意)
2010年シベリアのデニソワ洞窟 ホモ・デニソワ
これらを一直線の系統図の進化を考えるのは誤り 10万年前には少なくとも6つのヒトの種あり 30万年前には火を使っていた
(今日、キツネ、クマ、豚…多くの種があるのと同じ)
7万年前にサピエンスは移動 行った先で交雑説・交代説
サピエンスはネアンデルタール人を虐殺したのか?
人類=サピエンス以外も含む 過去1万年にホモ・サピエンスは唯一の人類種→ヒトと動物を分ける考えが確立
【2】虚構が協力を可能にした
ドイツのシュターデル洞窟 ライオン人間 3万2000年前のもの→当時の人類も芸術心あり
プジョーの車、会社の概念→想像上の概念とウソの違い
サピエンスは虚構を信じて協力 1対1で勝てないネアンデルタール人に集団で対抗
【3】狩猟採集民の豊かな暮らし
農耕以前の世界の暮らしは?→特定の遺跡が見つかったとしてもそれが当時の全ての人類に当てはまるわけではない
1960年代パラグアイの密林に暮らすアチェ属・幼い女の子を生贄として殺す生活習慣→古代ならなおさら集団で考えは異なるハズ
【4】史上最も危険な種
認知革命(サピエンスが世界に散らばる)→大型動物を全滅させる
第2部 農業革命
【5】農耕がもたらした繁栄と悲劇
古代遺跡(農業が始まった以降と考えられていた) 1995年トルコ・ギョベクリテペ遺跡BC9500年頃・狩猟採集民が建設したとしか考えられない
農業革命の犠牲者 家畜(彼らの進化上の成功は無意味・牛という種の数の上での成功は、個々の牛が味わう苦しみにとっては何の慰めにもならない)
【6】神話による社会の拡大
想像上の秩序 脱出不可能な監獄
【7】書記体系の発明
アリ、ミツバチの安定して強靭な社会→必要な情報がゲノムにコード化されているから 働きバチはストライキ・賃上げ要求しない
【8】想像上のヒエラルキーと差別
あらゆる社会は想像上のヒエラルキーに基づいている インド→カースト、オスマン帝国→宗教、アメリカ→人種 悪循環している状況アリ
男女差 男らしさ・女らしさは文化で異なる(現代なら女装してるルイ14世=男らしい)☆オバマの公式肖像写真・机に座る/結婚指輪/黒い靴/ストライプのネクタイ
女性の帝国建設者が稀の理由→男の攻撃性?筋力? 家父長制の神話のせい?☆本書中では筆者の明確な考えを読み取れなかったR05-05-28
第3部 人類の統一
【9】統一へ向かう世界
文化 膨大な数の見ず知らずの人同士が効果的に協力
×大昔から同じ信念、規範、価値観→どの文化も絶えず変化
北アメリカ先住民・勇猛な乗馬のイメージ→1492年には北米大陸に馬はいない・ヨーロッパからもたらされた馬
【10】最強の征服者、貨幣
物々交換の限界
史上初の硬貨 アナトリア西部のリュディアの王アリュアッテス BC640
ローマのデナリウス銀貨 1Cのインドでさえ受け入れられた→イスラム教国家のカリフ(支配者)・ディナールを発行→現在も通貨単位
【11】グローバル化を進める帝国のビジョン
古代ローマに滅ぼされた現スペインのある部族→子孫は武勇伝を語るが、それはラテン語由来の言葉で!→完全に一体化 文化のるつぼ
英国のインド植民地→壮麗な建物の名前は変更したが、壊す発想にはならない
紅茶、クリケット、鉄道網、民主主義→かつての遺産にあふれている現代
☆日本が世界進出できる方法は?車を売る?規格を作る?
【下巻】
【12】宗教という超人間的秩序
【13】歴史の必然と謎めいた選択
第4部 科学革命
【14】無知の発見と近代科学の成立
【15】科学と帝国の融合
【16】拡大するパイという資本主義のマジック
【17】産業の推進力
【18】国家と市場経済がもたらした世界平和
【19】文明は人間を幸福にしたのか
【20】超ホモ・サピエンスの時代へ
あとがき 神になった動物 -
フライヤーの創業者のお薦め本で手にしました。ホモサピエンスがサバンナの中、大型補食者がいるにも関わらず、如何にして生き残り、何を進化させることで、食物連鎖の頂点に立ち、その後、現在のように繁栄していったのかの1説。上編は近代化前までの内容ですが、非常に濃く、人間とはなにか考えさせられる本でした。
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推薦司書ミニコメント
文明は人類を幸福にしたのか?なぜホモ・サピエンスだけが繁栄したのか?
イスラエル人歴史学者による、48カ国で刊行の世界的ベストセラー。
とても頭の良い方とじっくり会話した後の様な読後感。
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1167390 -
1章 人類は歴史上たくさん。今はホモ・サピエンスのみが残る。ホモ・サピエンスは、ネアンデルタールなどとの遺伝子的共通点持つ。ホモ・サピエンスは賢いが、ずっとピラミッドの中頃にいて、被食者でもあった。
2章 ホモ・サピエンスが残ったのは虚構の力、神話を信じる力による。
3章 狩猟採集民
4章 人類が絶滅させてきた多くの種・属
5章 農耕は人口増加をもたらしたが、人々を絶え間ない仕事などの悲劇に巻き込んだ
6章 人類はあらゆる神話の存在によりまとまる種族
7章 書記体系により残る歴史、広がる知識、管理できる人口の増加
8章 男女格差のふしぎ
9章 統一に向けてすすむ人類
10章 貨幣の考え、貨幣の神話は人類に瞬く間に拡大
11章 新たなグローバル帝国の黎明期 -
相変わらずハラリのナラティブは面白い。すべてが真実でないにしろ、ホモ・サピエンスがいかに発展してきたかをストーリーで語る。
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正直スラスラは読めなかった。時間はかかったが、で面白い。歴史に関しての着眼点が良い。学びの本質な気がする。
人類の進化という括りでネアンデールタール人等全て一緒にしてきたが、我々ホモサピエンスが絶滅させた。歴史的背景を根拠立てて学べる一冊。 -
良い
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非常に重厚で面白い本。人類史を歴史の教科書に載っている以前からマクロ的にみている。長ったるいが面白かった。
人類は虚構を信じるようになって繁栄した。また農業革命に関しても面白い視点。稲作をすることで人数は爆発的に増えたが忙しくなり貧しくもなった。 -
とても難しい内容だった!ホモサピエンスの生物学的進化の過程と紀元前から現代に至るまでの政治、宗教、社会秩序などの形成が、農業革命、認知革命、科学革命が起こったことによるものであり、それぞれが密に影響しあっていることがわかった。
そして、何よりこれまでの進化の過程で最も人間に不可欠であったものは、虚構(目には見えないものを信仰する精神)であることが、説明されています。 -
人類史を扱ったとき,歴史の転換点としていろいろなものが挙げられるが,著者は認知革命,農業革命,そして科学革命を挙げている.農業革命は他の人も良く取り上げるだろう.だが,科学革命は代わりに産業革命を挙げるだろう.さらに認知革命というのを取り上げたのが独特だと思う.
認知革命は,虚構を共有することで,大規模な協力や,社会構造の変更が可能になったと述べている.こうした虚構の一つとして宗教やイデオロギーを論じており,これが一つキーワードになっている.科学革命は,未知の重要なことの存在を認めることを科学の特徴としてあげており,よく挙げられる反証可能性の考え方に通じるものがあると思う.全般的にみて,私のような科学者視点からは親和的な見地であった.
幾つか気になった点を挙げると
・3章:農業革命前の方が体格が良かったとあり,進歩が幸福に繋がらない事例として本書では挙げられているが,単に体格が良くないと成人まで生き残れなかっただけということは考えられていないと思う
・19章:カーネマンの知見を引いて,幸福を人生の有意義さに求める記述があったが,これも生化学的な脳内物質を引き出すきっかけの一つの過ぎないように思える. -
いつも翻訳されている文章は日本語の自然ながれになっていないからか、読み進めるのに時間がかかることが多いが、今回も例にもれなくそうであった。
なかなか読み進めることは難しかったが、ホモサピエスがどのようにして、社会を形作ることができたのかなどを知ることができた。
農業革命の章では、農業が個に制約を課して、社会に利するものであるという話は、現在の多くの仕事に通じるものがあるように感じた。人間は本能的に社会を存続させようとするものなのか、そういう圧力に抗えないのか、うまく言葉に表現できないが、そういうものを感じた。 -
自分の思考のベースになってる本
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労働時間 農業 過酷 関節炎 腰痛
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名著の誉れ高いがその通り 見識のレベルが圧倒的 ①空間 ②時間
1.権力側近エリートが遺伝子を残さないシステムの不思議 司祭・宦官・僧侶
2.人類の統合 最大の競争力 「神話」が不可欠
3.ローマ帝国 戦闘ではよく負けたが、戦争では必ず勝つ 戦略の優位
4.貨幣の偽造 最大の犯罪=国家反逆罪 国家基盤が崩壊する
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狩猟民族から始まり、農業革命、…帝国へと話は進んでいく。下巻も、早く読みたい。
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人類史の名著。嘘をつく事ができたが為に
知的生命体としてここまで発展できた。
人類はこの先どこに行くのか?