最後のトリック (河出文庫 ふ 10-1)

著者 :
  • 河出書房新社
2.68
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本棚登録 : 3924
感想 : 434
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309413181

感想・レビュー・書評

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  • なるほど、うーん、私も犯人なのか、うーん。
    そういう症状であるならば確かにそうなんでしょうけど、やられたぁぁ!っていうトリックを期待していたので、それとはちょっとちがいました。

  • トリックについては人によってアリかナシか判断が分かれるところだろうが、個人的には十分アリだった。むしろ、著者本人もトリックに十分無理があることを重々承知しているからこそ、この結末に納得感を抱かせるための入念な布石を打ち続けているのが本書であり、その丁寧さはよい。ただ1点、ひっかかったのはヒデ坊のことについて。理論的に考えれば「対人恐怖症が細分化できる」という要素を説明するために挿入されたのだと思うが、ほかと比べて唐突感があるし、最後に絡んで来なかった点がちょっとモヤモヤした。

  • なるほど確かに「読者が犯人」。
    ビブリオバトルで話題になっていたミステリー、やっと読めた!

  • 途中から読者が読んで体感していることが小説の世界とつながり一気に身近に感じてしまうところがこの本の読んでほしいところだと思います。(思わずハッとしてしまいました。)

  • 何が何やら分からないと思いながら読み始めましたが、一気に読み進め、ラスト、、、騙されました。

  • え?なんでこんな評価低いんだ?
    「読者が犯人」というトリックは初めて読んだのだが、このジャンルの中ではトップなのではないだろうか。(読んだことないけど)

    確かに読者が犯人。いつ誰がどんな風に読んでも、犯人になる。
    読者がするのは「本を開く」「ページをめくる」「読む」 という作業だけであり、その「読む」という作業を直接死と結びつけるというのは非常に斬新であり、「読者が犯人」を成り立たせるにはこれしかないのでは?と思わされる。

    だが、島田荘司氏は解説ーー相変わらず島田氏の解説は面白いーーの中で「動機がない」というのが唯一の欠点と評しているが、やはり惜しむらくは文章を読まれているとそれに体が感応し、体に支障をきたすというオカルト味のある特性を使っているところだろう。

    まぁといっても有馬によってそういった特性が存在することは示されているし、嘘を書かず地の文は徹底的にフェアに徹している点は好印象。
    傑作とまでは言わないが、やはり「意外な犯人」という点では歴史に遺るものではないだろうか。


     

  • 正直、☆は2.5かな。
    もったい付けた割にはね。
    こちらに殺意がないのに、読んだからだ! 貴方も犯人の一人だ と、言われてもなぁ。 ネットで誹謗中傷書いて自殺に追い込んだ内の一人やないねんから。

  • 本屋さんで大々的に飾られていたため購入してみた1冊。

    どんな話かとワクワクしながら読んでみるも入り込んでいけず。正直肩透かしをくらった感じがしました。

    腑に落ちない感が否めないです。

  • ESP実験のパートを抜いたら、ミステリーとして成立してないのでは?叙述トリックとしての驚きもなかった。
    「小説世界の新聞の読者」が犯人って…読んでるこっちは、どんな論理的アクロバットで「私」を犯人にしてくれるのかと読み進めているのに。
    冒頭から終盤まで主人公の名前が出てこないので、これも仕掛けのひとつかなと思っていたら、まさかの作者登場。それによって「物語世界=本書」としたかったんでしょうが、あまりに安易。
    河出書房の本にしてはお粗末でした。

  • 読者が犯人。
    本当にそんなトリックが書けるなんて。
    オススメの一冊です。

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著者プロフィール

1963年、山形県生まれ。2007年に『ウルチモ・トルッコ』で第36回メフィスト賞を受賞してデビュー。2011年に短篇「人間の尊厳と八〇〇メートル」で、第64回日本推理作家協会賞を受賞。2014年、『最後のトリック』(『ウルチモ・トルッコ』を改題)がベストセラーとなる。2015年刊『ミステリー・アリーナ』で同年の「本格ミステリ・ベスト10」第1位、「このミステリーがすごい!」6位、「週刊文春ミステリーベスト10」4位となる。

「2021年 『虚像のアラベスク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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