最後のトリック (河出文庫 ふ 10-1)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309413181

感想・レビュー・書評

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  • 初・深水さん。
    デビュー作の改訂版なんですね。
    文体は自分に合ってる気がしたんで、他のも読んでみようかな。

    ミステリ界の不可能案件である「読者が犯人」トリックのネタを売ります、っておかしな手紙がある日作家に送られてくる。
    この謎に包まれた出だしは好奇心を刺激されて凄く引き込まれた。
    作家が日常の出来事を実名で新聞連載に書いてた、ってのも面白かった。

    作家を取り巻く日常はなんかほのぼのとしてて、手紙の主の不幸感とはかけ離れてたので、その手紙に実は作家も一枚噛んでるってのが見えてきて、意表を突かれた。
    でもそのあたりからちょっと失速したかな。
    読者が犯人って、結局特異体質だから成立するトリックじゃん、みたいな。
    作家と香坂の友情は美しいし、香坂可哀想だけど。
    (借金怖い)

    そんな心境の変化を抱えつつ読んだので、読後に期待したほど充実感が得られなかった。
    でも、試みとしては意欲作です。

  • うーん。香坂誠一が小説上の人物である限り、彼を殺した犯人は作中の世界での「読者」だけになる気がするのですが・・・

  • オビが凄い!
    読者が犯人と言われれば手に取りたくなる!
    手に取ってみると内容が気になる!?
    読み始めると仕掛けが気になる!

    犯人が誰かではなく、『私』が何故犯人なのか?
    終始この疑問について考えていく作品です。

    アリかナシかで言うならば、綿密な伏線の張り方によりこの方法は◎で良いと思います。

    単行本で読もうが、文庫本で読もうが、図書館で借りようが、中古で買おうが貴殿はこの殺人に関わりを持つ事になる。

  • トリックに対して期待が大きかった分、読了後の感想としては拍子抜け。話が面白くないわけではないのですが…もう少し色んな人が絡んで事件が飛躍されるとよかったかなー?と。←個人的な想いです。

  • 正直に言えばそれはありなのか?
    という感じ。気になるので最後まで読んだけど仕掛けで読ませる作品を読むのは今後もっと慎重にしようと思った。
    確かに一応、納得はできるけどね。
    そして何故となると実際に読んでみてとしか言いようもないし読後感を正直に言うことぐらい。
    お薦めはしないかな(笑)

  • 最初は普通に穏やかに話が進み、犯人も何も死人もいないが、後半からあれっ、と不安な感じになる。
    それが、もう騙されていたと気づくのは最後になる。
    確かに読者が犯人である。

    内容(「BOOK」データベースより)
    「読者が犯人」というミステリー界最後の不可能トリックのアイディアを、二億円で買ってほしい―スランプ中の作家のもとに、香坂誠一なる人物から届いた謎の手紙。不信感を拭えない作家に男は、これは「命と引き換えにしても惜しくない」ほどのものなのだと切々と訴えるのだが…ラストに驚愕必至!
    著者について
    1963年山形県生れ。2007年『ウルチモ・トルッコ』でメフィスト賞を受賞しデビュー。同作は『最後のトリック』と改題文庫化されベストセラーに。11年「人間の尊厳と八〇〇メートル」で日本推理作家協会賞。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    深水/黎一郎
    1963年、山形県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程修了。ブルゴーニュ大学修士号、パリ大学DEA。2007年、『ウルチモ・トルッコ』で第36回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年、「人間の尊厳と八〇〇メートル」で第64回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 「意外な犯人」も出尽くしているミステリーの世界にあって、残された唯一の犯人パターンと言われる「読者が犯人」、を実現した推理小説。
    新聞連載小説の執筆に悩む作家、彼に送りつけられた「読者が犯人」というトリックを買わないかという謎の手紙。
    物語られる全てが犯人設定に繋がっていて、よく書かれているなあ、と思った…わりに、驚きや感動がないのはなぜか。島田荘司の文庫本解説の最後から二段落に、なるほど、だからかなと腑に落ちるものがあった。

  • 読み終わった後私はちゃんと犯人だった、でも確かにあっそういう...って言う感じではあった。
    本の内容はラストが気になって、面白かったけど、個人的には星とか超能力の描写が細かすぎて読むのが疲れてしまった

  • 終盤の展開がおもしろかった

    ただ「自分が書いた文章を読まれたら死ぬ」って設定はちょっとせこいな〜って思ってしまった
    思いついたもん勝ちというか、、いやその設定を思いついたことが凄いのかもしれないけど。

    でも確かに”読者が犯人”ではあったと思う

  • 確かに、読者が犯人。それはそうなんだけど…

    香坂の死因が独特すぎて、なんだか不思議な感じでした。そんな症状本当にあるの?というか、本当にそれで死に至るのか疑問です笑

    間に挟まれていた超心理学の話も、物語に大きく影響するのかと思いきや、連載小説の場繋ぎみたいなものに感じました笑

    一気に読めたしまあまあ面白かったけど、スッキリしたどんでん返しではなかったです。

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著者プロフィール

1963年、山形県生まれ。2007年に『ウルチモ・トルッコ』で第36回メフィスト賞を受賞してデビュー。2011年に短篇「人間の尊厳と八〇〇メートル」で、第64回日本推理作家協会賞を受賞。2014年、『最後のトリック』(『ウルチモ・トルッコ』を改題)がベストセラーとなる。2015年刊『ミステリー・アリーナ』で同年の「本格ミステリ・ベスト10」第1位、「このミステリーがすごい!」6位、「週刊文春ミステリーベスト10」4位となる。

「2021年 『虚像のアラベスク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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