- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309470016
感想・レビュー・書評
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鉄道趣味を武道、茶道と同様に「鉄道」と言っていたのは誰だったか。まさにこれぞ「鉄道」と言えよう。時刻表を読み込み、乗線計画を立て、乗車(一日に同じ駅を2度も3度も通過する)、列車遅延などのトラブルに見舞われても、計画を実践するためにさらに時刻表を読み込む(時には先行した列車をタクシーで数十キロ追いかける)、そして白地図に完乗区を塗りつぶし、未完乗率を更新する。または芸術とも言えようか。
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言わずと知れた鉄道ファンのバイブル。これもボロボロになるまで何十回も読み返した本。でも、マニアじゃなくても楽しめるのが、中央公論名編集長だった氏の文章のすばらしさ。
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20110731 知識を控えめでもつたえずにはいられない。ストイックなマニアかも。淡々と書かれた文章の中に笑いのポイントがあったり最後までたのしめました。
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小学生当時、時刻表が何よりの愛読書だった。
クラスに同様の友人がいたので孤立することはなかったが、多くの共感を求められる趣味でなかったことは確か。
そんな中、この本を読んだときの衝撃や如何に。不遜にも「仲間がいる」と内心叫んでしまったことを思い出す。
しかも著者は財力にものを言わせて新幹線も寝台特急も乗り放題。関西始発の夜行に乗るため新幹線との乗り継ぎという離れ業もなんなくこなす。
当時はもちろん会社人間が休みをとることの厳しさを何一つ知らなかったので、とにかく羨ましかった(笑)
いつかこんな大人になってやると思いつつ…果たしてなれたのかな?
2万キロはもはや超えられない壁、なのに全線完乗は未だ、遠い。 -
宮脇さんの本を何冊か読んだのですがこの本はなかなか手に入らなくて… 丸善で見つけて購入しました。
国鉄(その当時は国鉄)全線にのるって…なんだかすごいんだかちょっと間抜けなんだか、という感じですが自然と8割がた乗ってしまったというんだからそれはそれで凄いですね。そこまで来たらもう完全制覇しかない、となったところから難しいというのは何となくわかる気が致します。
面白かったです。 -
Hキャンパスの図書館で借りた本。
鉄道紀行というジャンルを創設したと言われる宮脇俊三氏のデビュー作。鉄道旅行好きな私のような人間にとってはバイブルにあたる本だが、恥ずかしながら今まで一度も宮脇氏の本を読んだことがなかったので借りてみた。
当初は連休中に読もうと思っていたが面白く一気に読みきってしまった。氏の時刻表に関する洞察も脱帽ものであるが、それを物語の目的とすれど、描写の中心はいつも旅情にある点が素晴らしい。氏の豊富な地理の知識や、土地の人間や周囲の景色を観察した様子が丹念に、温かく描かれている。荷物を扱う様子を「勢いよく、つまりは乱暴に」と表現しているくだりなど、人間味のある表現は読者をひきつけてやまない。 -
この本大好きだったけど鉄道マニアにならなかったのはなんでだろう??